あげまん [DVD]

監督 : 伊丹十三 
出演 : 宮本信子  津川雅彦  大滝秀治  高瀬春奈  北村和夫  宝田明  洞口依子 
  • ジェネオン エンタテインメント
3.37
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本棚登録 : 123
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988102033637

感想・レビュー・書評

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  • これは 都市伝説みたいなものかもしれない。
    それを 正面すえて 映画にしよう という
    もって行き方が・・・ 伊丹十三 らしいといえる。

    宮本信子 のために つくられた 作品。

    捨て子・・・・で 7歳に置き屋に。
    17歳で半玉。
    18歳で 旦那さんが決まる。
    旦那さんは 坊さんで ・・・・
    ナヨコにあうことで どんどん出世する。

    最初の旦那が 「坊さん」というのが
    伊丹十三の 皮肉であり、 そして 出世する
    ということまで 皮肉である。
    坊主が そんなことでよいのか・・・といわないところがいい。
    そして その坊主のお母さんが・・・
    じつに 丁寧に 宮本信子に ルールを説明する。
    いわゆる たしなみ というべきか。

    宮本信子は 坊さんの旦那さんをしながら
    勉強に励む・・・
    そして、3年後・・・・坊さんは死に・・・・
    遺産を受け取り・・・・銀行勤めをする。

    そして 31歳のときに
    満員電車の中で 痴漢に会うが・・
    それが 銀行支店長 津川雅彦 だった。
    そのときに いかがわしい オトコ 橋爪功 にであい
    お見合いを勧められる・・・

    橋爪功に 宮本信子は 正直に 
    「オトコがほしい」といえ・・・という。

    お見合いのコースは 2000万円であるが・・・
    20万円でいい といわれて・・・
    政治のフィクサー(島田正吾)に・・・・であう。
    この怪しげな人物 キャラクターは よくできているが・・
    このオトコも 幼児性 を持っている。

    銀行勤めの 宮本信子は 銀行で
    津川雅彦 と出会う・・・
    秘書みたいな仕事をしているのに・・・
    なぜ・・・それまで会うことはなかったのか
    という話は さておいて・・・。

    それから・・・宮本信子と津川雅彦は・・・

    ふーむ。
    都市伝説を 政治のトップまで広げてしまう
    伊丹十三の 手腕は。

    次の次の 総理役の 宝田明は・・
    じつに 豪傑で・・
    宮本信子に ホテルに 弁当を届けさせる。
    それで レイプ してしまう・・・
    ええんかい。

    オトコは だめニンゲンで
    それだけ オンナが しっかりしている
    という構図の中で 物語が 作られている。
    ニンゲンの マンガ化 的 描き方。

    それにしても 伊丹十三の ドラマを作る という
    エネルギー に 敬服する作品である。

  • すごい 巨匠作品だな〜 青木繁みたいな表現の力強さがある作品。ぜんぜん観る人に媚びてない。女の賢さ男の賢さ、愚かさ、甘さ、良さ悪さがよくわかる。おもろー
    しかし女がこうだと絶対幸せだよな〜男の人が社会的地位を掴みやすいんだから、自分の付いた男をあげるのが自分の幸せにつながるし(あげちんというのはあんま聞かない)、無垢な気持ちで信じて推すというのは結局賢い。あと、物事に汚くてはいけないし執着をみせてはいけないのだと思います。
    あげまんて実証ではなく文化なのですね。継承していきたいです。

  • 制作年:1990年
    監 督:伊丹十三
    主 演:宮本信子、津川雅彦、大滝秀治、金田龍之介
    時 間:118分
    音 声:日:ドルビーステレオ


    捨て子だったナヨコは老夫婦に育てられるが、中学を出てナヨコは芸者の道を歩むことを決心する。
    そして芸者の置屋に預けられたナヨコはそこで一人前の芸者に成長してゆくがそんなある日、僧呂多聞院のもとに水揚げされ、彼女の人生は一変するのだった。
    ナヨコと暮らすようになって多聞院の位はめきめきと高くなっていったのだ。
    だが、間もなく多聞院は病死してしまうのだった。
    何年かたち銀行のOLになったナヨコは、ふとしたことからうだつのあがらない銀行員鈴木主水と知り合い、お互い愛し合うようになる、だが同時に政界の黒幕である大倉善武もナヨコの“あげまん”に目をつけていた。
    結局主水と結ばれるナヨコだったが出世街道を走り始めた主水は、出世のために瑛子という女と婚約してしまいナヨコと別れてしまうのだった。
    主水に捨てられたナヨコは大倉のもとへいき、再び芸者となった。
    そんな時、総理の椅子をめぐって鶴丸幹事長と争う犬飼政調会長もまたナヨコに目をつける。
    その頃主水は上役千々松が鶴丸に政治資金を横流ししていた不正をきせられてピンチにおちいっていた。
    そのことを知ったナヨコは、やはり主水のことが気がかりになっていた。
    だがその時犬飼から鶴丸が癌で先長くない命であることを知らされたナヨコは、それをネタに主水の危機を救うのだった。
    そしていつしか二人は永遠の愛で結ばれるのだった。

  • 今年に入って今さらながら鑑賞させていただいた「タンポポ」(1985) から5年後の作品。そうやって伊丹作品一覧を眺めるとまだ2~3本観た程度でありこのレベルで「伊丹節」について語らせてもらうにはまだ時期尚早なのかもしれないが、もう少し羽目を外すと思わせて意外にもキレイなラブストーリーとしてまとまっていたような。

