スワロウテイル [DVD]

監督 : 岩井俊二 
出演 : 三上博史  Chara  伊藤歩 
  • ポニーキャニオン
3.85
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  • (8)
本棚登録 : 1824
感想 : 301
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013602205

感想・レビュー・書評

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  • 「MY WAY」が使われていたからというわけじゃないけど岩井俊二監督はパンクスなんじゃないかと思う。イェンタウンの人たちは諦観してるけど感情を爆発させる場所を探している気がする。生活は貧しいけど、まだ心は折れていない若者たちが頼もしい。でも将来ホントにイェンタウンの移民になるのはオイラたちかもしれないな。だって日本はこの物語の言う円都じゃないもの。気がつないうちに貧富の差は確実にその溝を深めているし。「あおぞら」みたいなコミュニティ?、があちこちにできるんじゃないかな。そしてそうした世の中で善悪の境界線は曖昧になるんだと思う。だって生きることのほうが最優先だもの、この物語のように。

  • ものすごーく岩井監督にはまっていて、しかも渡部篤郎にはまっていた時期に観たら、三上博史まで出ていて、その当時オサレカップルとして有名だったCharaが歌っていて、そのあまりの「今」感に圧倒されたのを未だに覚えています。
    雑多なアジア、という感じが良く出ていて、混沌としているが故に光るものが、当時の私にはとてもまぶしかった。理由は分からないけれど、ああはなれないな、と感じたのも覚えています。
    極端に台詞が少ない渡部篤郎ですが、あのスラリとした長身が砂塵の中から現れるシーンは鳥肌ものです。

  •  「スワロウテイル」観ました。

     三上博史さんが出ているので一度みたかったんですが、やっとかないました。11年も前の映画なんですよね。ここでも、伊藤歩さんと共演していたとは。

     あまり現実味が無く見始めたんですが、夢の実現の挿話のあとは、最初と同じ世界なのに感情移入してしまいましたよ。「冒険者たち」も夢の実現を挟んだ3幕だった気がするな。

     何度か入るセピアのシーン・・夕焼けの中なんだろうけど・・はきれいだったな。廃品を集める場面のバックの音楽。面会で告げられるグリコの成功話。タトゥーを彫る場面の会話。幻想的で素敵でしたね。

     主人公はライブハウスを持ち、彼女に歌わせる。切ないね。彼女は成功するんだものね。フェイ・フォンが大通りで振り返って見えたものが、彼女のポスターでなく、バンド名だけのポスターだったのはどうして??

     それと、ストーリーに音楽が絡むと入り込んじゃうな。マイウエイのセッション、すごくかっこよかった。ステージに上がるまでや上がってからの雰囲気。バンドのミュージシャンも含め仲間の描写がはまります。

    (2007.9.22)

  • 世界観が良すぎて余韻がもう…!
    日本語と英語と中国語が混ざった会話、様々な肌の色の人たちが一緒になったコミュニティ、誰も彼もがこの世界で生きる人々で、この映画を見ている自分はどこにいるのかとくらくらした。
    今の日本じゃ撮れない(コンプライアンス的に)んだろうなと思うと、この映画が出来上がっていて本当に良かった。
    CHARAのアルバムで何度も主題歌を聞いていたはずなのに、エンドロールで流れたのを聴くとやっぱし胸にくる。
    面白かった。

  • ハロークミチョウ
    岩井俊二さんすげえ、となる映画。何回見たかわからない。
    おおまかに二部構成な上、テンポいいのでストーリーのボリュームが大きく感じる。
    いや、ほんとすごい。

  • アゲハの母親が殺され親戚の間でたらい回しにされるシーンから始まり、そこからアゲハ目線で物語に入り込みあっという間の140分だった。純粋で無垢なアゲハはひょんなことからグリコやその仲間達と人殺しや詐欺を働いてしまう。そうした経験を経てお金を得ることで失うものを知ると同時に、人生において本当に大切なものを学んでいく。終盤、お金の磁気が埋め込まれたテープを譲る、お金を火の中に投げ込むシーンがアゲハの心の成長を映し出し、素晴らしい映画表現だと思った。同じく岩井俊二監督の「リリィシュシュのすべて」は前回見た時はピンとこなかったけど、この映画の後に見たら何かが見つかるかもしれない!もう一度見返してみよ〜

  • Charaが歌う「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」に惚れて、見てみることにしました。
    猥雑だけどどこかピュアな世界観が素敵。でも、そういう印象を一生懸命に作りこもうとしすぎている感じがして、わざとらしいような気もした。
    「円」を求めて、みんな何かを失っていく。好きな場面は、荷台に積んだピアノを弾いているところと、アゲハが大量に作ったお札を、投げ捨てて燃やしているところ。釈然としない感は残ったけど、所々鳥肌が立つほどグッときました。
    登場人物がひとりひとり魅力的なキャラクターだと思ったのだけれど、あまり深く触れられず、なんだかもったいない気がした。できればそれぞれについてもう少し掘り下げて欲しかったかも。

  • マンガやゲームのようなキャラと世界観だなと思いましたが、意外と自分にはハマった作品でした。
    ストーリー的には特に新味はありませんが、独自の世界観とキャラクターの個性で魅せる作品でしょうか。
    Charaが非常に可愛く撮れているし、まだ少女の面影を残した伊藤歩のイノセントな魅力もとてもいい。
    この監督さんはやっぱり女性を撮るのが上手いなと思いました。

    でも本作中のキャラの中で、私が一番の好きなのはランですね~。
    どことなく陰のある感じや、裏の顔をもっていたりする謎めいたところがいいんですよね。
    そしてこのラン役の渡部篤郎がかっこいい!!

    星は3と4の間で悩みますが、個人的にはかなり面白かったし、岩井俊二の代表作といってもいいクオリティだと思うので、少し甘めで4個です。

    (1996年 日本)

  • みんないっしょうけんめい生きてるなぁ。
    それぞれがんばって何かを追いかけて、
    でも壊れるのは一瞬なんだ・・

    お金とか夢とか恋人とかいろいろあるけど、いちばん大切なものはなんだろう?

    この映画は本当に雰囲気がだいすき。
    現実が半透明になるみたいな、それこそCharaの歌声みたいな雰囲気。

  • 映画の内容うんぬんよりも曲がまず素晴らしい。もちろん世紀末的近未来世界観もだが。

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著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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