小早川家の秋 [DVD]

監督 : 小津安二郎 
出演 : 中村鴈治郎  原節子  司葉子  新珠三千代  小林桂樹 
制作 : 小津安二郎  野田高梧 
  • 東宝 (2004年1月30日発売)
3.60
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本棚登録 : 95
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104022103

感想・レビュー・書評

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  • 原節子、またまた未亡人役として登場。冠婚葬祭はドラマがあるね。「品行は直せても、品性は直せない」とのたまう原。ニコニコしてる割に言ってること結構キツイ。

  • 道楽者の老人の放蕩ぶりと、そんな彼に一喜一憂する家族の姿を描いた小津安二郎監督晩年の1本。

  • やはりこの映画は中村鴈治郎あってのもの。そして、その娘を演じる新珠三千代。この二人さえいてくれたら、いつまでもいつまでも見ていたいくらいのものである。また、その一方で浪花千栄子演じる中村鴈治郎の「焼けぼっくい」が、見事にリアリストな「その筋の人」を演じていて、これもまたいい。やはり水商売の女性というのは、こうでなくっちゃいけない。

  • 噂の小津さんの初めての映画。
    とってもとってもよかった。

    ちょうど普段接している建具や柱たちの現役時代
    その姿をおがめられるだけでも十分なくらい。
    もうもう1秒1秒見入ってしまった。
    こんなにも関心の幅が広がると、映画1つでさえ違う楽しみが増えるだなんて、自分でもビックリです。

    そして出演女性陣の美しさ、佇まいの美しさといったら,,,

    貧困はなおせるけど、品性はどうしようもできないわ、的な台詞にはハッとさせられた
    劇中ではお見合い相手のことについての話しのなかででてきた台詞だったけど、なぜか、広義にも捉えてしまい、小早川家の秋が撮られた時代と、いまわたしが生きるこの時代においても、なんだか言えることやなと、、なんとなく感じたのでした

    ああ、ひさしぶりにこんなお腹いっぱいな映画を見ました

    これより小津さんの映画を見続けます

  • 小津安二郎監督 1961年作品

    造り酒屋の大旦那 小早川(中村鴈治郎)。
    長男の嫁 秋子(原節子)で、長男はなくなっている。
    養子婿(小林桂樹)をとり造り酒屋を継いでいる長女文子(新珠三千代)
    お見合いを勧められている次女 紀子(司葉子)
    と 豪華な配役陣である。
    カラー映画なので 妙にくっきり鮮やかである。

    小津安二郎作品の特徴は 最初に広告塔などが出るが・・
    それが、ホテルニュージャパンだったのが印象的。

    森繁久弥が バーで 見合い相手の原節子に会うところから
    始まるが、二人の出身の違いが表現される。
    鉄工所の社長である森繁久弥が『OKや。大OKや。』と
    『俗』っぽさを、難なくやり遂げる。

    小津安二郎のオハコの 『嫁行き物語』かと思ったら
    今回の主題は 中村鴈治郎のやけぽっくりから始まる
    浪速千栄子と団令子 母娘の対応と
    中村鴈治郎の心筋梗塞で倒れ 死に至るまでの
    『死』を正面にすえた物語だった。
    あまりにも主題への直接的なぶつかりかたを、
    中村鴈治郎の好演で表現する。

    男友達が外国人という
    団令子の 『ミンクのコートを買ってもらうまで
    お父ちゃんと呼ぶことにしよう』という
    ドライな女性の登場も 時代の変化を大きく表している。

    中村鴈治郎とがっぷりぶつかるのが
    新珠三千代で、芯の強さを表現しながら
    心筋梗塞で倒れたにもかかわらず元気に復帰する姿に
    涙する娘を演じる。
    父親に意見する新珠三千代の
    まっすぐな娘の眦がなんともいえない。

    母親の命日で 嵐山の料理屋で一堂会するのが
    小早川家の一番いいときになる。

    『なんやこれでしまいか。これでしまいか。』と最後の言葉を残す。
    妹の杉村春子の
    『さんざんすきなことしてきて、これでしまいかは、
    ないよね。』と わらって、
    『でも死んでしもうたら、なんもかもしまいや』と
    なきくづれる・・・・・

