ヤン・シュヴァンクマイエル アリス [DVD]

監督 : ヤン・シュヴァンクマイエル 
  • 日本コロムビア (2005年2月23日発売)
3.99
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本棚登録 : 1355
レビュー : 208
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988001932956

感想・レビュー・書評

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  • 腹の裂け目からおがくずが漏れる。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      シュールですよね。
      チェコ語ヴァージョンが出たので、購入しようかと思っています。。。
      シュールですよね。
      チェコ語ヴァージョンが出たので、購入しようかと思っています。。。
      2012/11/28
  • 原作:ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』

    ・登場人物…アリスのみが人間で、他のキャラクターはすべて人形が演じる。アリスやキャラクターは無表情・無機質でほとんど喋らず、アリスの「口」が語り手として解説する。
    ・ストーリー…原作に忠実(ただし表現が独創的)。ドードー鳥・チェシャ猫・海ガメもどきなどが登場する件は採用されていない。
    ・アニメーション…人形のシーンはコマ撮りのストップモーション・アニメーションで、CGは使用されていない。
    ・人形…眼球と骨が強調された造形。可愛いというより不気味なのだが、愛玩してボロボロになった人形に対するような妙な愛着は感じる。時計を胸の穴の中に入れて、いちいち木屑まみれにするウサギがいじらしい。

    「パンズ・ラビリンス」のようなダーク・ファンタジーを想像していたが、一言で言うなら「ダーク」や「グロテスク」よりも「シュール」と評するのが近い世界観だった(ウサギやカエルの舌だけは生々しくグロテスクだが)。アリスの部屋が広大な荒地に続いていたり、不思議の国の風景がすべて書割だったり、不思議の国自体が家の中におもちゃのように設置されていて奇妙な感覚に陥るが、そこがアリスの夢の世界であればこそ、彼女の既知の材料だけで自由に組み立てられた結果なのかもしれない。
    ストーリーに緩急がなく、ナンセンスで無機質な世界は、普段見る夢に似ていて嫌いではない。しかし、原作の大ファンで、不思議の国の個性的な住人とアリスが繰り広げる会話が好きな私には少し寂しかった。「くつ下」の芋虫が斬新で面白いが、もっと減らず口を叩いてアリスを当惑させてくれる方が好みだ。

  • 5年ぶりの鑑賞。
    枕元のiPadで寝ながら、という本作品に最適の環境で。
    公爵夫人が登場しないので飼い猫であるチェシャも。
    ドードーやウミガメモドキも。
    それ以外はかなり原作に忠実。
    でありながらシュヴァンクマイエルの味でしかない、という幸せな作品だ。
    少女の可憐さは間違いないが、今回驚いたのは小さくなった表現としての人形の動きの可憐さ。
    そして、撮影期間の長さゆえアリスが成長してしまっているということ。

    他の方のレビューを読んで。
    Alice said, というフェティッシュな唇の素敵さに参っていたが、
    原作では確かにアリスと不思議の国の連中は丁々発止と表現してもよいくらい会話をしていた。
    これがないのは、テイストが大きく異なる。
    そしてまた、ルイス⇒森、ヤン⇒部屋。

  • 子供のころ、薄暗くてせまい場所が奇妙に好きだったことを思い出す。
    箱庭のような舞台セットの閉塞感、そしてざらついた質感は、そんな幼少時のノスタルジーを呼び起こした。引き出しの取っ手を引っこ抜くがごとく否応がなしに(取っ手は投げ捨てるもの)。

    夢の世界の不条理さ、それを平然と受け入れる子どもならではの柔軟さがシュールレアリスムまみれに描かれていて、見ていて楽しかった。
    ここまで異次元っぽくばっちりキまっていると、不気味さや不快感よりも、この世界に対する好奇心の方が先にたってしまう感じでした。

    だけども、画鋲入りのマーマーレードはいかん!

  • 何度も何度も見ている映画。
    大好き。

  • この人の映像の作り方は視覚よりも嗅覚のほうが敏感になりそうな作品が多い気がします。キャラクターモチーフはグロテスクな中にも可愛らしさがあったり、意外と愛嬌があると思うのですがどうも大半の人には「トラウマになった...」と言われてしまいます。好きだけどなぁ、ヤン・シュヴァンクマイエル。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「意外と愛嬌があると思うのですが」
      白いイサギも、別の作品ですが、オテサーネクや悦楽共犯者の人形達も、どこか憎めない感じですね。。。
      ま...
      「意外と愛嬌があると思うのですが」
      白いイサギも、別の作品ですが、オテサーネクや悦楽共犯者の人形達も、どこか憎めない感じですね。。。
      まぁ、ドロ~っと動くのが苦手な人も多いでしょうけど、、、
      2014/04/21
  • どうでもいい奴(笑)に、しゅうこ向けだからと勧められて、へんっ、オマエに何が分かるんじゃいっ。とか思いながら観たら…
    く、くそう…っ。あっ、おかしい。へんだ。手が勝手にほしごこに…っ。うわあっ。

