秘宝三十六歌仙の流転―絵巻切断 (1984年)

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  • 昭和59年出版。前半は馬場あき子解説の三十六歌仙。版も大きくて綺麗だし、充分鑑賞に耐える。そして後半は、NHK取材班がバラバラにされた37枚の歌仙図の現在の所有者を追跡するドキュメント仕立て。んー、無理に一冊にしなくてもよかったのでは?

    「総資産4000万円の富豪にとって40万円の絵巻を購入するのは造作もない」はフムフムでも、その40万円の絵巻が現在(昭和59年当時)の価値で40億円って言われても全然ピンと来ない…。所詮、庶民の金銭感覚なんて、こんなものよね。

    ところで。
    巻末に一文を寄せている、日本画家の守屋多々志画伯。百人一首を新たに描いたとある、しかも篠田桃紅の書で。あら素敵と思ってググってみたらば、確かにあった。学習研究社から昭和58年刊行。そして当時の定価で33万円ナリ。うーん。

  • 久保田藩主であった佐竹侯爵家に伝わっていた絵巻。あまりに高額なこの絵巻を購入したのが百円札を燃やす絵のモデルでおなじみの山本唯三郎。しかしこの成金の栄華も長く続かなかった。結局この絵巻を手放すことになったがこれほど高い絵巻を誰も一人で購入できない。そこで、この絵巻は歌仙ごとに分割されることになった……。数奇な運命をたどった佐竹本三十六歌仙絵巻の消息を美しい図版と解説によって追う一冊。

  • 秋田の佐竹家に伝わる「三十六歌仙絵巻」は、鎌倉時代に描かれたものであり、現存する「三十六歌仙」図の中で最も古い物に属する。大正時代に売りに出されたが、あまりに高額で揃いで買い取れる者がなかったために分割され、当時の日本を代表する財界の大物たちが1点ずつ買い取ることになった。

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