殺人の追憶 [DVD]

監督 : ポン・ジュノ 
出演 : ソン・ガンホ  キム・サンギョン  キム・レハ 
  • アミューズソフトエンタテインメント
3.81
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感想 : 116
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4527427626096

感想・レビュー・書評

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  • 地方で起こった猟奇的な連続強姦殺人事件。現場の刑事が被疑者への暴行と証拠の捏造に励んでいるところに首都ソウルから来た四大卒のエリート刑事。未発見の被害者の存在まで推理して、このまま全容解明と思えば、その後も犯行は続き、ストレスの昂じたエリート刑事も被疑者を犯人に仕立て上げようとします。デジャブ。頭は良くても証拠固めは苦手でした。結局、事件は未解決。現場にコナンはいなくて、多くの事件は未解決というのが現実です。ソンガンホは稀有な俳優でリアル。女性との交流シーンも生々しさがありました。

  • 内容(「Oricon」データベースより)
    1986年、ソウル近郊の農村で若い女性の裸死体が発見される。その後も同一犯と思われる殺人が何度も起こり、地元刑事とソウル市警から派遣された刑事二人がこの難事件に挑む。ソン・ガンホほか出演。





    殺人の映画を2日続けて観てしまい ちょっと心が疲弊してしまった。
    未解決の事件、沢山あると思います。
    その犯人達は今もどこかで暮している、もしかしたら知り合いの中にもいるのかも...なーんて考えてたら今の世の中、生きていけないけど どこかにいるんだよねぇ...
    韓国映画の中の刑事ってちょくちょく捏造してる気がするのは私だけでしょうか?
    ソン・ガンホがめちゃくちゃ若い!

  • 1986年京畿道。見合いに出かけた若い女性が、無惨に強姦された死体で発見される。2ヶ月後、似た手口の強姦殺人事件が相次いで発生。
    事件は世間の注目を浴び始め、一帯は<連続殺人>という縁のなかった犯罪の恐怖に包まれる。
    事件発生地域に特別捜査本部が設置され、ク・ヒボン班長(ピョン・ヒボン)を筆頭に、生え抜き刑事パク・トゥマン(ソン・ガンホ)とチョ・ヨング(キム・ルェハ)、そしてソウル市警から志願してきたソ・テユン(キム・サンギョン)が配置される。
    顔を見ればその人間が悪い人なのかどうか六感が働くと信じるパク・トゥマンは、街のチンピラを責めたてて自白を強要し、ソ・テユンは、事件書類を几帳面に検討し事件の糸口を辿るが、スタイルが違う二人は、初めからピリピリした神経戦を繰り広げる。
    容疑者が検挙され、事件の終焉かと思えたが、マスコミが駆せ参じた現場検証で容疑者が犯行事実を否認し、現場は血なまぐさい場所になり、ク班長は罷免される。
    捜査陣が茫然自失するほど、犯人は自分の痕跡を残さない。
    殺害したり束縛する時も、すべて被害者が着用したり使用した物品を利用する。甚だしきは、強姦殺人では必ず発見されそうな犯人の陰毛さえ、ただの一本も発見されない。
    ク班長の後任としてシン・ドンチョル班長(ソン・ジェホ)が赴任し、捜査は活気を帯び始める。パク刑事とソ刑事は対立しながら真犯人に近いヒョンギュを追い詰める。
    韓国史上最も凶悪な華城連続殺人事件を元にした傑作犯罪映画。
    当時の韓国警察が何故犯人を捕まえられなかったか、それは聞き込みによる捜査が中心で、科学捜査が確立されておらず、自白を強要したり強引な捜査が真犯人に辿り着くまで時間を浪費したり、確証が得られなかったことを、犯人が無毛の人間じゃないかと銭湯で刑事が張り込みしたり占い師の言うとおり検討違いの捜査したりする韓国警察の無能さがコミカルに描かれたり、リアルでスリリングなサスペンスが凝縮されている傑作犯罪サスペンス映画です。

