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感想・レビュー・書評
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表題作のどこがおもしろいのかわからない
表紙 5点野中 昇
展開 5点1959年著作
文章 4点
内容 460点
合計 474点詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
夏への扉しか読んだことなかったのでまずは短編集を読んでみる。「ジョナサン・ホーグ氏の〜」は正直長すぎる感があったけど、他の5編はどれも違った妙味があってよかった。「輪廻の蛇」は真っ向からタイムリープをネタにしててなかなかだし、「象を売る男」や「わが美しき街」は夏への扉で入った読者としてはうれしい系のバリエーション。そして「歪んだ家」のバカSFな感じ、大好きです。もうすこし短編読んでみたい。
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収録作
「ジョナサン・ホーグ氏の不愉快な職業」
「象を売る男」
「輪廻の蛇」
「かれら」
「わが美しき町」
「歪んだ家」
短編集だけど、”不安”というものが漂う作品が目につく。
まず、一番好きなのは「歪んだ家」。
何気に表題作は読んでた。
「ジョナサン・ホーグ氏の不愉快な職業」、「かれら」に顕著だけど、自分が本当に自分のことを理解しているかという不安、周りの人間がすべて自分を騙しているのではないかという不安。このあたり、時代が理由だとつい考えてしまいそうになるのだけれど。
そんな重苦しい雰囲気の短編のなかで、「象を売る男」と「わが美しき町」が、幸せな感じ。後者は、意思を持つつむじ風をめぐるコメディーだけど、つむじ風がなぜかとてもかわいい。
「歪んだ家」は何がなにやらわからないけど、笑える(笑)
『CUBE』のネタでコメディーやったような。
「自慢なさってらしたんじゃなくって、この家がどんなに安全か」「安全ですよ――三次元的にはね」
あと、根本的にハインラインはロマンチストなのだと思う。