セプテンバー11 [DVD]

監督 : ショーン・ペン  今村昌平  アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ  ケン・ローチ  クロード・ルルーシュ 
出演 : 田口トモロヲ  麻生久美子  江本明  倍賞美津子  緒形拳 
制作 : ジャック・ペラン 
  • 東北新社 (2003年9月5日発売)
3.43
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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4933364610751

感想・レビュー・書評

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  • 「ブラックボード 背負う人」のサミラ・マフマルバフ監督、「愛と哀しみのボレロ」のクロード・ルルーシュ監督、ユーセフ・シャヒーン監督、「ノーマンズランド」のダニス・タノヴィッチ監督、イドリッサ・ウエドラオゴ監督、「天使の分け前」のケン・ローチ監督、「レヴェナント: 蘇えりし者」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、アモス・ギタイ監督、「ニューヨーク、アイラブユー」のミーラー・ナーイル監督、「イントゥ・ザ・ワイルド」の名優でもあるショーン・ペン監督、そして本作が遺作となる日本の今村昌平監督の11人が作り上げた作品。

    「セプテンバー11」
    https://www.youtube.com/watch?v=gaU5rBjcDus

    11人の視点に、多くの場所から9.11を題材とする短編映画。これだけの作品が出来上がるのを見ていると人の感性の違いを本当に感じることができる。どの監督の作品も繰り返し見るとその訴えがどんどんわかる。面白いと思います。

    今村監督は第二次大戦の帰還兵が題材とし豪華キャストで本作に参加している。第二次世界大戦を9.11に結びつける自体が凡人じゃないんだろうなぁ~やはり僕のような人間は繰り返し観ないと理解できないなぁ~

  • ☆7

    2010.8 視聴

  • 世界の各クリエーターが11人集まって、作ってる。日本は今村昌平。メキシコはイニャリトゥということでした。
    上記2作品は11作品の中でもかなり独創的。ショーンペンのは綺麗にまとまりすぎててあんまり。

    全体的にアメリカの政治に対する反論する内容の映画が多かった気がする。エジプトの作品はメッセージ性がモロで良し。日本のは戦争という闇という点で9.11と連動。
    ちなみに9.11ってもう13年前?

  • あの日の自分が、どんなことをして、どんな思いでいたかを10年以上たっても覚えている。
    夜遅くに帰宅してから、終日、テレビに釘づけになった。

  • (2004年9月11日のブログより転記)

    追悼をこめて、こちらの映画をご紹介。
    わたしの長ったらしい感想を読むより、実際に見て何かを感じていただければ、と思います。

    2001年9月11日のNYとワシントンDCのテロ事件からちょうど1年後の2002年9月11日に記念上映されたこの映画は、各国の映画監督がそれぞれ11分9秒で「9・11」について撮った短編オムニバス映画。
    参加監督は、イラン、フランス、エジプト、ボスニア=ヘルツェゴビナ、ブルキナファソ、イギリス、メキシコ、イスラエル、インド、アメリカ、日本の11人。

    11分といえど、しっかりとした中身のある作品が多くて、同じ事件に関してもこれだけの受け止め方があってこれだけの影響があったのだなぁと改めて、一つの事件の多面性を思い知りました。
    あの事件で、世界の構図も平和の概念も変わってしまったような気がするけど、たった1年ではとても浄化しきれなかった想いが生きているようでした。
    それぞれが「9・11」を題材に、あからさまな戦争批判や Show Up されたテロの悲劇ではなく芸術的な作品を創り上げていて、ドキュメンタリーでない映画の表現力を感じました。

    (サミラ・マフマルバフ、イラン)
    イランに住むアフガン難民の子供たちに、先生がアメリカの惨事を伝えようとするが、日頃日干し煉瓦ばかり作っている子供には、その本当の意味が解らない。
    子どもたちを黙らせ、煙がもうもうと出る煙突の下で黙祷させることで、瓦礫の下敷きになって死んだ人たちのことを解らせようとする。

