本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
感想・レビュー・書評
-
4本ある長編のうち、『バスカービルの魔犬』と一二を争う傑作だそうで、その評判に偽りなし、個人的には魔犬よりこちらの方が好みでした。起きた事件とそのトリックと解決の第一部と、そもそも事件が起こる発端となった因縁についての第二部という構成は、『緋色の研究』を思い出しました。解説にもありましたが(ネタバレしていたので先に読まなくて良かった!)、第一部の華麗な推理と解説はもちろんのこと、第二部の読み応えとハッと目の覚めるような展開には、これぞ推理小説の醍醐味という「そうだったのか...」と驚きつつも、衝撃が収まるにつれてあれこれ腑に落ちて納得して満足する感覚を味わえました。それにしても、天敵モリアーティ教授は本人がほとんど登場せず、伝聞や噂でしか出てこないにも関わらず圧倒的な存在感で不気味なことこの上ありません(モリアーティ教授の方が本家ですが、ハリー・ポッターのヴォルデモートのようでした)。全集もついに残すところあと一冊になりました。
詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示