PERFECT BLUE [DVD]

監督 : 今敏 
出演 : 岩男潤子  松本梨香  辻親八  大倉正章 
  • ジェネオン エンタテインメント
3.93
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本棚登録 : 799
感想 : 161
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988102947316

感想・レビュー・書評

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  • 当時の衝撃が忘れられない。
    観た後に友達と「観た!?観た!?」「あれ・・・パーフェクトにブルーになるよな・・・(笑)」などと語った記憶あり。だからてっきり高校生の頃に観たもんだと思ってたんだけど、時期が違う・・・。
    劇場では観てないし、ビデオを借りた記憶もないし、
    地上波で観たと思ってたんだけど、この内容だと放映されてなさそうだし・・・。
    『うなぎ』も高校生の頃に観たと思ってたんだけど時期が違う・・・。

    あかん、全てが今敏作品のように幻覚で妄想だったのかもしれない。

    『AKIRA』→『老人Z』→『メモリーズ』→『パーフェクトブルー』っていう一連の流れがあったのだけど、丁度'96~7年ごろからアニメ離れしてたので、『パーフェクトブルー』はその最後の時期にひっかかってたぐらい。
    『千年女優』以降は亡くなる数年前に観ました。

    特に今さんのファンというわけではなかったのだけど、
    『パーフェクトブルー』と『東京ゴッドファーザーズ』は大好き。
    あとのふたつはそんなに好きじゃないけど、
    (『千年女優』の元祖ヤサコ走りとか観るべきとこはあるがw)
    『千年女優』と『パプリカ』が好きな人こそガチの今ファンなのかな、とか。


    普段よく見てる映画レビューブログがあって、
    その方(女性)とツボが合うし、評価を信頼してるんだけど
    その方も推してたりなんだりかんだり・・・
    みんな好きだったりなんだりかんだり・・・
    いやー、不朽の名作やね・・・
    ブクログでも話になったので、触発されて当時以来で観ましたよ。

    当時の感覚は「ただ怖い・・・」だけだったのだけど、
    この歳になって2回目を観ると冷静に観れる。
    細かいとこまでちゃんと作られてるなあ・・・。

    背景の看板に「Wanna Bee」だって!!うへぇ!
    すっげぇサブリミナルな伏線!
    ジョディ・フォスターの『告発の行方』ネタ!
    あれもTVで観てショックだったよ・・・。

    そしてメタな劇中劇と幻覚と現実の交錯。
    押井守から『まどか☆マギカ』『桐島~』まで連綿と続くループ。

    当時から今まで個人的に一番好きなのは、
    やっぱり田舎のオカンと電話するシーンだ!
    演ずる岩男潤子さん、同郷なんですよ。
    急に自分とこの方言(当然超正確)を喋り始めるもんだから、
    当時は本当に本当にぶったまげました。
    なにこのリアリティ、って。

    でさ、岩男さんて元々歌手志望でウチの県から上京してるのね。
    そしてアイドルグループの「セイントフォー」に入って、って・・・
    今はこんなアイドル戦国時代とか言われてるけど、
    当時のこと考えると、もう涙が・・・
    そこまで含めてメタ的になってる。

    この直後、『カードキャプターさくら』の知世ちゃんをやるとこもいい。
    '90年代マッドハウスと言えば、今敏作品と並んでCLAMP作品。
    どちらか片方だけで語ると片手落ちな気がする。

    話は脱線したけども、方言を入れてくるところは
    今で言うと『あまちゃん』にも通ずるところがある。
    Localの扱い方や意味だけは、ずいぶんと変わってきたけど。

    ブクログでフォローさせてもらってる方で、
    自分より全然若い人たちが、今さんの映画や
    この作品を「面白い!」って言ってるのを見ると、嬉しくなる。
    僕らオッサンオタクは、ついやたらと「当時は」「当時は」って振りかざして
    懐古厨になりがちで嫌になるけど・・・
    若い人達が観ても面白い作品って、やっぱり良い作品だわ。


    作画について。
    濱洲英喜、元東映。
    細田守の師匠、山下高明!!レイプ未遂シーン担当!w
    松原秀典!!
    そして、本田雄&磯光雄!!!!!

