ぼくの伯父さん [DVD]

監督 : ジャック・タチ 
出演 : ジャック・タチ  ジャン=ピエール・ゾラ  アドリアンヌ・セルヴァンティ 
  • 角川書店
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988126201906

感想・レビュー・書評

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  • 生まれて初めて映画館で見た映画。日本での公開日を調べると、まだ、幼稚園にも行っていません。不思議ですが覚えています。今見ると、カラーの色が綺麗ですね。伯父さんの家とかおぼろげに覚えていました。音楽はよく覚えています。62年前のフランスですが、社長のお屋敷は合理性機能性を追求したモダン建築です。キッチンはオール電化で、ガレージの扉は光センサーで開閉しています。「パラサイト」を見たばかりなので、余計に所得格差を感じました。

  • 建物が素敵!ほっこりする。
    古き良きフランス。帰りたくなる。
    ボーナスの郵便屋さんのも可愛い^^

  • 原題:Mon Oncle
    (1958/116min/ジャック・タチ/フランス・イタリア)


    ブルジョアな感じ。
    モダンというよりは、
    既に、ポストモダンな香りがしてます。
    ミニマルな雰囲気がします。
    インテリアがお洒落で、そしてシュール。

    流れる音楽もいい!

    椅子好きなら観た方がいい!
    あの椅子!イームズ!
    それだけで観る価値があるー。

  • ほんとーーーーーにすごい すべてが絵になるっていうのは すごいよね
    とくにひとついうならわたしは近未来的なお家が端から端まですきだな

  • 何かに気をとられたら、別の何かでだめになる。
    そう考えるとがんじがらめの世の中に感じるが、「ぼくの伯父さん」はなんだかやさしい。

  • あほくせぇハイセンス映画。
    こいつら何がしてぇのよ?ってクエスチョンが飛びまくるんだけどとりあえずなんか良いじゃねぇのよ。
    劇中のどのシーン切り取っても絵になるお洒落な、そしてビンの王冠やら牛乳瓶のフタやらメンコやらが雑多に入ったおもちゃ箱のような。

  • 久しぶりに『ぼくの伯父さん』を観たくなり、押入れから古いビデオテープを取り出してきました。

    「ジャック・タチ」の作品は、嫁さんも私も大好きで、何度も観ているのですが、それでも時々、観たくなるんですよねぇ。

    -----story-------------
    プラスティック工場のオーナー社長「アルペル」の超モダンな邸宅をその息子「ジュラール」は全く気に入っておらず、度々、「アルペル」の兄である伯父さん「ユロ」の住む下町のアパルトマンを訪ねる。

    両親は息子を取られたようで面白くなく、独身の「ユロ」に嫁を押しつけるべくパーティを催すが、これを無意識に彼がぶち壊しにしてしまうのは言わずもがな。

    「アルペル」は「ユロ」に社会性を備えさせようと自分の工場に雇うが、ここでも失敗ばかりの彼は奇妙なプラスティック製のパイプを大量生産してしまう。
    呆れた「アルペル」はこの暢気な「ユロ」を地方支店に転任させることにしたが、これにも飄然と応じて「ユロ」は懐かしの町を去って行くのだった……。

    犬の使い方など見事なもので、ふんわりと詩情の漂う「ジャック・タチ」の人生讃歌。
    -----------------------

    オートメーション化された工場での仕事や、超モダーンだけど機能的ではなく無機質で生活観の無い「アルペル」の邸宅に慣れることができず、悪戦苦闘する「ユロ」が、面白おかしく描かれています。

    「アルペン」家のひとり息子「ジェラール」は、邸宅からクルマ、生活パターンまで無機質で退屈な「アルペン」家から飛び出して、、、
    人情味溢れる下町で自分のペースを守って生活する「ユロ」や悪ガキ達と一緒に過ごすのですが、そのときの活き活きした表情がたまらなくイイですね。

    物質的な豊かさと、精神的な豊かさ… 単純な比較は難しいですが、どちらの生活の方が人間として豊な生活なんだろうかと考えさせられる作品です。

    文明批判や社会批判といったメッセージも込められているんでしょうが、小難しいことは抜きにして、観ていて単純に「面白い」のも本作品の魅力。

    特にパントマイム的な、ほとんど台詞のない動作で笑わせる「ジャック・タチ」の演技は素晴らしいなぁ。好きだなぁ。

    「ジャック・タチ」の作品は、物語そのものも好きなんですが、、、
    カラー作品の色使いや構造物のデザイン、音楽、出てくる乗り物等も大好きなんですよねぇ。

    サントラも持ってるんですが、結婚披露宴で、その曲を使ったくらい気に入っています。

    あと、ほのぼのした感じのするオープニングシーンも大好きです。
    犬たちがイイ感じです。


    『ぼくの伯父さん』シリーズの他の作品も観たくなりました。

    -------------------------------
    監督: ジャック・タチ
    脚本: ジャック・タチ
        ジャック・ラグランジュ
    台詞: ジャック・タチ
    撮影: ジャン・ブールゴワン
    音楽: アラン・ロマン
        フランク・バルチェッリーニ
    出演:
     ジャック・タチ
     アラン・ベクール
     ジャン=ピエール・ゾラ
     ドミニク・マリ
     アドリアンヌ・セルヴァンティ