    子供たちが、神様について話しているところがすごく印象深かった。
    「神様が塔を壊したんだ」
    「嘘よ、神様じゃないわ。神様が壊すのは人間だけ。神様は飛行機を持っていないから塔を壊せない」
    怖いなぁ。ぞっとした。宗教概念のない私にとっては、信じる神が違うことでこんなにもいがみ合ってしまうことが理解できない。
    「神は古い人間を壊して、新しい人間を作りなおす」と、いう言葉もあった。
    アメリカって国は、自分たちを新しい人間、イスラム諸国、社会主義諸国などのことを古い人間を思っているようでならない。


    (クロード・ルルーシュ、フランス)
    そのとき、彼女は、「恋の終わりは世界の終わり」と恋人に別れのメールを書いていた。
    聾唖の彼女には、彼が世界貿易センターに行くと電話で話していたことも、惨事を伝えるTVニュースも聞こえていない。
    奇跡でも起きない限り彼は帰ってこないと、別れを決意したときに、ドアのチャイムを知らせるランプが光る。
    そこに砂埃まみれの彼がいて、状況が飲み込めない彼女をみて泣き始める。
    そんな彼を彼女は優しく抱きしめた。

    この事件で、テロで戦争で、恋人を亡くした人、大切な人を失った人はどのくらいいるのだろう。
    それを知らないで笑ってくつろいで幸せを感じてた人もいっぱいいただろう。
    聾唖の彼女の立場で音のないシーンが続くけど、たまらなく不安な気持ちになった。


    (ユーセフ・シャヒーン、エジプト)
    テロの翌日、ショックのあまり記者会見を取りやめた映画監督のもとに、ベイルートの自爆テロで死んだアメリカ兵士が現れる。
    パキスタンで、自爆テロに向かうと解っていながら黙って息子を見送る母親の姿を見て、自分にしか見えないその兵士に、「アメリカは自由と民主主義と寛容が原則のはずなのに、他文明を破壊している。その代償は誰が払う!」と、憤りをぶつける。
    愚かな悪循環が起きていると。クリックして元に戻るような単純な問題ではない。

    「アメリカもイスラエルも民主主義だから、市民が政治形態を選ぶ。自爆テロリストから見れば、市民にも責任がある」ということば、自爆テロを行ったパレスチナ人青年の、自分の母の目こそが人間愛だ!という言葉が重かった。
    テロリスト側から描いているのは斬新だったけど、主張を暴力で訴えることを止めないと何にも解決にならない。
    世界に混沌さを象徴するような作品だった。


    (ダニス・タノヴィッチ、ボスニア=ヘルツェゴビナ)
    国内紛争で家をおわれた母娘と、膝から下を失った車椅子の青年。
    一刻も早く家に帰ることを願う娘は、毎月11日に広場でデモを行っている。
    その日、集会所へ行くと皆NYのテロのニュースを聞いて、「今日のデモは中止」と言う。
    こういうときこそやらなきゃと彼女は主張し、誰もいない広場で女性達が、手作りの旗を手に無言で行進をはじめる。

    NYのテロも現実だけど、彼女達が紛争による被害者であることも現実。
    この瞬間も苦しんでいるのはアメリカだけではない。
    何に対するデモなのか解らないのに、彼女たちの無言の訴えはすごかった。
    この監督、「ノーマンズ・ランド」の人。中立の姿勢、現実の重みをユーモラスに描いて見せる手腕はさすが。


