世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション [DVD]

監督 : 行定勲 
出演 : 大沢たかお  柴咲コウ  長澤まさみ  森山未來  山崎努 
  • 東宝
3.31
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感想 : 264
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104022974

感想・レビュー・書評

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  • 序盤は人物関係がよくつかめなくて、柴咲コウが誰なのかわからなかったんですが、一回見た後ですぐ最初に戻って見直したら、オープニングから、そういうことだったんだ…とジーンとくる感じでした。

    個人的にはしげじいが好き。存在感がすごい。好きな人に対する想いの強さも、長年思い続けた情熱も。しげじいの初恋の話を朔が亜紀にした時に朔太郎が、

    「100年の半分も一人の人の事を想ってられるなんて信じらんないよ」

    というと、亜紀が、

    「素敵じゃない…しげじいに話聞いてみたい」

    と言います。

    「しげじいの恋は実らなかったからこそ今日まで長続きしたんだと思うの。一緒にいると嫌なところ目にするじゃない。最後には好きじゃなくなってたかもしれない…でも私はどんどん好きになっていくって信じたい…」

    と、録音したテープで伝えます。わかるなぁ…その気持ち。気持ちを伝えられずに終わった恋ほど相手を記憶の中で美化して、キレイな思い出の部分だけ切り取って記憶に残し、いつの間にか更に忘れられなくなっていくんですよね…。

    律子がしげじいの写真館で、朔太郎と亜紀の写真を見つけた時、とても切なかった…。写真はその一瞬を切り取って永遠に残してくれる。亜紀は忘れられるのが怖いと言って、二人で写真を撮ったけど、朔太郎は亜紀の事忘れる事なんてできないよね…。

    ウエディングドレス姿の亜紀は、本当にキレイでした。朔太郎の気持ちも複雑だと思う…けど、二人でこの写真をしげじいに撮ってもらえて、この時間を永遠に形に残せたことはとても幸せな時間を共有できたんじゃないかなぁ…。

    律子もまた、亜紀の最後の気持ちを朔太郎に伝えることができなかったと罪悪感に苛むんですが、律子のせいじゃないのに優しいな…。

    ドラマも映画も空港の叫ぶシーンが有名だけど、他にもたくさんグッとくる良いシーンがあります。

    愛する人を明日失うかもしれない恐怖、少しでも一瞬でも幸せを感じてほしいと願い全力で献身的に愛する気持ち、心から愛した人を失った後の喪失感…考えさせられる事がたくさんありました。

  • 映像と、隠れ巨乳のまさみちゃんを堪能するための映画。

    先日の『おやすみ日本 眠いいね』で、クドカンが「キラキラ映画に出たい、なんなら裏方で現場にいるだけでも」と言ったら、ゲストの森山未來くんが「ふたりで15年ぐらい前に出たじゃないですか。高橋一生くんの成長後が宮藤さんで」という話になってました。そのセカチューがタイミングよくBSで放映されたので久しぶりに鑑賞。

    日本映画をダメにした功罪ある作品で思いつくのは、ひとつは『踊る大捜査線』で、もうひとつはセカチューとかなのかなーと思う。
    この映画はツッコミどころも多いし、終盤30分ぐらいめちゃくちゃ退屈、あと実際に白血病の方たちからは「描写がひどい」と言われてる。でもヒットしてしまったので、それなりの理由があるのかなと。
    (追記:逆にこの作品のヒットのおかげで、骨髄バンクのドナー登録者数が増えたという良い面も)

    大きいツッコミどころは「偶然重なりすぎ」。大沢たかおと柴咲コウが出会った理由、ノベライズ版と違ってクドカンの紹介。同郷だから知ってたのかな。
    白血病の作り話を投稿したらほんとに白血病だったところとか。
    あと、柴咲コウのキャラをせっかく入れたのに、彼女の存在がけっこう蔑ろにされてる気が…。

