プライベート・ライアン [DVD]

監督 : スティーブン・スピルバーグ 
出演 : トム・ハンクス  トム・サイズモア  エドワード・バーンズ  マット・デイモン  バリー・ペッパー 
  • パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
3.80
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本棚登録 : 1382
感想 : 188
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988113757317

感想・レビュー・書評

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  • 海から上陸を目指す米兵とそれを機関銃で阻止するドイツ兵との戦い。数10分のオープニングシーンはそのリアルさ、残酷さ、悲惨さは映画史に残る名シーン。あっさりと兵士は死に、その死体を別の兵士が飛び越える。人の生死が曖昧すぎる世界。これが戦争だ。

    そんなヨーロッパ戦線とは対照的に、アメリカ国内では、女性たちが戦場の生死を一心不乱にタイプライターで記している。そして、3人が戦死、1人が行方不明というライアン4兄弟の情報がもたらされる。

    発動された「ライアン救出作戦」。歴戦のベテラン兵士たち8名が生死不明の青年兵士を探し出し、本国へ生還させるというミッションだ。

    この作戦に意義はあるのか。そんな疑問を持つ前に行動せよ、そして悔いなき人生を送れ。と、トム・ハンクス演じるミラー大尉は語る。理不尽な作戦に巻き込まれてしまったことは不幸だが、人生にはそんなこともある。

  • 命の重さが同じでなくなる、それが戦争。
    同じ国の中でもそう、この作品だとライアン二等兵と、ミラー大尉率いる救出部隊の命の重さは同じではないです。ライアン二等兵は絶対に帰還させないといけないけど、救出部隊はいくら欠けてもしょうがない。。。

    命の重さが同じでないのは冒頭のノルマンディー上陸作戦でのオマハ・ビーチも。ミラー大尉たちの隊も含んだ第一陣が集中攻撃受けてどんなに数を減らしてても、「後続のために突破口開くぞ」と突撃してる。
    ミラー大尉たちがビーチを離れた後に続々と到着する後続部隊。海も海岸も埋め尽くしてて、布陣してたドイツ軍より遥かに多いと思う。
    ここを生き延びてる元海兵が作品を観て「ほぼ実戦通り」って言ってたようでした。彼はその後お肉を食べられなくなったとか。
    この30分間で感じられないのは匂いだけで、視覚聴覚はもう……地獄です。一瞬で何もかもが絶ち切られる。


    すごいと思ったのは、
    こんな作品を最近作ってたら「命がけでライアン二等兵を救出しにくるミラー大尉たちの尊さ」みたいな美談にしてしまいそうなところを、
    美談だなんて連想出来ないほどの戦争リアリティでぶん殴ってくる世界観です。
    尊い死かこれが?
    人の死が数でしかなくなる世界には英雄も英雄譚もない。



    私事ですが、昨日、長崎旅行から帰ってきました。
    メインは長崎市内ではない別の場所だったのですが、長崎へいくのも20年ぶりくらいなので再訪してきました、8月9日関係の場所へ。
    この20年の間に亡くなった母方の祖父の弟が、学徒動員でこの日に長崎市内にいたことを生前に知らなくて、改めて平和祈念公園・浦上天主堂・爆心地・長崎原爆資料館に行きました。(ちなみに祖父は沖縄付近の島に出征してて帰還してるものの50歳で亡くなっててわたしは会ったことがないんだけど、叔父はこの兄よりかなり長生きしました)

    こう…軍備増強って風潮だけど、戦争で実際に戦うのは政府じゃないからね、と思います。自衛隊も戦うだろうけど数が足りなくて一般市民も戦う事になるのだけれど、それわかってて「戦力を増やさねば!」って主張してるのかなぁ右寄りの皆さん…と思う。
    この作品で描かれたオマハ・ビーチ、こういうところに放り込まれるのが戦争なんだけれど、この映画を観ても「強い武力を」って思えるのだろうか…わたしは無理。そもそも、ミラー大尉たちってのちの戦勝国側だし。

    原爆資料館を見ても、「戦わなければ」と思える人がいるのか……わたしは無理。
    (ポツダム宣言って7月末に出されてるのに日本が負けを認めたくないのか受諾しなかっただけで、両原爆投下時点には既に日本は敗戦していました)


    戦争を知らない世代が、平気で戦争を選択出来るようになる。平和のために戦争する。
    そうしないための対話が不足した結果…というのでもう手遅れだとは思う。
    これを平和ボケと言われるなら、平和ボケで結構!手榴弾はすぐに爆発しないので、ピン抜いてすぐに投げられたやつはすぐに投げ返すと安心です(在住県からかもしれない知恵)。遠くから投げられてて飛距離あるやつは逃げた方がいい。
    逆を言うと、ピン抜いてすぐ投げると投げ返されるのであぶない。何の話?



