華氏451 [DVD]

監督 : フランソワ・トリュフォー 
出演 : オスカー・ウェルナー  ジュリー・クリスティ  シリル・キューザック 
  • ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
3.52
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本棚登録 : 180
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4560128829977

感想・レビュー・書評

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  • SFイコール未来を描くこととして見ると地味めなので好みはわかれるかも。でも未来は案外(その当時の)今と変わらないってことは21世紀に生きる自分たちはよく知ってるんだけれど。
    本が禁じられ、テレビが情報源であり娯楽であり、プロパガンダに使われる世界。テレビドラマに視聴者が参加する場面があるけれど今ならネットを使ってよりパーソナルにカスタマイズできるだろうなとふと考える。洗脳に近いこともできるだろうし。当時の脅威だったテレビも衰退し、インターネットが取って代わってより強力なメディアになったぶん、このディストピアはまるで遠い話でもない。

    まあ映画として面白いかはかなり人によるだろう。退屈でちょっとわかりにくいと思われてもしかたがない。

  • 1966

  • ディストピアものの古典的作品
    流石に映像作品としては古臭さ(モノレール、衣装、セット、黎明期のCGなど)が全編を通じて拭いきれず楽しめなかった
    アイデア自体は非常におもしろいものであり、モンターグの葛藤や本の人々が雪をバックに暗唱しながら闊歩するシーンは印象的であった

  • 主人公は本を読まぬ人々の生き様を「暇つぶしの人生」だと言うが、果たして私は本を読むことで暇つぶし以上の何かを手に入れられただろうか。

    しかし字幕よ、『消防』はいかんでしょ。

  • あまりにも有名な古典SF。初見です。映画とはいえ、こんなにたくさんの本を焼くなんて。撮影後スタッフで美味しく読み直しましたなんてことはないだろうな。本が焼ける美しいシーンが評判だけど、私的には姿勢良く立って乗る消防車と終盤に唐突に登場する空飛ぶマシーンに乗ったファイヤマンがツボでした。

  • 未来の話。活字の情報が禁止され、本が焼かれる。人々はテレビで均質の情報だけを得る。本を愛する人々は1冊まるごと暗唱し、廃線をたどっていった先の森の中で共同生活を送っている。そこでは名を名乗るのではなく、暗唱した本のタイトルが名前代わり。映画から50年経ちましたが本が焼かれることはなく、テレビの前に人々が集まって唯一の情報を得ようということもなく、いまや情報はインターネット上にあふれかえり、どれが真実であるか見極めるためには知恵をつけないと、という理由で本を読んでいるような気がします。

  • 「華氏451」とは、本が自然発火する温度のことだそう。
    レイ・ブラッドベリのSF小説が原作の、フランソワ・トリュフォー監督による映画。

    本は人類に悪影響を与えるものとして禁止され、本を読む人は反社会分子として罰せられる社会。そんな社会に何の疑問も持たず、本を焼く「消防士」を仕事にしていた男が、段々と本の魅力に取りつかれていく話。
    監督はきっと本が大好きなんだろうな。
    本が燃えるシーンが美しかった。

  • かの有名なSF小説の映画。小説は未読。本を読んじゃいけない世界なんてぞっとする。古い映画だけども十分楽しめた。

  • (1966年作品)

  • トリュフォー監督が華氏451の監督をするとは、といっても本人はSF嫌いだそうで絵的にはSFぽくないですが。SFの大命題の一つ、管理社会を扱っていて、強大な執行力を持った消防士らの傲慢、本を嫌う語彙力の弱い人々の会話などをあまりにガッチリやってるので、8割方の会話は必要悪なかったるさ。ヒロインとのつながり方はやや希薄に思えましたが、どうなんでしょう。しかしOPで字幕を出さない凝りようや先に挙げたような本気度、薄ら寒い殺風景な空気などはさすがで、遊びのつもりなのか分かりませんが面白い変なシーンもいくつか。

  • 小説を読んだことと、トリュフォーが映画化しているということで観ました。
    原作とはかなり違います。
    ですが、原作を読んでいないとわけが分からないのではないかと。