    磯さん新作作ってくれ・・・たのむ・・・

    • kwosaさん
      GMNTさん

      このレビューを拝読して、もう一度観てみたくなりました。
      ただただ「すげー」と思っていたのが、いまだったらどういう風に感じられ...
      GMNTさん

      このレビューを拝読して、もう一度観てみたくなりました。
      ただただ「すげー」と思っていたのが、いまだったらどういう風に感じられるのか。
      でも、ちょっぴり怖い気もします。
      2013/05/09
    • GMNTさん
      kwosaさん

      当時観た時に一番怖かったのは、やっぱりラストで、
      鏡の演出が強烈に印象に残ってましたよ。

      だいぶ置いてからまた観ると、違...
      kwosaさん

      当時観た時に一番怖かったのは、やっぱりラストで、
      鏡の演出が強烈に印象に残ってましたよ。

      だいぶ置いてからまた観ると、違ったとこに目が行ったりして面白いですよね。
      この作品だと、犯人を知った後で2度目を観ると
      犯人の心理状況を想像できて、そこが面白かったです。

      いまだに途中の一箇所の殺人はひっかかってるんですけどね・・・。
      色々考え出すと色んな解釈ができてしまって、
      実はそこの部分がちょっと怖い気がします・・・。
      2013/05/10
  • アイドルグループの「CHAM」に所属する霧越未麻(きりごえ みま)は突如グループ脱退を宣言し、女優への転身を計る。
    未麻は事務所の方針に流されつつも、かつてのアイドルからの脱却を目指すと自分を納得させる。
    初出演のドラマはセリフが一言だけの端役から始まり、続いてレイプシーンを演じることとなる。さらにはヌード写真集のオファーが来るなど、アイドル時代からは考えられなかったような仕事をこなしてゆく未麻。
    「CHAM」以来のファンたちは未麻の厳しい現状を嘆くが、彼女の女優生活は次第に軌道に乗り始める。
    しかし、人気とは裏腹に未麻は現状への不満を募らせ、アイドル時代の自分の幻影さえ見るようになる。
    レイプシーンやヘアヌードは本当の自分の姿なのか。自分が望んだことなのか。
    そんな疑問を抱く中、インターネット上に未麻になりすました何者かがウェブサイトを開設。
    しかしその内容は虚実を織り交ぜつつも、まるで未麻本人が書いたかのように詳細を極めていた。
    未麻はストーカーに監視されていたのだった。「アイドルとしての未麻」が更新を続けるウェブサイトを見て、未麻は精神的に追い詰められる。また、未麻の事務所に手紙爆弾が送りつけられたり、関係者が次々と殺される事件が発生する。
    果たして犯人は、何者なのか?
    アイドルだった未麻が、女優に転身する中で、自分のなりすましやサスペンスドラマでのレイプシーンの撮影やヌード写真集の撮影の中で神経をすり減らし、自分のアイデンティティーが崩壊寸前にまで追い詰められていくサイコサスペンスの鬼気迫る描写は、アイドルだった未麻の中の少女性と大人の女性に脱皮しようとする自我のせめぎ合いでもあり、ダーレン・アロノフスキーが「レクイエム・フォー・ドリーム」「ブラック・スワン」で引用するためにわざわざ実写化権を購入したのも納得のリアルさと怖さ。
    ただ連続殺人事件の謎解きが、ありがちな感じなのが残念。
    芸能界の残酷さを描くバックステージものとしても楽しめる傑作サイコサスペンスアニメ映画。

  • 人気絶頂期にアイドル・グループから脱退し、女優に転身を図った美少女・未麻。ある日、彼女のもとに熱狂的ファンらしい人物から脅迫めいたFAXが届く。やがてその行為はエスカレートし、未麻は次第に身の危険を感じるが…。

    アイドルから女優に転身した霧越未麻の身に起こる奇怪な出来事の数々。それらが劇中劇とリンクし複雑化していきます。
    この現実と幻想の境界線が分からなくなる演出が実に巧妙です。恐怖と混乱を掻き立てるようなBGMも良いですし、アニメならではの手法も取り入れられていて非常にクオリティーの高い作品だと思います。