    地方が舞台なのに、方言を喋らない。聖地巡礼を見越した映画製作が当たり前になった今だと考えられないけど、これ以前にも方言をちゃんと喋る作品はあったのでは…。
    ラストシーンでウルル、エアーズロックに登ってないことにはびっくりした。記憶違いで登ったとばかり思っていた…。
    そんなこんなのせいで、「世界の中心」がどこなのかわかりづらくなっているし、このタイトルはほんとひどい。たぶん編集者がつけたのかと。

    良い点は、行定さんの映像づくり。『GO』の柴咲コウの部屋かなんかで、月の光を入れて絵画的に撮ってるシーンが印象に残ったけど、セカチューではそれをさらに進めている。
    撮影監督は『GO』とは別の、篠田昇さん。後期の相米作品や、行定さんの師匠の岩井俊二の片腕だった方で、彼の映像に大きく貢献されてたと思うんだけど、残念ながらこの作品が遺作になった。
    まさみちゃんが倒れて車で運ばれるのを森山くんが走って追いかけるシーン、ワンカットで森山くんの後をカメラがガーっと追いかける!
    だからこの映画は、撮影がすごくてその点では見所がある。

    この頃って韓流ブームで、ドラマなんかだとだいたい難病だったり、記憶喪失になったりする、ベタなメロドラマ。『私の頭の中の消しゴム』も同年公開。「この映画は泣けました」とか、泣ける映画=良い映画という私からすればクソみたいな価値観が蔓延していったのはこの頃からじゃないかな?そのへんと呼応してる気がする。

    主人公たちが大人になってて、過去の恋愛を…というのは師匠の岩井俊二の『Love Letter』と同じ。ただあれは95年なので9年も前。
    劇中でまさみちゃんの好きな映画として『小さな恋のメロディ』や『ローマの休日』が出てくるけど、話はそれらのオマージュになってる。もう一本は『ベンハー』で笑ったw

    セカチューはこのあとの現在のキラキラ映画に影響を与えてるんだけど、先程書いたように最近のものとは映像の重みは全然違う。この頃は普通にフィルムで撮影されてますね。

    私がこの映画を初めて観たのは公開から数年後、テレビで。すっかり忘れてたんだけどヒロインは長澤まさみちゃんと柴咲コウだったのねと。
    この頃あまりテレビを観てなかったせいか、私は宮崎あおいや長澤まさみとか全然詳しくなかった。以前も書いたけど、石原さとみが好きって言ったらみんなにdisられた、そんな頃。しかし今一番面白いのって石原さとみだよねえ。

    この頃つきあってた人に、「長澤まさみちゃんって隠れ巨乳なんだよ」って教えてもらったんだけど、おっぱいにあまり興味がなくてこのことも忘れてました。

    森山くんとスクーターで2ケツして、まさみちゃんが「胸当たるぅ?」とか言うけど、お前胸ねえだろ!と思ってたら、そのあとのシーンでおっぱいでけぇな!!と。それで隠れ巨乳なのを思い出したのと、言われたことがフラッシュバックした笑。

    まさみちゃんと言えば東宝の生え抜き女優。このあと『涙そうそう』に出るけど、あれも台風だし、あだち充の『みゆき』っぽかった。
    知らなかったんだけど、セカチューのあとに『タッチ』『ラフ』と連続でヒロインやってて、そのあとに『涙そうそう』。だからこのへんってあだち充の世界観なんじゃないかなあと思う。キラキラ映画の元祖、元祖ラブコメのあだち充…笑。

  • 今さら初めて見た。カセットテープの交換ってここから流行ったのかぁ。長澤まさみの鼻声だけが耳に残ったな。

  • 森山未來と大沢たかおの塩顔が似ていて
    時代の変化に違和感なく見ていられてよかった。
    この映画めっちゃええやん!!
    涙でた。
    やっぱ 犬童一心ってええな〜♥

  • 素直にいい映画だと思います。
    森山君の演技が素晴らしい!!
    空港でのシーンは号泣しました。
    そして大人になってからのストーリーに続いていくのがいいですよね。
    悲しいんだけど見終わった後の爽快感がいいです♪