  • 極私的ポン・ジュノ映画祭3作目。
    なんでも長編デビュー1作目は興行的には不入りだったらしく、2作目の本作が出世作なんだとか。

    舞台は1986年以降。映画化したのは2003年で、エピローグは映画化時点。
    そして2019年に真犯人が判明し話題になったのとほぼ同じくして「パラサイト半地下の家族」がアカデミー賞、と、注目し続けていた人にとっては熱い数か月だったんだろう。
    私は「アトロク」で聞いていたはずだが、記憶は薄い……それだけ韓国映画自体を意識の埒外に置いていたのだな、馬鹿馬鹿。
    そしてポン・ジュノ映画を見たり、周辺情報を漁ることでようやく韓国の近現代史にも目を向けることができたのだが、韓国の1986年は軍事独裁政権下で不安定な政情、民主化宣言は1987年だから、本作の舞台はその直前なのだ。
    (スペインの民主化が1978年……ビクトル・エリセ「ミツバチのささやき」が1973年なので軍事独裁政権下の映画……ということも連想。ちなみにビクトル・エリセ「パンズ・ラビリンス」は1944年内戦なので連想するのは不適当だが、世界史に疎いとこういう駄目連想もしてしまう。)

    形式や体裁としてはミステリっぽいが、むしろ捜査を通じて刑事が「変わる」姿を描くことで、システムの腐敗や歪みやを浮かび上がらせる。
    それもユーモラスに。
    ソン・ガンホ演じる地元刑事パク・トゥマンが、ドロップキックが得意な部下(ブルース・リーっぽい見た目)とタッグを組んで、冤罪確保、拷問、嘘証言引き出し、をする。
    ここでまたディテールが面白くて、強姦なのに陰毛が遺留品として見つからないということはパイパンなんだろうとふんで銭湯に通い詰めるだとか、占い師に依頼して無駄金を使った挙句、あいつは科学的捜査をしていないとぼやいたり、NIKEの靴をやるよといいつつNICEだったり、まあソン・ガンホがユーモアを代表している。
    一方でキム・サンギョン演じる都会派若手刑事ソ・テユン(金城武っぽい糞真面目な顔つき)が、眉をしかめつつ別行動で捜査を続ける中で、苛立ちと怒りゆえ、地元刑事と同じく令状なき暴力捜査へと落ちていく……この切実さよ。
    かたや餓鬼大将的な地元刑事が、事件を通じて大人になり、
    かたや賢人として登場した都会刑事が、事件を通じて愚者に堕ち。
    この上下の観念的構図を、映像的には水平な麦畑に代表される構図を用いて、描く。具体的にいえば麦畑、警察署、警官の下宿、雨の森、コンクリート工場、村、列車のトンネル、など。
    ソ刑事が中学生女子(ポン・ジュノ的イノセント!)に貼った絆創膏が、のちに凄まじい効果を発揮する、など、伏線や脚本の冴えもばっちり。
    死体をあからさまに描く映像は、決して少なくはないが、この文脈で描かれたら、そりゃ迫るものはあるよな、と。

    エピローグでソン・ガンホが刑事を辞めてセールスマンとして成功している現在(2003年?)が描かれるが、この時点で事件の犯人は不明だったし、迷宮入りだろうと思われていた。
    だからこそソン・ガンホの顔で、この映画を見ているかもしれない真犯人へ、おまえを見ているぞ、と語らせた。
    そうしたら2019年、真犯人は獄中テレビで本作を3回鑑賞していた、と。……ぞっとするディテールが、あとになって加わった。
    過去への追憶に意味があった、と。

    最後にいつものごとく黒沢清と関連付けてメモしておきたいが、だってポン・ジュノ自身が影響を語っているのだから仕方ない。
    まず音楽のミニマルさが、黒沢清を代表する90年代日本の映画を思い出させる。
    そして特に「CURE キュア」の萩原聖人の、つかみどころのなさ。手がやわらかそうな感じ。
    萩原聖人は独房の壁の暗いところへ黒く同化して消えていくが、本作では真っ暗なトンネルへ、逃げていくというか消えていくというか。
    本当に怖い、その掴みどころのなさ・得体の知れなさは、その個人が積極的に発しているものではなく、むしろ彼を取り巻くシステムや共同体やの歪みを、元から空虚・穴ぼこだった彼が、引き受けて代表している、というような。