    (イドリッサ・ウェドラオゴ、ブルキナファソ)
    アフリカの小さな国で、病気の母の薬代のために学校へ行かず新聞売りをする少年は、ある日、NYテロの首謀者として一面に載っていたウサマ・ビン・ラディンそっくりの男を見かける。
    ラディンを見つけた!と仲間に打ち明け、捕まえた賞金2500万ドルがあれば、母の薬代の他にも病気や飢えで苦しむ人を助けられる、くだらないことに金を遣う大人には秘密にしよう、とビデオカメラでラディンの姿を盗み撮りする。
    いよいよ彼を捕獲しようと待ち構えるが、ラディンは空港へ行って飛行機に乗り込んでしまう。
    警備員に訴えても相手にされず、ラディンを乗せて飛んでゆく飛行機を眺めてさめざめと涙を流す少年。
    「ビン・ラディン戻ってきて。あなたが必要だ」 
    帰り道とぼとぼ歩きながら少年達は、何とか薬代を払い彼が学校に戻れる方法を考え、ビデオカメラを売ることを思いつき歓声をあげる。

    この話がいちばん好き~!
    ブルキナファソは西アフリカの内陸にある国。初めて聞いた。
    上手くいえないけど、この少年のように母親を思いやる気持ち、そして友達が再び学校に来れるように助け合う気持ちを持っていれば、戦争なんてなくなるんじゃいのかなぁ。
    誰でも知ってるアメリカという国の市民と、聞いたこともなかった小さな国にいる少年達と、同じ人間なんだから。


    (ケン・ローチ、イギリス)
    アメリカテロと同日の1973年9月11日、チリでクーデターが起きた。
    共産主義を潰しにかかったアメリカは経済制裁を行い軍部を後押しし、結果、クーデターによりアジェンデ政権は打倒され凄まじい虐殺が続いた。
    当時テロリストと疑われたことで、二度とチリへ帰ることが出来ずにロンドンで暮らす彼は、アメリカテロの被害者へ向けて自分の経験と重ねながら追悼の手紙をしたためる。
    「希望には、現状への怒りと、変わろうとする勇気の2人の娘がいる。NYで肉親や友人を失った人々へ。まもなく来る9月11日は我々には29周年、みなさんには1周年です。いつまでも互いを忘れずにいましょう」と。

    アメリカの内政干渉の問題、エジプト監督の話にの重なって、ある意味自業自得と言われても仕方ないと思った。
    もうこんな悲劇を繰り返さないためにも、この日を忘れずに、二度と繰り返してはならないという思いを忘れてはいけない。


    (アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ、メキシコ)
    いちばん脚色のない作品。
    時々差し込まれるテロの映像、乱れるニュースや留守電の音声、暗闇とざわめきが基本で、途切れ途切れの映像と音声に、瓦礫に埋もれて声も出せないでいる人の気持ちが、少しだけ想像できたような気がした。
    ビルから飛び降りる人、ビルに飛行機が突っ込み崩れ落ちる瞬間・・・あまりにリアルでこの映画をまともに観れない人、観たくない人はきっとたくさんいるんだろうな。
    飛行機に乗ってる女性が、「飛行機がちょっとしたトラブルにあって・・・愛してるわ」と繰り返すのだけど、私が最後に伝えたい言葉はなんだろう?誰に向けたものだろう?

    最後、画面は白く反転し文字が浮かび上がる。
    「Does God's light guide us or blind us?」
    神の光は我々に道を示すのか、それとも目をくらませるのか。


    (アモス・ギタイ、イスラエル)
    2001年9月11日、イスラエルで車が爆発する自爆テロが起こった。
    情報番組の取材で偶然現場に居合わせた女性記者が、現場リポートをするが、マスコミを追い払おうとする警察とぶつかり、現場は騒然としている。
    彼女はなおも声を張り上げ、レポートを続けるが、彼女のもとにNYテロの連絡が入る。
    「NYでもテロです!ツインタワーに飛行機が激突しました!そしてここエルサレムでも!」
    しかし、彼女のレポートは中継されていなかった。
    「NYで大事件なんだ!くだらん情報番組なんてやってる場合じゃない」と。
    彼女はやりきれなさをどこにもぶつけられず現場から立ち去った。

