父の詫び状 (1981年) (文春文庫)

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感想・レビュー・書評

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  • 自身の父を中心とした昭和初期の家族風景が素材の随筆
    時代ものとして楽しめる描写も見事だが
    短い枠中に構成する調理が巧みで各皿皆素晴らしい味わい
    だがあえてかわからないが全て同じ味
    雑誌掲載で各編読むなら良くとも一冊にまとめた短編集としては失敗
    もっともこれは短編小説集として書かれていないし
    読み方で解消できる問題ではある
    個々の出来は文句付けようないのだが
    高い技術持ってなお仕上がり同じであるということが
    放送作家としての作者個性だろうか

  • 何だか乱雑に書き殴ったような、脈絡なく話題が並んでいるように見えても、ちゃんと読ませるのは作家なんだなー、などと思う。しかし何故に昭和の父親は大概ひどい乱暴者で、それを支える妻と子ども達なのか。それともそういう家庭に育つと子どもは物書きになるから、そういう家庭ばかり本で描かれるのか。現在の父親としては少し納得いかん、などと思いつつ。
    関係ないけど渡る世間は鬼ばかりの作者のおばさんをイメージしてたら、けっこう綺麗でびっくりした。本当に全く関係ない。

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