    観たタイミングのせいもあり熱くなり過ぎてしまった……。
    今日は6月6日。D-day、ノルマンディー上陸作戦の日です。

  • 5年前に見たはずなんだけど全然覚えてない.
    参ったね.

  • スティーブン・スピルバーグの名作。過酷な現実に取り巻かれながら、名誉と誠実さと勇気をもって、不確かな未来に挑んでいく物語です。

  • 何度観ても泣くし、何度観ても新しい目線を得る。

    第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦が舞台。
    1人の若い兵士を戦場から返すため、8人の兵士が任務に就く。

    良い映画だし、好きな映画だから、全力でオススメしたいのですが……しっかり「戦争もの」の映画なのでグロテスクなシーンが多いため、観れない人は多いかなぁと思います。

    1人の救出のために8人の命を懸ける合理性は?
    戦場における「正しい選択」とは?
    戦場を経験した兵士は「日常」に戻れるのか?
    この救出作戦の後、アパムはどんな物語を書いたのだろう。

    目の前でたくさんの人が死に、人を殺さなくては自分が死んでしまうような戦場の「正しいこと」の基準は、きっと今の私には想像もできないのだろうなぁ。
    一般的な綺麗な話ではなくて、なんだか上手くいかない歪さが見え隠れするけれど、とても綺麗な話だと私は思います。

  • 名作。

    最も戦争に順応していそうな大尉が実は入隊以前は全く違う暮らしをしており、また以前の暮らしへの憧憬が人一倍強いという設定が非常にうまい。
    兵の間の仲間意識も臭くない程度に少しのしぐさで匂わせるのがうまい。
    何より役者がよすぎる。
    緊張感と臨場感の表現力のせいか、作品への引き込み方がすごい。こんなに没入感を感じたのは久しぶりだ。

    テーマのひとつとして、One for All, All for oneというフレーズのきれいごとでは済まない側面が描かれている。この視点がまた面白い。

    『七人の侍』の影響を強く感じる。カパーゾ狙撃のときのシーン、また終盤に主人公一行が来て明らかに不利な戦況の中で策を練る点。

    冒頭の墓場のシーン、終盤のドイツ軍登場直前のシーン、アパムの使い方など、ちょくちょく演出があざとい。

  • 【解説】 (Amazonより)
    アメリカ軍兵士の目をとおして語られるこの物語は、第2次世界大戦の歴史的D-デイ侵攻作戦から始まり、上陸後は兵士たちの危険極まりない特別な任務へと続く。ジョン・ミラー大尉(トム・ハンクス)は、ジェームズ・ライアン二等兵を探し出すため、部下とともに敵陣深く浸入する。4人兄弟のライアン二等兵は、ほかの3人の兄弟をすべて戦闘で亡くしたのである。作戦遂行が不可能に思えたとき、兵士たちは命令そのものに疑問を持つ。たった1人の兵士を救うために、なぜ8人もの兵士が命をかけなければならないのか。彼らは戦場の過酷な現実に取り巻かれ、それぞれ自分なりの答えを出す。そして名誉と誠実さと勇気をもって、不確かな未来に打ち勝つ強さを見つけるのである。






    3時間近くの大作です。
    時間だけでなく内容も...今まで観た戦争映画より人が次々に死んでいく。
    あちこちが血で染まっています。
    戦争で得たモノなんてあるのかな?と思う反面、それぞれの立場になると 何か意味があってそうなったのだろなとか...いろいろ考えてしまう。

  • ちょっと長い映画で、3日かけて分割して見ました。

    いや、重たい。
    ノルマンディー上陸作戦からSTART。
    ぶっ飛んだ。
    胸が悪くなる程だった。
    けれど。
    コレが多分戦争のリアリティに近いんだろう…

    4人兄弟の末っ子。
    上の3人が戦死。
    たった一人の青年を救うために軍首脳部からの命令。
    母親の元へ返せ と。
    コレ、実話が元だと知った。

    ソウル・サバイバー・ポリシー
    国防総省指令1315.15「生存者のための特別な分離政策(唯一の生存者政策)」は、米国の軍事行動により既に家族構成員がほとんど失われた家族に対し、その残りの生存者を戦闘義務から解放し保護する目的で制定された。
    とあった。
    実にアメリカらしい映画。

    ただ、勇気を持って、目を逸らさずに見て頂きたい。

  • 良い。
    上陸シーン、橋での戦闘など戦闘シーンが素晴らしい。お金掛かっている。
    軍上層部の意向、面子の為、一人の二等兵を帰国させる為、8人の兵士が危険にさらされ、戦死する。

  • 戦争映画は戦闘シーンが見応えありますが、制作当時の技術や表現によって時代を感じるものも多いです。その点で本作は今でも十分見ごたえのあるもので、やはりいい映画だと改めて思いました。
    20年ぐらい前に一度観て以来久しぶりでした。大筋は覚えていましたが、忘れている箇所も多く、新鮮な気持ちで観ることができました。

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