    ダニス・タノヴィッチの作品のように、今この瞬間もテロが起きているのは、被害者なのは、アメリカだけではない、という根深い紛争が残る地域ならではの重さがあった。
    目の前で起きているテロより、遠くで起きたアメリカのテロの方が大きな事件だなんて、誰が決めるのでしょう。


    (ミラ・ナイール、インド)
    テロ後、アメリカに暮らすイスラム教徒が言われのない誹謗中傷を受けた事実に基づいて、イスラム教家族を描いた作品。
    行方不明になった息子の張り紙を貼り、無事を祈る母親のもとにFBIがやってきた。
    息子をテロの容疑者として事情聴取にやってきたのだ。
    「息子はパキスタン生まれだけどアメリカ市民よ!」と訴えるが、息子はテロリスト扱いを受け、周りの視線は冷たくなり無視されるようになった。
    ある日地下鉄で息子を見かけ喜ぶ彼女のもとに、息子の死体が見つかったと連絡が入った。
    彼はテロリストではなく、事故現場へ行き命を落としたヒーローだったと、報道も一変。
    息子のお葬式で、母親は手紙を読み上げる。
    「一度はテロリストと呼ばれたあなたは、今日英雄になった。もし、キリスト教徒なら物語は違ったはず。あなたは当然のように人を助けた。でもどういうこと?誤った教育をしていれば、死なずにすんだの?思いやりのある人間に育てた代償がこれ?あなたはアメリカを尊び、永遠の地に選びました。また会う日まで。アラーのご加護を。」

    この作品は、あまりにも胸が痛かった。
    私の中にも同じような差別的意識があるだけに、人間の勝手さは本当に非常なものだと痛感しました。
    アメリカの勇気をたたえる姿は立派だけど、傲慢な気もする。


    (ショーン・ペン、アメリカ)
    光の射さない暗い部屋の中で一人暮らすおじいさん。
    娘(孫?)の洋服を毎日選び、話し掛け、失った想い出に縛られながら毎日を暮らしていた。
    ワールド・トレード・センターが崩れ去っていくと同時に、暗い部屋に光が差し込み、枯れていた花がみるみる甦った。
    満面の笑みで「花が咲いた!」と話し掛ける彼は、突然笑うのを止め現実を目の当たりにし「お前にも見せてやりたかった・・・」と嘆き悲しむ。

    光と影、正反対のものだけど同じ事実の裏表なんだな、と。
    アメリカからの代表としてプレッシャーもあっただろうし、ちょっと白々しくも感じてしまったけど、「孤独」「哀しみ」をありありと描く、光と影のコントラストの強いとても美しい作品だった。


    (今村昌平、日本)
    世界大戦終戦後、帰ってきた男は「へび」になってしまっていた。
    人間を捨ててしまうくらい辛い経験をしたのだろうか。
    檻のような場所に閉じ込められ、握り飯を差し出す母親の手に噛み付き、ついに追い出されてしまう。
    ヘビ人間と化した男は、山の中を這いずり回り、川の流れに消えていく。
    「聖戦なんてありゃしない」という言葉で終わり。

    唯一、「9・11」に直接関係のない作品。
    時代も現代ではなく昔のもので、ちょっとずれているような気がしちゃった。
    反戦メッセージは解るけど、懲りすぎてるとゆーか。
    何もわざわざ昔の戦争を持ち出さないで、現代日本としての視点で描いて欲しかったな。
    唯一の被爆国としてでも、「9・11」と重ねて何かもう少しプライドを持って表現できることがあったのではないでしょうか。

  • 【2010年_6本目】

  • 忘れないために……

  • 11人の監督が織りなす11本9分11の短編。
    アレクサンドロイリャニトゥの作品(この監督「21g」作りましたね。)が印象に残った。
    TBSで深夜の9月11日にみた。泣いた。映画も有ればドキュメンタリーも。

  • 忘れないために……

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