    火葬場の煙、カラスなどの死を象徴する
    表現は ちょっと思い込みが激しすぎたのかもしれない。
    いつもなら小津安二郎らしく さらっとしているんだが・・。
    しんがりに 笠智衆を農夫で登場させたかったのだろう。

    のべおくりであるいていく 時には 
    小津安二郎好みの からりと晴れている。

  • ラストの煙突のシーンはオマージュされていたりしますよね。

  • 小津作品お馴染みの俳優陣と東宝のスター達の豪華キャスト。それ故にいつもより人間関係が複雑でした。とにかく絵が美しく、立派な日本家屋の内装、京都の路地、立てかけられた大小の丸桶が印象的。ラストのカラスと音楽は不気味でしたが、小津監督なりの「死」の表現なのか。原節子さん司葉子さん姉妹のほのぼのさと、中村鴈治郎さん新珠三千代さん親子のケンカと仲直りのやりとりが特に良かったです。

  • 昭和中期、戦後の成長期の日本の時代背景を忠実に移しながら、ある一族におこる相続問題について面白くも描いている。

    家庭に入ることがすべてではない、と女性が葛藤しつつも最後は縁談を断るという、女性の社会進出を先駆けて映画の中で示唆している。

    京都の芸者の様子、畳の家の造り、居間、布団、風鈴、長屋の様子。今はなくなりつつある昔懐かしい感じを思い起こさせてくれる。

    小津安二郎映画

  • 女優の華麗なこと。
    美人三姉妹の原点がありそう。
    長女はこんなであり。次女はこんなだろう。
    末娘はきっとこんな感じなのだろう・・・と思わせるキャスティングもいい。
    男性は脇役の映画。
    唯一、鴈次郎を除けば。
    ちょっと懐かしい、日本の家屋が、小さな子供の目線で眺めるような感覚で楽しめた。

  • 昭和36(1961)年作、カラーの小津安二郎映画。小学館のDVD Bookシリーズには入っていないので、単独で買った。小学館のシリーズはもしかしたら、松竹作品に限って入っているのかもしれない。この「小早川家の秋」は唯一の東宝映画による配給。
     珍しく大阪-京都が舞台となっており、酒造業の大旦那である小早川のおっさんが、昔の女のもとに遊びに通ったり、ちゃらちゃらといい加減に楽しく過ごし、やがて急死するという大筋。このおっさんの俳優は中村鴈治郎というひとだが、最初にみたときは「あっ、みのもんた!?」と驚いてしまった(笑)。
     飄々とした主人公の遊びを描く本作は軽やかなコメディではあるが、いつものように「娘の嫁入り問題」が2件浮上している。おなじみの原節子と司葉子である。
     小早川のおっさんが元交際相手の女の家で急死したとき、彼の娘なのか別の男の娘なのかはっきりしない団令子(かな?)が、今死んだばかりの遺体を前にして、明るくデートに出かけるという衝撃的な場面は、ブラックであるとともに、「死」の寂しさを強く打ち出す。
    「死んだら終わりだよ」と最後に言う杉村春子の台詞もしんみりとしていて、晩年の小津映画の「死」のさびしさが匂い立っている。
     そして、彼の死と同時に、末娘は意中の人を追って札幌に行くと決意し、どうやら小早川家という「家」がいままさに解体していこうとする、という予感のなかで映画は終わる。
     音楽は「お早よう」のときと同じで黛俊郎。小津監督がいつも組んでいる斉藤高順のひなびた明るい音楽とは違ってめりはりがあるが、ラスト、遺体の運び込まれた火葬場の煙突から煙が立ち上ってくるとき、いきなり音楽は無調の領域に入り、葬列の歩調に合わせて陰惨な葬送行進曲みたいな音楽になる。これは小津安二郎の世界としては異常な事態であり、ちょっとこの音楽は雄弁すぎるのではないかという気もしたが、どうなのだろう。小津監督は「こういうのも、また、いいや」とでも思ったのだろうか。
     それはさておき、全体としては、飄々とした明るさと、死のさびしさ(=人生の孤独なさびしさ)が漂ってくる佳品だった。ストーリー自体よりも「映像」が多くを語ってくる、あまりにも映画的な小津作品の特色も健在。
     

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