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- / ISBN・EAN: 4580120517696
感想・レビュー・書評
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1984年日本公開作品。約3時間近い長編作品。個人的には長いかなあと感じました。オリバーストーン・ブライアンデパルマ・アルパチーノとくれば、面白いはずです。内容は古い例えになりますが、ギャング映画です。有り余る野心と度胸と手段を選ばない男が、成り上がって行く。ある意味、立身出世物語。しかし厳しいストーリーです。アルパチーノ、脂が乗りきっている感じです。欲しいものをドンドンと自分の手に入れながら、自分しか信用できない男の悲劇を演じ切っています。銃撃シーンは圧巻です。
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80年5月、キューバは反カストロ主義者をアメリカに追放した。その中には政治犯の他にトニー・モンタナ(アル・パチーノ)、マニー・リベラ(スティーヴン・バウアー)のような前科者もいた。
彼らはマイアミの高速道路下にもうけられた移民キャンプに送られた。
3カ月後、キャンプ生活に飽きて来たトニーは、政治犯レベンガの殺しを頼まれて実行する。
数週間後、トニーとマニーはマイアミで皿洗いをしていた。そこにレベンガ殺しを依頼したフランク(ロバート・ロッジア)の部下オマーが、仕事を持って来た。
あるモーテルに行き、コカインの取引きをしてこいというものだったが、相手は金を横取りしようとした。一瞬の隙をついてトニーは、敵を皆殺しにする。
フランクの豪邸を訪れたトニーは、彼の知己を得て部下になった。
フランクの情婦エルヴィラ(ミシェル・ファイファー)にひかれていくトニー。
ある夜、トニーは自分より先に渡米した母親(M・コロン)と妹ジーナ(M・E・マストラントニオ)に会いに行った。
母は息子のヤクザな生き方を嫌うが、妹は兄の派手な世界に関心を持つ。
数カ月後、トニーとオマーはボリヴィアのコチャバンバに行き、黒幕のソーサと会い、トニーは独断で高額の取引きに同意した。そんなトニーをフランクは邪魔者と思うようになる。
悪徳刑事バーンスタインが賄賂を要求するし、ジーナは屑野郎と付き合っているしで、放心したようにクラブでうなだれているトニー。トニーを暗殺者の銃弾が襲う。
あやうく難を逃れたトニーは、マニーらをつれて、フランクの事務所へ行き、フランクと居合わせたバーンスタインを射殺。
こうして、トニーはマイアミのボスの座につき、エルヴィラと結婚する。
だが、彼の栄光の日々も長くは続かなかった。脱税が摘発されたのだ。
一方、ソーサの方も麻薬取締りが厳しくなり、困っていた。
ソーサは取締り委員会の最高顧問暗殺を手伝えば、トニーの脱税問題に手を廻すという。
トニーはニューヨークに行き、ソーサの殺し屋の仕事を手伝う。
しかし、顧問が家族と一緒なのを見て、爆殺に反対し、殺し屋を射殺してマイアミにもどる。エルヴィラの姿が消え、ジーナの行方も知れない。
とある家に行ったトニーは、ドアを開けたマニーを射殺。「昨日、彼と結婚したの…」と、泣くジーナ。邸にソーサ一味が襲撃して来て、壮絶な銃撃戦が展開された。
そして、ついにトニーは銃弾を何発もぶち込まれて死亡する。
ブライアン・デ・パルマが、「暗黒街の顔役」をオリバー・ストーン脚本で過激に再映画化。
若かりし頃のギラギラしたアル・パチーノが、コカインビジネスで命懸けのシノギを重ねながらのし上がっていく過程を、長回しや短いショットを組み合わせた流れるようなカメラワークとチェンソーで拷問したりなどの過激なバイオレンス満載で描ききっていて、太く短く生きて命知らずな「俺の武器はガッツと信頼」というトニー・モンタナは、黒人の間でカリスマ的なキャラクターになりました。
ミシェル・ファイファーの妖艶な魅力やギャングのルール2箇条など、ギャング映画の古典として古くならない名作です。
特にラストのトニーの屋敷にメキシコギャングが押し寄せ、ガンガンにキメたトニーが何発弾を食らっても、「俺の友達に挨拶しな!」とグレネードランチャーやライフルを乱射して、血だるまになって散っていくアル・パチーノは、アウトローとしての究極の死に様でした。 -
アルパチーノがギャングとして成り上がる物語。
蛮勇と度胸で身を削りながら突き進む姿は、どこか痛ましい。
アルパチーノの演技にはとても引き込まれた。派手なバイオレンスシーンに目が行きがちだが、手に入れた力とカネと女に囲まれても満たされない虚しさの演技も印象的だった。背中を丸めどこかしぼんでしまったような姿と、虚な表情。
一方で銃撃戦では生き生きとし、そして破滅に向かっていく。
サクセスストーリーを皮肉な視点で描いた作品。 -
アルパチーノのギャング姿はやっぱりかっこいい。
最初から最後まで生意気な主人公。一気に栄華を極めるが、その後は身を滅ぼしていく。 -
誰かがオススメしてたので観てみた1本。現代の成り上がりの典型例に表と裏があるとしたら、その裏の1本なのかなと。世界には、こうやって成り立っている国と社会があり、そこで生きている人もいる。それを改めて認識させられた。同じ人生を生きるなら、何の光もない道よりもこういうチャンスが転がっている道を選ぶという人もいるだろうし、それを選ばせてしまう社会的な構造があると思うと、全てにプラスをもたらす打ち手なんてないように思えました。それと、表にしろ裏にしろ、成功して得たものが大きくなっていくと、周りへの疑心暗鬼も比例して大きくなっていくならそれは幸せといえるのか、とかも考えさせられました。
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カミソリのようなキューバ人のチンピラがミシェル・ハイファー演ずるエルビラに出会ったことで野心に火がつき、成り上がる前半に勢いがあります。カネ・力・女を得た絶頂期はスチールで見せるだけ、望んだ幸せは得られず高転げで破滅してしまいます。飛行船の広告に見たWorld is yours が自宅エントランスのモニュメントに刻まれていて、ラストで崩れるのが切ない。スカーフェイスは強面(こわもて)の意ですね。
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音楽がジョルジオモロダー。俳優人めっちゃカッコいいな。ミシェルファイファーは美人。なんていうか、この役のアルパチーノは、ゴッドファーザーに通じる何かがある気がした。子供の所とか。。。
めっちゃ打ちまくり。 -
2016.08.29
UULAにて。
時代を感じさせる音楽も意外と好き。こういう音楽もっかい流行ってもいいんじゃないかな。
確かに名作 -
この既視感は何か…どうも思い出せないんだけどストーリーのみならずディティールも似てる映画があった気がする。それくらい常套な悲劇作品を170分に拡大させた大作ですが、まず音楽はモロダーでなく壮麗なサウンドの方が合うと思う。でも彼の冗談のようなバラード音楽のおかげでパチーノのバカっぽい演技に拍車がかかり、笑える点ではオーケー。相手はキチガイなんだから相棒も慎重にドアを開けないと!言わんこっちゃない…。ファック発言の回数はバタリアン並み。
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沸々と溜まるフラストレーションが最後に一気に臨界点に達してからの、 マシンガンぶっ放しシーンが超絶カタルシス。
いつも何かにイライラしていて激高しやすく、おまけにシスコン拗らせ野郎の主人公は好きになれなかったが、クライマックスではまんまと感情移入ささられて爽快さはひとしおだった