美術手帖 2014年 12月号

制作 : 美術手帖編集部 
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感想・レビュー・書評

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  • こんなに世間さまに露出していいものかと思う最近のBL事情。市民権を得たのはひとえに素晴らしい作家さんたちの実力と、それを支える読者みんなの熱意のタマモノですよね。
    …個人的にはもっとひっそりと慈しみたいのですが。よく理解していない人々にもの珍しがられたり、あれこれ見当違いなことを言われたりするのがこわいですね。
    ともあれ、美術手帖とか、ユリイカとかの老舗にまで興味を持たれているのは事実。めでたいです。

    中村明日美子センセの表紙と16p描き下ろしマンガとピンナップは、ファンにとっては必見だと思います。特に描き下ろしは二人の会話と見せて、実はBLへの深い思いをこちらに問いかけるように重ね合わせていて、さすがです。
    雲田はるこ、ヨネダコウ、よしながふみ、中村明日美子、こだか和麻、宝井理人、鳥人ヒロミ、トウテムポール、はらだ、田亀源五郎各センセへのインタビューもカラーイラスト付きで興味深い内容でした。
    BLの歴史、海外での状況なども網羅されていました。
    BL史に関しては創成期のことをかなり正確に記していて、異論なしです。

    言うまでもなくカラーイラストが豊富だったのですが、その中で気に入ったのは、ヨネダコウセンセと田亀センセwww
    とりあげられた作家陣には限りがあり、もっと他にも素晴らしい方々がいるのにな、と惜しい気持ちにもさせられましたが、それにしてもこの特集が組まれただけでもすごいの一言です。

  • ★4.0。美術手帖で特集を組まれたことに敬意を表して。切り口が違うせいかインタビューが面白かった。

  • 日ごろはあんまり作家さんのインタビューとか興味薄くて、好きな作家さんでも斜め読みするくらいなんだけど(基本、作品が好きなのであって、それを生み出す背景にまで興味がいかない)インタビュアーの視点が「BLと言う文化」と言う所にあるからか、ぐいぐい読んでしまう…くもはるさんのインタビュアーの目の付け所とか言いたい事が、溢れそうな好奇心とか好きな気持ちとか抑えつつ、この雑誌に於いての趣旨とかカラーにははみ出さないよう、でもポイント抑えて(そこ聞いてくれるか!!)ってとこは抑えてて、堅苦し過ぎず崩れすぎない絶妙なバランス。
    編集長が何故今この本でBL特集なのか書かれているの読んで、BL好きな素地を持って生まれて良かった、って思った。原点回帰の起爆剤になる。
    OPERAにルネッサンス吉田さんがいて、「大丈夫だ、なんだか似た匂いがする!」って思った明日美子さんのコメに吹いた(笑)
    BLの歴史とか、やっぱり資料としても成り立つ作りになってる。俺、今マジでBLスランプ中、だけどスランプ中でも読める作家さんのインタビューばっかだし。日高ショーコさんいないのが不思議なくらいで。現状、今現在のBLコミックス作家御三家(とでも呼ぶべきか)は、雲田はるこさん・日高ショーコさん・ヨネダコウさん、って認識だからな、私は。
    『BLは少女/少年マンガのハイブリッド』って言葉が素晴らしい…早く読みたいがかなり読み応えあるので時間かかりそうなとこがまたいい。『来たれ、入門者!必ず読みたいBLマンガ20』は、私ならこう来るな、ってのがあって、なんかこう言う雑誌形式の書物を作りたくなった。日高さんがいないのには買った時に気づいてたけど、今気づいて驚いたのがSHOOWAさんがいない!!嘘やろっ、と言う気持ち。
    必ず読みたいBLマンガ20に漏れてる作家さんで、これは読んで欲しい、ってのはBLファンそれぞれでこだわりがあると思う。私の場合は
    SHOOWA『Nobody Knows』
    羽生山へび子『僕の先輩』
    依田沙江美『ブリリアント☆BLUE』
    ARUKU『画家と音楽家』
    明治カナ子『熱伝導』
    中村かなこ『世界が終る7日前』
    三田織『ほっぺにひまわり』
    梶本レイカ『高3限定』
    藤たまき『青空の卵』(正しくはBLじゃないけど)
    イシノアヤ『椿びより』
    TATSUKI『八月の杜』
    神楽坂はん子『喪服のディナーパーティー』
    糸井のぞ『ゴロウジロ!』
    石原理『逆視眼』
    車折まゆ『コル★レオニスー獅子の心臓ー』
    三角社ぴえ『どうにかした日』
    トジツキハジメ『徒然』
    内田カヲル『そして続きがあるのなら』
    雁須磨子『のはらのはらの』
    鈴木ツタ『あかないとびら』
    この20作品は(本誌に取り上げられていない作家さんの中からは)マストだろう、と思う。
    よしながさんの
    Q.性差への固定観念を超えた関係がお好きなんですね。
    と言う問いへの答えが私がBLと言う文化を摂取し続けて来た原点だ。
    美術手帖のヨネダさんのインタビュー読んで一番に思ったのは、この人は自分の絵を完成させるのにさほど時間かかってない、と言う印象。囀る~の1巻2巻の表紙のまるで映画のポスターの様な感じとか、今号の2P目の上からの俯瞰で捉える所とか、画面構成力は映画から培ったのかなぁ…
    恋愛ものであるBLが最近読めないのは、「この人間でなければならない」と言うのは人間に対する愛情と言うよりは特定の個人・パーソナリティそのものを愛してしまうと言う事であって、人間だから愛すると言うのではなく、亡き愛猫の代わりになる猫がこの世にはもういないんだ、と同じじゃないかな…。よくよく考えると、BLごりごり読んでた時に、普段BL読まない人も読んで欲しいなぁ、って思ってる時点で、BLが漫画のジャンルの中でも「漫画」と言うだけでは読んで貰えない可能性が高い、って気付いてると言う事だよなぁ。漫画の中の特殊なジャンル、って位置づけしてるのは読者かもしれんな。「BLだけど」って一言付け加えなければならん段階で、一般的に漫画と呼ばれている作品群とBLを区別(差別とも言う)してる、って事にならんか。BLだから求めているものを満たしてくれるはずだ、と言う幻想を失ってしまうと、漫画の一ジャンルとして考えた時に、漫画と言う広い世界の中で通じているのか、と言う事を考えてしまうんだな。
    私が今、BLスランプ中、と言う事がとても大きいんだと思う。このタイミングでこの雑誌にBLが特集され、手に取って読んでいると言う現実。なんか繋ぎとめられてる感じがする。全く書けなくなってるけど、ブログ書きたいわー、その前にちゃんと読み返したい。今まで読んで好きな作品について全部。

