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- / ISBN・EAN: 4947864910549
感想・レビュー・書評
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戦時下のドイツで声をあげた白バラの女学生の処刑までの話。実話というのがリアルな怖さ。
高潔な彼女の自由への訴えや死を実感した時にでた叫びはいろんなことを考えさせてくれた。自分とさほど歳も変わらないのに国という強大な力に抗う姿には胸を打たれる。
また出てくる人のバックグラウンドを感じさせる映画だった。尋問官、元共産主義者、裁判官、軍人、白バラのメンバー、全ての人の行いを肯定はしないけれど、どの立場の人も思想や考え、体裁があってその立場に身を置き、精一杯を生きていたのだな、と感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やりきれない
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個人的に、「カティンの森」「サラの鍵」と同じくらい、鑑賞後暫く重い気分を引きずるけど観るべき戦争映画だった。
白バラを扱った作品を観るのは初めて。
一切の甘ったるい感傷も過剰な演出もなく、製作側の真摯な気持ちが痛いほど伝わってくる。
この作品の凄まじいところは、作中大半が舌戦シーンにも関わらず疲れさせずだらけさせず一定の緊張感を持って最後まで展開する点だと思う。
ゾフィーの「私達は言葉で戦う」というセリフが忘れられない。
今の日本にはこういう映画は作れないんだろうな… -
ドイツ、ミュンヘンでナチスに対する抵抗運動を行った大学生グループ「白バラ」。反ナチスのビラをつくり大学にまきました。22歳のゾフィー・ショルは兄とともに、この活動を率いていました。しかし、ゲシュタポに見つかり、尋問ののち、他のメンバーらとともに処刑されます。
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45/100
泣いた -
ナチスに抵抗する系の映画ってまだあんまり多くないと思いますが、これは実話です。最後のシーンはまさに絶句。音だけで終わらせるってすごい。でも私にはそのギロチンの音が、彼女たちの処刑っていうよりはナチスの崩壊の音のように聞こえました。ミニマル映画にありがちな独りよがりさもないし、終始緊迫した雰囲気で目が離せない
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20歳の息子がいる尋問官モーアと、21歳の女学生ゾフィーの尋問シーンが一番の見所。 自分と家族の為に長い物に巻かれ、「ナチス政権下でなければ私は仕立て屋止まりだった」と言い放つモーアの言い分も、良心に従ってナチの蛮行の数々を非難するゾフィーの姿勢も、個人的には双方の言い分も気持ちも分かる年頃にこの映画と出会って、色々と考えさせられた。
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主人公ゾフィのひたむきな姿がきらきらと輝いていました。信念を最期までつらぬきとおした彼女たち。そのむこうにはどんな気持ちがあったのだろう?こんな事実があったのだ、と裏の裏まで見せられた感じ。いろいろと疑問も残るけど、無言の声が聞こえてくる気がします。
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残された資料からつくりあげただけあって、刻々としているし、強い。
どのシーンで泣いたかによって、観た人がどういう人なのか分かると思う。私は、彼女が叫ぶシーンで泣きました。うちの父は、親と面会するシーンで。