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感想・レビュー・書評
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(2006.10.10読了)(2003.08.22購入)
この本は、「悪魔の飽食」の続編です。「悪魔の飽食」は1945年8月の太平洋戦争終結までを記述し、続編は、それ以後とGHQが731部隊の幹部を取り調べて作成した「トンプソンレポート」を発掘し、それについて記述している。
●ソ連軍の動き(18頁)
1945年5月、ドイツは連合国への無条件降伏文書に署名した。ソ満国境に展開するソ連軍の動きはにわかに慌しくなり、ソ連の対日参戦は秒読みの段階に入っていた。だが、活発化するソ連軍の動きを察知しながらも、「精鋭70万」を誇る関東軍には武器がなかった。
●日本軍の対応(22頁)
「関東軍は大々的な細菌戦を準備しているらしい」と言う情報をソ連側に送られるようにし、対日参戦を一日でも遅らせて時間稼ぎをし、速やかに撤退準備を整えること。
●飢餓・水断ち実験(72頁)
飢餓実験とは文字通り「丸太」に食べ物を与えず、人間が水だけで何日間生きていられるかを記録する実験である。水断ち実験は、「丸太」にパンだけを供し、一滴の水も与えずに、生存の限界を探究する。「水だけ与えた場合、丸太は平均60日から70日を生きた。パンだけ与えた場合には実験5日目で丸太の顔がむくみ、苦悶の表情になった。実験7日目で丸太は例外なく口から血を吐いて死んだ」
●最後の選択(76頁)
(731部隊が撤退する前に行ったこと。)
「丸太」にはただの一人も生き残る権利を許されていなかった。毒ガスか、自殺か。
「毒ガスで絶命した丸太の死体の山を見せた後、集まった丸太に、細いオープと棍棒を渡した。二人一組で向き合い、輪の中に首を入れ、その間に棍棒を差し入れ、一方の丸太は棒の上端をつかみ、他方の丸太は棒の下端をつかみ、同一方向に棒を回転させながら、輪をねじれと言い渡した。」
●ソ連からの要求
第731部隊長石井四郎を訊問したい、とするソ連側の意向を受け、アメリカ政府は731に関する情報の独占を図った。(108頁)
731部隊の細菌戦データは、当時世界中で最も優れたものだった。だからアメリカ軍当局はいかなる国にも731のデータを知られたくなかった。(119頁)
●米軍の日本上陸作戦(137頁)
米軍は日本本土上陸を1945年9月の「Xデー」と決定していた。上陸地点を相模湾方面軍が小田原、横須賀。東京湾方面軍が横浜、東京。仙台方面軍は仙台湾から仙台と釜石。日本海方面軍は金沢として各主要都市を占領する。このほか九州の二か所など日本列島に十二の上陸目標地を設定していた。
日系一世軍属は一ユニット25-30人に編成された。ユニットの内訳は車両の運転手、軍曹、情報将校、アナウンサー、印刷担当などであった。十二上陸地点に対して十二ユニットが編成された。日系一世軍属達は、目標地点となったと市町村の模型を繰り返し見せられた。
●トンプソンレポート(164頁)
「日本軍細菌戦活動に関する報告」と表示がある。報告者名はアーボ・トンプソン中佐。
ファイルは1から9まで九冊あり、内容は①石井四郎軍医中将の供述調書、②-⑤石井以外の731幹部の供述調書、⑥石井四郎・北野政次両軍医中将の書いた平房施設の略図、⑦各種細菌爆弾の図解説明、⑧関東軍防疫給水部機構表、⑨平房施設での作業概略等々である。
作家 森村 誠一
1933年 熊谷市生まれ
青山学院大学卒業
ホテルマン生活10年
1969年『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞受賞
1973年『腐蝕の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞
1977年『人間の証明』で第3回角川小説賞受賞
☆関連図書(既読)
「新版 悪魔の飽食」森村誠一著、角川文庫、1983.06.10
「731部隊」常石敬一著、講談社現代新書、1995.07.20
「南京への道」本多勝一著、朝日新聞社、1987.01.20
「南京の真実」ジョン・ラーベ著・平野卿子訳、講談社、1997.10.09
「南京事件」笠原十九司著、岩波新書、1997.11.20
内容紹介(amazon)
戦後第七三一部隊の研究成果は米陸軍細菌戦研究所に受け継がれ、朝鮮戦争にまで影響を与えた。幻の部隊「石井細菌戦部隊」を通して、集団の狂気とその元凶たる“戦争”を告発する衝撃のノンフィクション!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中学生の頃読んだことを思い出したので登録。
印象に残ったのは身体の仕組みを知るためだかにより鮮度を求め生きている人間を解剖するというところ。その際選ばれたある少年は麻酔も一切ないのに苦しい顔も声も決して出さずにそして静かに死んだのが忘れられないと作者は書いていた。まさに人を屠ると言うのだと思います。
他の所は曖昧になってしまっているが読み返す気はない。あの環境下は異常だ、今後に繋がるものなど何もないと信じたいというのもある。ではなぜ当時読んだかと言えば「幽★遊★白書の秘密」に黒の章と聞いて思い出した本と紹介されていたので読みました。興味恐ろしい! ていうか幽☆白恐ろしい!
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