  • がんとの闘病シーンは来るモノがあったが、例のセリフはただただ笑ってしまった。以降邦画が感動押しつけモノで溢れた功罪は大きい。

  • 2004年

  • ブームの時は世間の流れに乗らずに、映画もドラマも観なかった。レンタルDVDの新作期間が終わってから、借りて観た。
    どうやったらこんなに悲しい物語が思い付くんやろ?
    関心した。感動した。ただただ切なかった。

    2007年10月08日 

  • 長澤まさみが活発な女子高校生役。恋をして青春を謳歌中に発覚した白血病。病室からは文通では無く、録音したカセットテープを彼に届ける。主人公が思い出して過去を回想していくストーリー。アナログ的な所が切ない。
    折角柴咲コウを出演させるのなら、もう少し意味の濃い役柄にして欲しかった。
    カメラ屋の〇爺(山崎勉)がしぶくていい味を出している。

  • TVにて
    長澤まさみと森山未來の青春してる!という感じが悲しい結末にはなっても.良かった.

  • BSプレミアムにて
    スマホを触りながらなんとなくつけてたらエンディングだった、感想がそれ以上にないってのが本音。

    いわゆる「純愛もの」と呼ばれるもので、思いっきりゼロ年代の雰囲気が伝わってくる。
    画面が全体的に青くて(ブルーフィルター?)やたらと明度が高い(白飛びしてるし……)
    外部性を排除した空間(恋人関係)で「死」という分かりやすく絶対的な運命に回収される世界はまさに個人ベースの経験そのものがすべての「セカイ」なんだけど、そんなことより明度だ。明度が世界観を形成してるのではないかと思ってしまうくらい画面のなかがセカイしてる。

    「いま会いに行きます」や「タイヨウのうた」とかご都合主義というか、お涙頂戴なのはそうなんだけど、もっとこう病み上がり的な危うさとか弱さとかあの独特な雰囲気ってゼロ年代作品に多いような。(わたしはきらいじゃないです)

  • 今回初めて、全編通しでみることができました。長澤まさみの最強女子高生、青春のキラメキ、残酷な運命、カセットテープ文通、カーテン越しの初キス、佳人薄命、誰でも経験する大事な人の死を迎えたとき残された者にできることは後片付けだけ、とても悲しくて愛おしい2時間20分。
    森山未來と彼の未来役の大沢たかお、このキャスティングはアッパレです!
    2004年邦画の傑作です。

  • 偶然が重なりすぎでリアリティがなく、のめり込めない。
    映画も小説も大ヒットしたということで観た。ノルウェイの森を超えてベストセラーになったということで原作を読んでみようと思う。

  • 公開時に、この映画を観た時は、原作と変わっているところが多々あり、いささかガッカリした記憶があるのですが、10年以上経って改めて観ると、原作を忘れているので映画作品として鑑賞できました。

    出ている役者さんが若いなーと最初思ったりしていたのですが、話しが進むに連れて、しっかり鑑賞してしまいました。

  • むかし小説を読んだときは「高校生のおままごと?」と鼻白むだけだったのですが、映像化されたものを見ると、長澤まさみの圧倒的な可愛さや、風景の美しさなどが相まって、素直に感情移入できたのは我ながら意外でした。

    この時期にBSプレミアムでこの映画が放送されたことに理由はないとは思いますが、どうしても、あの某有名水泳選手のことを思い出してしまうのですよ。「白血病を発病した女子高生」ってのが全く一緒(しかもスポーツも学業も優秀な美少女だよ)。どうしても本作のヒロインと彼女と重ね合わせてしまうし、この話の悲しき末路は余計やるせないです。彼女が偶然この映画を見ていたりすれば、また別の悲劇が生まれてしまいます…。

  • かなり久しぶりに観てみたけどやはり良い作品。
    この時の長澤まさみに男子はみんな惹かれたよなぁ。
    この作品に関しては原作よりも映画の方が断然好きです