  • これはですね、ものすごく評価を迷いました。

    序盤はコメディ要素を入れてて、
    「なんだよも~毎回入れてくるなよw」と思ってました。
    あと、中盤はめちゃくちゃイライラする。
    実際にあった事件が元なんだけど、たぶんものすごく脚色されてて。
    で、エンターテイメント性をもたせて、時間の制約がある映画の枠の中で
    それをやって、ご都合主義的かもしれないけど、
    その結果すんごいイライラする(笑)。
    「あ~もう、警察、政府、社会、教育、全部なにやってんだよもー!!無能すぎるだろ!!」
    と、なりますね。ポンさんの術中にハマる。

    で、先にネタバレ・・・ってほどでもないけど、
    この事件のことを若干知ってしまったので、残念だった。
    まったく知らなかったらもっとガツーンと、きた。

    最後のセリフがね、結局
    この社会は!?国は!?ってことに繋がるんですよね。
    韓国って性犯罪や強姦がものすごく多いらしくて。
    そこらへんのメッセージ性も作品に込めたかったんじゃないかなあ。
    「お前らもっと考えろよ!」って。

    実際の事件についても軽く調べたんだけど、
    大体のエピソードはけっこうそのまんまで。
    (年齢とかは全然違うけど)
    これはもっとノンフィクションに寄せてたら、ものすごく壮絶な映画になってたんじゃないかなあ・・・。



    内容については以上。
    これはあまりネタバレ関係ないと思うのだけど、
    一箇所めちゃくちゃ変なシーンがありますよね。
    すごく怖いんだけど、伏線ではないシーン。
    取調室に男が入ってきて、何か修理して帰っていく。
    あれ、ボイラーキムさんなんですね(笑)。
    照明の人らしいんだけど、『グエムル』が遺作なんだとか・・・。

    • kwosaさん
      GMNTさん!

      おお、『殺人の追憶』
      僕はこの作品がポン・ジュノの入口でしたね。
      中盤なんか、もうほんと、ね。
      なんかいろいろ凄いですよ。...
      GMNTさん!

      おお、『殺人の追憶』
      僕はこの作品がポン・ジュノの入口でしたね。
      中盤なんか、もうほんと、ね。
      なんかいろいろ凄いですよ。
      たしかにおっしゃる通り、もっとノンフィクション寄りだったら、もの凄く壮絶だったでしょうね。

      でも結構忘れてますね。
      食堂のシーンとか田んぼに落ちるシーンとか凄まじかったような気がするんですけど、うろ覚えなので違っているかもしれません。
      久しぶりにもう一度観てみようかな。

      今度は是非『母なる証明』を。
      僕はこれが一番おすすめです。

      あ、でも、おすすめした作品でも合わなければガンガン★1つとかつけてくださいね。
      GMNTさんの率直なレビューがいつも楽しみなので。
      たとえ違う意見でも「なるほどなぁ」って思いますし、そこが面白いところでもあります。
      では、また。
      2013/06/10
    • GMNTさん
      観ました観ました!
      評価を迷ったってのは、★4か5かで迷ったんですよ。
      あまり★ってのは重視してないというか適当なんですけど
      (ぺ・ドゥナが...
      観ました観ました!
      評価を迷ったってのは、★4か5かで迷ったんですよ。
      あまり★ってのは重視してないというか適当なんですけど
      (ぺ・ドゥナがかわいかったら★100個だしw)
      つまんなくても★3つなんです。
      超期待してダメだったら、他の部分がどんなによくても★1を怒りでつけてしまいますけど(笑)、
      あんまり無いですねー。
      そのかわり、★4と5の間はけっこうデカいかなと。

      田んぼに落ちるシーンって、ふたりの刑事が最初に出会ってドロップキックをかますとこですかね?
      食堂のシーンから線路、は壮絶な展開でしたね~!
      あそこでイライラがMAXになりました(笑)。
      (もちろん良い意味の)