  • 自分を見失うと、
    誰かが自分を乗っ取ってしまったりするのかな。

    背筋が凍る瞬間もあったけど、
    すごく引込まれた。

    さすが今敏。

    本当に惜しい人を亡くしたと思う。

  • あれ?あれ?もしかしてこういうラストなの?でもそんなのいやだ。だけど、だけど・・・と最後までハラハラしっぱなしだった。

    以下ネタバレ感想になります。



    だんだんストーカーとルミちゃんの顔が似てくる気がするんですよね。いやまさか、そこは最後の頼みの綱ってことで残しておいてほしいと思いつつ、だんだんシンクロしてくる顔の造作にヒィッとなりました。
    狙ったんでしょうか。さすが今監督。
    そして主演の岩男潤子さんを初めとする声優の皆さんの熱演にも拍手を送ります。どの声優さんも様々な意味で『ぞっ』とする演技でした。

    確実に邪推なんですが、主役のアイドルと主演の岩男潤子さんを重ねて観てしまう私はかなりイタキモいです。でも、なーんかねえ...
    思わずにはいられない。

  • おもしろかった、けど、もう観たくない。

    ああ、でも、やっぱりおもしろい。

  • 最近、周囲の人が「パーフェクト・ブルーを見たか?」ってしょっちゅう聞いてくるのが不思議だった。
    なんで私にこれを勧めるかなぁ? ただのストーカー物語じゃんとか思って見ていたら、違った!
    これは日本で作られたホラーの中でも5本の指に入るかもしれん。
    「レクイエム・フォー・ドリーム」の監督がわざわざこの映画の中のシーンを借りに来た理由が分かったわ。
    薦めてくれたみなさん、ありがとm(_ _)m

  • 【原案】
    「パーフェクト・ブルー 完全変態」竹内義和

  • ヤーン、面白いこれ、ていうか大好きかも。
    なんかもう伏線がわさわさ出てくるんだけども、ぶっちゃけ途中からよく分からなくなってくるけど、勢いがあってそんなのどうでも良くなってくる。
    最初から旧き良き?アキバ感あり、アイドルあり、絵のタッチも、何から何まで昭和感たっぷりだけど、今って令和ぞ?でもそこはめげずに最後まで見るべき。最後の熱帯魚が生きてる部屋の中のシーンとかゾクゾクして最高。
    というわけで、この人の絵はもへーってなるけど、大概面白いな。

  • 結局よく分からない映画なんですけれども、なぜか退屈せずに最後まで観れましたねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    妄想だかなんだかよく分かりませんけれども、インターネットが出始めた頃の世の中なのかな? 時代設定は…まあ、そんなアレでなかなかアニメ映画としては衝撃的なシーンがあるなど、現代で放映するなら年齢制限されそうな映画だと言わざるを得ないですね!

    なんか監督の解説が特典映像として収録されていますけれども、レンタルの期限切れ、ということで観ずに返却します…海外版とか安く手に入るのなら買ってもいいかな…みたいな映画ですね(?) さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

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著者プロフィール

今 敏(こん さとし)
1963年10月12日生まれ。北海道出身。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒。漫画家、アニメーション監督。大学在学中の1985年、ちばてつや賞を受賞し、漫画家としてデビュー。漫画作品としては『海帰線』、『ワールド・アパートメント・ホラー』、短編集『夢の化石 -今 敏全短篇』(以上 講談社・刊)、『OPUS』上・下巻、『セラフィム 2億6661万3336の翼』(以上 徳間書店/復刊ドットコム・刊)がある。
1990年以後、劇場用作品を中心に、美術設定やレイアウト担当としてアニメーションの世界でも活躍。1998年には、映画『パーフェクトブルー』で初監督。その後、2002年『千年女優』、2003年『東京ゴッドファーザーズ』、2006年『パプリカ』を発表し、世界各国の映画賞を受賞。また、2004年には、TVアニメ『妄想代理人』を、2007年には短編アニメ『オハヨウ』を制作。
2010年8月24日逝去。享年46歳。

「2023年 『今 敏 MANGA選集 3 海帰線 [ワイド版・生原稿ver.] KAIKISEN』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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