  • 2014-12-7

  • 美術手帖という雑誌で「ボーイズラブ」がここまでしっかりと特集されたことが面白い。全体の半分くらいを使って様々な作家、作品が紹介され、読みごたえたっぷりだった。自分にとっては、BLはもはや単なるマンガの一ジャンルとして楽しむべき、特別ではないものの感覚があるが、普段美術手帖を読んでいる層にはこの特集がどう捉えられたのか興味がある。

    表紙の中村明日美子のイラストが印象的。

  • 本屋で見るまでは買うつもりはなった私ですが、この明日美子さんの表紙にフラフラと手が伸びました… 10人の漫画家が語るマンガ表現を興味深くじっくりと読ませて頂きました。明日美子さんの描き下ろしはさすが!と思ったし、描き下ろしイラストも素敵で、特に雲田さんの10年後の武や神田さん、モネちゃん、元気そうなおばあちゃんを見れて嬉しかった。ヨネダさん、宝井さんのイラストも素敵でした

  • 特集は「ボーイズラブ」。同性愛を扱った作品は好きな作品多いけど、BLは個人的に敷居が高いものを感じて、まだ読んだことないから、個人的に漠然とした線引があるのかも。「美術手帖」じゃなくても良さそうな企画のような気もするけど、読み応えあった。

  • やっぱり前から気になってたトウテムポールさんとはらださんを読んでみなければと思った。電子配信からどんどん人気作家が出てきてるっていうのが、なるほどなと。紙媒体だけ見てるとすごい作家さんが出てきてもなかなか気がつかないかもしれないんだな。

  • 昨日なに食べた 目的だったので知識不足で難解。

  • 思いがけず明日美子さんが表紙で美しさにやられたわ

    本当に素敵明日美子さんの描く線の細い絵
    線だけで色っぽい・艶ってどういうこと…

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