      実際の事件について調べたんですけど、
      捜査員ひとりが過労と脳出血で半身不随、
      行き過ぎた取調べの暴行で容疑者がひとり死んでるっていう・・・。
      だから、映画はけして誇張されたものじゃなくて、
      闇の深さをものすごく感じました。

      あ、書くの忘れましたが刑事ふたりの立場が
      だんだん入れ替わってくとこが重要ですよね。
      社会の闇と、事件の泥沼に足をとられてくっていう。
      ただの犯人探しのミステリー/サスペンス映画じゃなくって、
      ポン・ジュノさんは社会派にコメディをぶち込んだ、
      ビビンバみたいな映画を作るので良いですね!

      『母なる証明』も借りてるので、すぐ観ます!!
      2013/06/11
  • パラサイト→オクジャ→グエムル→スノーピアサー→母なる証明

    とにわか丸出しで、
    ポンジュノ監督作品を見続けて、6作目。

    ネットでみる限り、この作品の前評判は非常に高く、
    パラサイト以上との声もあり、期待が高まる状態でみました。

    内容は韓国の田舎で起こる婦女暴行連続殺人事件を追う刑事たちのお話。

    主人公のソン・ガンホは田舎刑事の役が板についていて、
    ソウルから来た若手刑事キムサンギョンと対比がわかりやすい。

    序盤は田舎刑事達の杜撰な的外れ捜査のドタバタがすごくてコミカルな展開。
    ただそうする間にも、徐々に殺される被害者が増えていき、
    ストーリーはシリアスな展開に。
    この話は韓国の実際に起こった(当時)未解決事件の話だそうだ。

    途中からは手に汗握る展開だったが、うーん。ちょっとまって。

    ・小さな田舎街で起こる殺人事件。
    ・誰が犯人なのかを巡る物語。
    ・容疑者が上がっては消えて、上がっては消えて、冤罪の危険性。
    ・知的障害者に罪が擦り付けられる展開

    うーん。
    思ったんですが、ストーリー上のモチーフ、雰囲気が、
    ちょっと次作の「母なる証明」とかぶり過ぎやしませんかね?

    まぁ「殺人の追憶」が前の作品で「母なる証明」が後の作品なので、
    「母なる証明」が被せてきてることになるんだけど、
    先に「母なる証明」を見てしまった自分的には、この作品は結構既視感がでてしまった感じ。そこは結構残念だったかな。

    もちろんその二つの作品は、よくよく比べれば全然違う話だし、
    どっちも良い作品だけど、ポンジュノの別の世界を見たかったというのがほんとの所。

    さて、殺人の追憶の話にもどります。

    主人公の刑事たちは杜撰な捜査で、思いついたように犯人を仕立て上げ、
    途中で辻褄があわなくなる。まぁあんな強引な捜査じゃ当然です。

    そして、また殺人が起こり別の犯人を探す。

    何度も冤罪逮捕が繰り返される展開に、
    連続殺人事件もひどいが、この警察の構造も同じくらい酷いもんだなと感じる。

    取り調べ時の刑事たちの容疑者への暴行模様がすごい。
    殴る蹴るは当たり前で、しまいには、しばりつけて宙釣りにしたり。
    とにかく、やりたい放題。
    韓国も日本も昔はこんな感じだったんだろうか?
    (さすがに今はやってないよね、、??)

    この辺は、監督の社会批判感がにじみ出てるね。

    ただ、こうした描写もあって、
    主人公たちに感情移入するのはちょっと難しいかな。
    犯人を捕まえたい。という強い思いはわかるんだけど。

    公開当時にまだ捕まっていない婦女暴行殺人犯の恐怖を描いた作品だけども、
    この辺の冤罪祭りの経緯から、自分は人が人を裁いたり、
    人を見た目や一面的な部分で判断したりする事の難しさ、
    危険さというのをすごく感じた。警察の仕事って大変ですね。