  • 懐かしい!青春!
    昔観たのに、ほとんど覚えてなかった。
    最後の、エアーズロックのシーン、引きでエンドロールにさしかかるところはよく覚えてた。
    あの頃って、なんかこういうタッチの作品多かったなーと記憶してるな。

    いやー、とりあえずあきとの空港のシーンとあきの最後のテープは泣けた。
    あとは、懐かしさで胸がいっぱいだった。

  • 行定勲監督、同•坂元裕二•伊藤ちひろ脚本、片山恭一原作、2004年作。大沢たかお、柴咲コウ、長澤まさみ、森山未來、山崎努、杉本哲太、天海祐希、木内みどり出演。

    <コメント>
    •白血病で夭折したアキとサクとの愛の映画。
    •真面目な作りだし、情景も綺麗で良い印象の映画でした。
    •気の毒な運命ではあるけど、感動はしなかったかな。倒れたアキを港に連れてきたサクが、なんでアキの父(杉本)に殴られるのか意味不明。無断はアキでサクはたすけただけだろうに。
    •テンポが遅め。もう少し短くても良いように思う。
    •長澤まさみの出世作。本作では初々しいけど、個人的には最近の豪胆な長澤さんの方が好き。森山さん、当時は地味な高校生役なのに、今では「悪人」の汚い凶悪犯役、隔絶の感。
    •自分もあの青いウォークマンの1号機、受験浪人していたころ使っていたなと懐かしかった。

    <あらすじ(ネタバレ)>
    •引越しの荷造り中に律子(柴咲)はカセットを見つけ、ウォークマンで聴くと、親しかった患者で故人のアキ(長澤)が当時の恋人、サク(律子の今彼。大沢。当時は森山)とやりとりしていたカセット日記だった。
    病院勤で激務のサクが放置したため律子は失踪、テレビでアキの故郷、高松にいることを、たまたま映ったテレビで目撃、サクは高松に向かい、そこでアキとの思い出に浸る。
    成績優秀、容姿端麗スポーツ万能なアキがサクと付き合うようになり、懸賞のウォークマン欲しさにどちらが先にハガキを読まれるか競う。サクはネタで白血病を装って先に読まれるもアキに顰蹙を買ったばかりか、孤島への旅行でアキが白血病で倒れ、入院後の闘病生活中も、少女律子の計らいでカセット交換日記は続く。
    孤島で拾ったカメラを現像するとアボリジニが世界の中心と信じるエアーズロックが映っており、サクはアキとそこ目指して空港まで行くが台風で便は欠航。アキの病状は進み頭髪が抜け、最後のカセットを託された律子は車にはねられ渡せずじまいのカセットが見つかったのだった。
    アキの遺言に従って、オーストラリアで秋の骨をまく2人。

  • んー。どうしてリリースされてからあれだけ人気を呼んだのかわからない。

  • 亜紀(長澤まさみ)がやたら可愛かった。
    なんかあの子がやたら目立ってる印象。

    亜紀が死に近づくにつれて切なくなってくる。
    「あなたはあなたの“今”を生きて・・」
    って言う台詞が印象的だったかな。

    ラストが納得行かないので-1点。

    全然関係ないけど、Coccoの「遺書。」って言う曲の歌詞と、この話がなんか似てる気がする。

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著者プロフィール

1968年熊本県熊本市生まれ。映画監督。演出家。2000年『ひまわり』で第5回釜山国際映画祭国際批評家連盟賞受賞。『GO』で第25回日本アカデミー賞作品賞・最優秀監督賞を始め数々の映画賞を総なめにし脚光を浴びる。04年『世界の中心で、愛をさけぶ』が観客動員数620万人を記録。10年『パレード』は第60回ベルリン国際映画祭パノラマ部門国際批評家連盟賞を受賞。16年には『ブエノスアイレス午前零時』『タンゴ・冬の終わり』の演出において第18回千田是也賞を受賞。

「2017年 『きょうも映画作りはつづく 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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