  • 音楽が素敵です。

    お金持ちが目指すアヴァンギャルドな世界観も、庶民が暮らすフランスの下町も、どちらも良いです。
    無駄な進歩をちょっと皮肉っているのが、ちょうど良くバランスを取っている感じです。

    映画の最後で、甥っ子のジェラールは、ユロ伯父さんとやったのと同じイタズラがお父さんのアルベルと大成功したときに、手を取りあっています。それまでお父さんとは埋められない距離感があったのに。一緒の目線で接してくれる大人が居てくれることに安心感を持てるのだと思います。最後は、ホッコリします。

  • いい話だと思うし、美術と音楽は好きだけど、久々に見直してもよくわからなかった。でも最後の5分がなんだかカッコよくて、ほろりと来る!風刺もあるのだろうけど、そんなに強いものは感じない。でもそこがまた魅力なのかもなぁ・・・。

    短編「便配達の学校」
    ジャック・タチの短編。15分と短いので、さくっと見れた。スラップスティックもあまり詳しくないけど「ぼくの伯父さん」で見せた個性はあまり感じなかった。でも来年あたりチャップリンとかバスターキートンとか追ってみるのも良さそうだなぁ・・・。

  • ジャックタチがそれまでの『のんき大将脱線の巻』や『ぼくの伯父さんの休暇』で、田舎、放浪、おんぼろ、といったものを愛情をこめてたたえたが、この『ぼくの伯父さん』では、そんな昔ながらののんきさを脅かす機械化の波を風刺する。その代表的な対比は、伯父さんが乗る自転車と、魚の形をした自動噴水だろう。

    タチの映画でおきまりなのが、そのユーモアのほとんどを視覚、聴覚で描くことだ。妹のモダンな家のシュールな多種多様な装置の音や、義弟によって送り込まれた工場の音、それらをタチは自由自在に使いこなす。タチは、人間生活を向上させるためにつくられたはずのものを、いかにくつろぎや安心、喜びを奪うかと、いたずらっぽく嬉々として見せていく。最後に、クレジットに重なって空気ドリルがガタガタと不吉な音を響かせ、ちょっともの悲しさが残るが、それさえ哀愁を帯びた楽観主義に見えてしまうから、不思議だ。

    しかし、この映画は、映画的ではない。出たとこ勝負のスケッチ集みたいな感じで、一つ一つの画面の楽しさがすべてを決めている。


    【ストーリー】
    プラスチック工場の社長アルペル氏の新築した邸宅は、モダーンなデザインを凝らし、総ての部分を電化した超モダーン住宅である。しかし肥ったパパとママに育てられ、自動車に乗せられて毎朝学校に通う息子のジェラール(アラン・ベクール)にとって、あんまり機能化された生活は楽しいものではない。彼の本当の友達は、ママの兄さんのユロー伯父さん(ジャック・タチ)だった。下町のアパートのてっぺんの部屋に住み、丸っこい身体にレインコートを着てパイプをくわえた伯父さんは、彼を連れ出しては自由に遊ばせてくれた。そんな伯父さんののんきな生活に、パパのアルペル氏は不満である。知人の大会社に就職を世話したり、お隣りに住む女の人をおよめさんにどうかと考えてパーティに呼んで会わせてみたり、何とかユロー伯父さんを一人前の人物にしようとする。そのたんびに、伯父さんのやるのはへマばかりだった。遂にアルペル氏は自分のプラスチック工場でユロー伯父さんを使うことにしてみる。ところが伯父さんの手にかかると、プラスチックの管はソーセージみたいな形になって機械から出てきてしまう。出来そこないの管を棄てるために、夜どおしかかって伯父さんは苦心する。そしてとうとう、パパのアルペル氏の手によって、伯父さんは田舎の支店に転任がきまった。ジェラールとパパは自動車で、雑踏の空港にユロー伯父さんを送って、さよならを言う。伯父さんをこっちに向かせるためにパパが口笛を吹くと、よその人がそれに気をとられて柱に頭をぶっつけてしまった。ジェラールが伯父さんと町で遊んだ時にやった悪戯と同じだ。思わずパパは、前にそんな時には伯父さんがよくしたように、ジェラールの手をしっかり握ったのだった。
    クロード・オータン・ララ監督の「乙女の星」で、幻の白い猟人を演じ、「のんき大将 脱線の巻」を自作・自演して一九四九年ヴェニス映画祭脚本賞と一九五〇年フランス映画大賞を受賞したジャック・タチが、新しく作りあげた彼独特の喜劇映画。ユニークな詩情と、スラップスティックを加味した文明批評と、アヴァンギャルド風の構成をないまぜたこの作品には、例によって台詞がほとんどなく、物語は場面の動きと音楽によって進行する。シナリオ・脚色・台詞・監督・主演はジャック・タチのワンマン・ショウ。撮影監督はジャン・ブルゴワン、音楽をアラン・ロマンとフランク・バルセリーニ、装置をアンリ・シュミットが担当している。美術協力ジャック・ラグランジュ。一九五四年にニューヨークに招かれた折のタチの経験がこの作品の発想の土台になったという。出演者はタチ以外総て素人ばかりで、パパのジャン・ピエール・ゾラ、ママのアドリエンヌ・セルヴァンチ、息子のアラン・ベクールの他、ドミニク・マリ、ベティ・シュナイダー等が出ている。

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