    キャストは豪華。東野英治郎や菅井きんがちょい役できちんといたり、すっかりおなじみになってきた北村和夫、安定の老け役大滝秀治、「惜春鳥」(1959) での19歳の頃のイメージがちらつく津川雅彦、伊丹作品常連組として洞口依子や黒田福美が名を連ねていることにも気づくようになってきた。三國連太郎版大倉も観たかったかな…とはちょい贅沢か。

    もう四半世紀も経つのですね…。残りの作品も大事に鑑賞させていただきたい。

  • ケーブルテレビ。

    宮本信子って、ふとしたときにかわいいなぁ。

  • こちらも子どもの頃に観ているが、
    伊丹十三作品は、
    大人にならなきゃ本当の面白さを、
    まるで理解できないのだなぁと、
    ふむふむ実感。

    しっかし、
    どの作品を観ても、
    音楽と色と、カメラワークと台詞との、
    いずれもが調和していてワクワクする。

    そして、宮本信子をここまで可愛く撮れるのは、
    監督の愛があってこそなのだろうな。

  • 男にツキをもたらす“あげまん”の女と彼女に関わる男たちとの人間模様を描いたコメディ・ドラマ。

  • 男が社長令嬢を、さげまんだと考え、年増の芸者と一緒になる。
    不幸な話をハッピーエンドの見せるのは、伊丹監督の腕前か?

  • ほんっっっとうに楽しい映画。こういうのもうずっとずっとみていたい。わたしが80~90年代の空気をリアルタイムで(生きてはいたけれどもそういうとしではなかった)感じていなかったから今そう思うだけなのだろうか?この映画ももうずっとずっと見ていたかった。ナヨちゃんは、こっぴどくきずついて、泣いて、お酒飲んで、やっぱりもんどさんが忘れられなくて、ちょっと傷ついて、甘い気持ちで話して、立ち上がって。でてくるひとたちがいとおしくてたまらなくなる。自分の等身大でいかったり、笑ったり喜んだり泣けたりする映画は貴重。
    男の人は本当に勝手だ。いつもいつも正義の押し売りをしているのは女だという。正しいことをただいうだけで押し売りだと、女の傲慢だとか、わがままだとか、わかってくれとか、いう。男の人は自分が悪いくせに女が悪いようにもって行くのが得意だ。ものすごくせこくて、ずるくて、正しくなくて、卑怯。なのに大きな顔をして一人前にして歩いてる。なんだそれ。でもそれまでもいとおしい。
    ナヨちゃんは物語の最後でいわゆるおばはんになってしまうけれども、そのおばはんのナヨちゃんのことをいやだなとおもうし躊躇なくおばはんという。でも好きだな!好きだ!人がすきだというのはこういうことだ!
    朝の身支度の時間とか、一緒にお風呂に入るところとか、ぐしゃぐしゃの1万円札のなかで泣くところか、えいこさんともんどさんのベッドシーンとか、すきなシーンもいっぱいある。

  • 女としての自分の生き方について内省させられた。今のような社会からはうみだせない作品。話の深みも下ネタも。合間のモノローグは味だった。

  • 伊丹さんの映画っていうのは最後が弱いんですよね。ドタバタって終わってしまう感じ。出演者が固定されているからかな?

  • 『あげまん』ともう一つ『大病人』も借りたけど
    あげまんしか見れなかった><

    伊丹もいたについてきました。。。w

    「ナヨコは捨て子である。」と始まる芸者の道に進む
    女性を取り巻く物語。

    あげまんとは男にツキを呼ぶ女のことを言います。

    主人公ナヨコと関わる男は上昇運を得て出世していくが、
    ナヨコとだめになると社会に見捨てられていく。

    私はナヨコみたいな女大っ嫌いだけど、
    やはり宮本信子は美しい。かわいい。

    この人の映画は世の女性像を大きく変えたものだったろう。
    けど、どんな風に変えたかったんだろう。
    とにかく変えたかったんだ、という意思だけは伝わる。

  • これであげまんって言葉が流行ったとかかんとか。
    まあおもろかったけど、時代を感じます。

  • 男にツキをもたらす不思議な力を備えた女性を「あげまん」と呼ぶそうな。この「あげまん」をめぐって、政治家や10億円の大金が動くという、大袈裟なスケールが楽しい。コメディとしては☆5つ。ただし、ラブストーリーとしては認め難い。女にだらしないダメ男に「あげまん」がメロメロになり、
    彼が出世していく…というのは何だか虫が良すぎるぞ!(リュック・ベッソン監督の『アンジェラ』にも同じことを思った)「あげまん」宮本信子は、けなげで可愛く、好感が持てた。タイトルに反して、お色気シーンやヌードは少ない。

  • 私にとって初の伊丹十三作品!<br>
    この方の作品は画面の切り替えが独特でテンポがいいです。<br>
    男が情けないな〜と思って観てたんですが、一緒に観ていた母は「最後に男を見せた」と割と高評価でした。馬鹿だけど憎めないって感じですね。ナヨコは優しすぎです。
    あげまんなのは相とかじゃなく彼女の心意気なんでしょうね…<br>
    三味線の弦が切れるところと、おじいさんが「つまんねぇなぁ」と呟き続けている場面が印象的。<br>
    監督: 伊丹十三 <br>1990年(日)118min

  • 丹作品に外れなし!と勝手に信じてる俺だけど、ちょっと今回は外れ気味かな。

    テンポが今ひとつだし、宮本信子の若作りも無理があった…。

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著者プロフィール

1933年生まれ。映画監督、俳優、エッセイスト、テレビマン、CM作家、商業デザイナーなど、興味のおもむくままに様々な分野の職業に分け入り、多彩な才能を発揮。翻訳も多数手がけた。1997年没。

「2020年 『ちょこっと、つまみ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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