    とかいう小話はどうでもいいとして、
    小道具がすべておしゃれ、現実味のない人形ばかり(しかも不気味。あんなに不気味なうさぎ初めて)おしゃれできれいなのと、グロテスクが常に紙一重な世界観に引き込まれまくりでした。
    このアリスは強いなー。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「あんなに不気味なうさぎ初めて」
      本家のテニエルが描いたイラストも結構グロいけど、ウサギはリアルだけどグロくないですものね。
      (死んだ目だか...
      「あんなに不気味なうさぎ初めて」
      本家のテニエルが描いたイラストも結構グロいけど、ウサギはリアルだけどグロくないですものね。
      (死んだ目だから怖いんだと思う)
      2013/02/18
    • しゅうこさん
      やっぱりこのウサギが不気味なのはあの目のせいですよね…!人形とかリアルな目は好きなんですが、このウサギは新境地でした。
      やっぱりこのウサギが不気味なのはあの目のせいですよね…!人形とかリアルな目は好きなんですが、このウサギは新境地でした。
      2013/02/27
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「人形とかリアルな目は好きなんですが」
      人形の瞳って、吸い込まれそうになる時がありますよねぇ、、、私はそこに惹かれます。。。
      「人形とかリアルな目は好きなんですが」
      人形の瞳って、吸い込まれそうになる時がありますよねぇ、、、私はそこに惹かれます。。。
      2013/04/01
  • 恥ずかしながら、元ネタの『不思議の国のアリス』の詳細を知らなかったので、最後までどうなるんだろうとわくわくしながら観ました(笑)。
    おそらくラストシーンはルイス・キャロルの原作とは異なるのでしょう。そして、あのシーンこそヤン・シュヴァンクマイエルの真骨頂なのでしょう。彼の持つシュルレアリスムがぎゅっと凝縮されたワンカットであるとともに、この作品をダーク・ファンタジーにした決定的なシーンでした。
    全編、ストップモーション・アニメーションで統一されており、そこにアリス役の女の子が実写で絡み、時折女の子もアニメーションになって物語が進行するという、まぁ大層手の込んだ演出になっており、そこを観るだけでも価値があるかなと思います。CG全盛の今だからこそ、こうしたベタッとした温もりのあるアニメーションはより心を打ちます。
    生肉がもぞもぞ動き回ったり、カエルの舌がやけにリアルだったりと観る人によっては気持ち悪く感じるシーンもありましたが、主人公のアリス役の女の子がかわいいので、総じて楽しく観られました。でも、若干冗長に感じた部分もあったかな。。

  • ヤン・シュヴァンクマイエル好きだわー。

    まさにおとぎ話。3Dの「アリス・イン・ワンダーランド」は同じアリスでも、ぜんぜんおとぎ話の質感がなかった。それはどうしてなんだろう?

    シュヴァンクマイエルの映画は、物の質感がとっても大事なんだと思う。たとえばよく出てくる引出つきの机が、ニトリのオーダーメイドだったら途端に世界がぶっ壊れてしまうだろう。今の机といえば大抵はどれも同じ塗料、決まった色で、ニスが塗ってあって。そこには物固有の触感がない。

    けどマイエル(この略し方どうなんだ?)の机はきっとザラザラしてる。たぶんところどころささくれていたりして、時には棘が刺さったりする。

    引出つきの机で思い出すのは、あれはきっと子供の映像なんだろうということ。ウサギにしろ帽子屋にしろ、人形はどことなく恐いが同時に愛らしくもある。「かわいい!」で一括りにできない、そこにはやっぱり独特の触感、すなわち「ささくれ」がある。

    机も定規も枯葉もインクも、言葉にすればどれも同じだけれども、マイエルの手にかかれば、どれも普通の机でないし、普通の定規ではなくなる。

    普通じゃない物で占められた空間はもはや普通じゃない。
    「アリス・イン・ワンダーランド」は、ごく普通の世界から穴ぼこを抜けて不思議な世界「ワンダーランド」へ行ってしまうが、マイエルの場合はもともとの世界(アリスの部屋)が既にして普通じゃないということになる。

    だからマイエルの「アリス」はもともとワンダーランドにいて、穴ぼこ落っこちようが首をはねられそうになろうが、そもそもアリスは「ヤン・シュヴァンクマイエルのワンダーランド」のなかから抜け出せない。そこの住人なのだ。
    ってナニ言ってんだろう、意味わかる?

    なんにせよ3D映画「アリス・イン・ワンダーランド」とこの「アリス」との対比はなかなか面白いと思うのです。

    なにはともあれ。間とか効果音とか、完璧!と思う。
    それに引出のノブが引っこ抜ける「かぶせ」も最高。
    あと、パンツ。パンツは外せない。パンツだけで星5つの価値がある。

  • 実写 × 人形劇 の
    ヤン & エヴァ・シュヴァンクマイエル 版
    「 不思議の国のアリス 」。

    彼等の作品の中で
    いちばん観やすくて
    いちばん可愛いかったです。

    オガ屑の詰まった時計兎を端に
    地下室・石・骨・肉片・釘・剥製・標本
    瓶詰め・虫・引き出し・縫い針・ハサミ、etc...
    ずるずると連なる馴染み有るモチーフ達。
    靴下の芋虫とか 斬新すぎる。

    「食べる」行為への徹底的なトラウマも
    美 と 醜 が紙一重の
    汚れ や 嫌悪感 も
    素敵すぎてうぶうぶします。
    背徳感を抱くほどの
    少女の性や妄想劇は
    テリーギリアムのローズ・イン・タイドランドなんかと
    少し似ているのかも。
    そういえばあちらもアリスでした。

    ヤン展で実際に見たセットは予想外に大きくて
    ちょっとびっくりした記憶があります。
    ほとんど音楽が無くて
    台詞も少女の声だけなのが
    ママゴトみたいでこわかわいい。

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