    映像美。firemanの乗る車とコスチュームとモノレールと(本所持者)通報用のポストなど、近未来的な小道具のセンスがいい。

    垂直の使い方が秀逸。例えば、通報があった時にfiremanが出入り用の棒を上り下りするところや、リンダがcousinsとスクリーンで会話するところの画面の分割の仕方など、印象的でした。

    ラストの、「本の村(本の伝統を失わせないためのコミューン)」の住民、いわゆる「本になってしまった人々(ありとあらゆる本を焚書される世界で、本を丸暗記して口伝する人々)」が行き交うシーンに震えました。

  • 野口先生に勧められたのでめったに観ないSF。
    不思議だった。

  • これ字幕で見ちゃダメだったなぁ…。
    読むことを禁じられた世界という設定からナレーションで監督などの
    紹介がされているんだから吹き替えで見るべきなんですよね、たぶんね。
    やっちまった。

    撮影日記『ある映画の物語』を読みたい。今度読もう。


    この時代のインテリアがとにかく好き!
    モノレールも気になっちゃう。

  • もしかしたら来るかもしれない、活字離れが著しく進み、機械化しきった究極の未来の話。舞台装置が如何にも60年代を生きた人の未来予想図で、観ていて面白かった。トリュフォーの本を愛する気持ちは十二分に共感できるし、永遠に本を取りあげることができないという考え方はわかるのだが、作中の政府も読書家たちもお互い極論で物を述べていて、この映画に完全には順応できなかった。

  • 華氏451度、それは本に火がついて燃える温度。
    心の中に言葉を隠せば誰にも見つからない。遠い森に隠れて本になるの。

  • 「本をいっぱい読まなければ!過去の記憶に追いつかなければ!」本当にその通りでございます。

    「もし、逆転したら」の着想から、物語は進む。もし消防士が燃やす側だったら。もし本がなかったら。もしTVの奴隷だったら。ゴダールが語る「イメージの切り返し」とは、まさにこのことだ!と、うなった。

    反映画的なTV、とりわけアンテナに対する敵意がむき出している。

    そして、なぜかモノレール。単一思考への皮肉か。

    本を燃やす青い燃料が不気味。炎のイメージ、赤がトリュフォーの映画への情熱と怒りを感じさせる。

    本の人々が言うように、記憶は誰にも奪えない。これぞ普遍。

    【ストーリー】
    すべてが機械化され、あらゆる知識や情報がテレビによって伝えられる近未来を舞台に、禁止されている読書の虜となった男の姿を通し、物欲主義への非難をシニカルに描く。

  • 2010/12/4視聴。本が禁止されたら、という話。結末がこれもいいなぁ。本で読みたい映画。

  • 主人公モンターグの行動が突飛すぎるように感じた。原作をもう一度読み返してみようと思う。

  • もっと重厚な作品を想像していたがすごく軽い作りでびっくりした。

    あとカットが切り替わる前のあの微妙な間が気になった。
    間抜けな印象。

    ザ・ウォーカーの元ネタか?
    本禁止とか、本を記憶する人とか。

    この映画で観るべきところは、
    劇中の登場人物の本反対派の意見だろう。
    これは現代にも十分意味を持つ言葉だ。

    人は本を読むことで何を得て何を失うのだろう。

    『読書は善』であるとして教育されてきた私たちこそ観るべきである。

  • 本が悪だなんて無茶苦茶な設定だなー。最近ほとんど本を読んでなかったけど、この映画観たらやっぱり読みたくなった。あと、奥さんと近所の女が二役だと気づいたのは観終わった後でした。コーヒー&シガレッツのケイト・ブランシェット以来の驚き。

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著者プロフィール

フランソワ・トリュフォー(François Truffaut)
1932年、パリに生まれる。1984年、ガンのため死去。映画評論家を経て映画監督に。映画作品に『大人は判ってくれない』『突然炎のごとく』『恋のエチュード』『終電車』『隣の女』『日曜日が待ち遠しい!』など。著作に『映画術 ヒッチコック/トリュフォー』『子供たちの時間』『ある映画の物語』など。

「2020年 『文庫 ある映画の物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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