    最後のトンネル前のシーンで、主人公達と容疑者がにらみ合うシーンは、
    大掛かりなアクションシーンではないのにかなりハラハラさせられ、
    最後にソンガンホが排水溝をのぞき込むシーンはやるせない。
    犯人を捕まえることはできないので、終わり方としてはあれがベストですね。
    良くまとめたなー。と思います。

    いろいろと文句は言ったけど、テーマ性は強く、心を動かされるシーンも多い。
    傑作映画という看板には偽りはないかと。

  • サスペンス満載でキャラも立っているエンターテイメントでもあり、アート要素もある。

    どちらも両立させたところがすごい。

    人生は答えのあるものではない。
    すぐ隣には正体不明の狂気が渦巻いている。
    その狂気は、自分の中にも。

    徒労感は生きること、自分の存在に対してでもあると思った

  • ✲ ゜✲・引き込まれる秀作・✲ ゜✲





     1986年~6年間に亘って韓国のとある農村で10人の女性が殺害されるという、実話に基づいた作品。

     
     捜査陣営を翻弄させてくるような見えぬ犯人との戦いが実にスリリングです。


     また、ソン・ガンホとキム・サンギョン、このおふたりの刑事コンビが絶妙でナイスですね!


     個人的にはガンホの演技力にはいつも感心させられていますが本作でもその期待を裏切ることのない堂々の巧演で見応えある作品に仕上がっています。


     韓国特有のダークな殺戮表現もありますが、それはストーリー展開上は決して過度なものでもなく。


      とにかく、驚愕のラストには思わず身震いすること必至ではないかと思います。


     韓国映画の力量を見せつけられた作品です!

  • (19.9.16 二度目)
    人は見えるものを見るのではなく、見たいものを見る。
    肉体派の田舎刑事と、頭脳派の都会刑事が
    それぞれ徹底した捜査を重ねてもなお、事実に辿り着けない時、
    たとえ科学が無実を証明しても、怪しいと踏んだ人間に銃口を向ける。

    (13.11.23)
    韓国の小さな農村で発生した連続強姦殺害事件。
    強引な捜査と拷問で自白を強要する地元警察のパクとヨングのもとに
    ソウルから頭脳派のソ刑事が送り込まれてくる。

    韓国で実際に起こった事件をもとにつくられた作品。
    犯人に迫りながらも既の所で躱されることを繰り返していくうちに、
    いつの間にか刑事たちが精神的、肉体的に追い詰められていく。

    田舎刑事で肉体派、強引な捜査が持ち味のパク刑事と
    都会刑事で頭脳派、スマートな捜査が持ち味のソ刑事が
    激しく反目しあいながら、やがてそれぞれに似てくるシンクロニー現象が心地いい。

    特にパク刑事を演じたソン・ガンホの演技力には目を見張るものがある。
    時にコミカルに、時に豪気に、時に哀愁深く捜査に没頭する様が美しい。
    川べりで木にぶら下げた点滴を受けるシーンが印象的。

    犯人を探し当てるミステリー仕立てではないが、
    これほどまでに緊張感溢れる130分を保てたのは、
    ソン・ガンホを中心とした演者たちの迫真と、絶妙なカメラワーク、
    編集、演出によるところが大きい。

  • 画作り、カメラワーク、人の配置に、色、音楽。
    どれもこれも一捻りあって、
    アーティスティックである。

    スリリングである以上に、
    途中はホラーかと思うほどに恐怖と緊張に勢いがある。

    ラストシーンが秀逸。



    韓国映画は、
    特にサスペンスの領域で嵌りそうだと思っているからこそ、
    これ以上沼を広げるのも大変そうだと、
    あまり触れずにきたことを後悔。

    是枝裕和監督とポン・ジュノ監督の対談を観てから、
    この監督の作品は追わないとならないと思ったのでした。

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著者プロフィール

1969年生まれ。映画監督。2019年『パラサイト 半地下の家族』がカンヌ国際映画祭でパルム・ドール、アカデミー賞で作品賞を含む4部門受賞。監督作品に『ほえる犬は噛まない』『母なる証明』ほか。

「2021年 『ポン・ジュノ映画術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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