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感想・レビュー・書評
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楽しく読み進めていって、最後はどういう話なのかよく分からない。巻末の解説によれば、安田均が「SF宝石」のコラムで「よくわからないながらも、ひょっとしたらすごい傑作なのかもしれない」と評したそうだから、手に余るのも当然か。遠山峻征訳。1981年11月15日発行。定価400円。
収録作品:「ロードマークス」、「ゼラズニイの最高に楽しい一冊」(津田文夫)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サンリオSF文庫総解説にそそのかされて購入した文庫その2。時空間を移動できる道が存在する世界観の物語。どこでもドアのようにすぐに移動できる装置があるわけではなく、適性のある人間が物理的に存在する「道」に入り、移動は主に車で行う。そこで運び屋をしている旅人が主人公で、彼に次々と殺し屋が襲い掛かってくる。
そういう設定なので歴史上の人物(冒頭でさっそくアドルフ・ヒトラーが主人公の知り合いで出てくる)も登場するし、ドラゴンまで存在するし何でもアリな印象。ゼラズニイ定番のカットバック手法が多用されていることもあり、中盤あたりで設定が明らかになってくるまで全然意味が分からない……というか最後まで読んでもやっぱりわからない。裏表紙の煽りを書いた人もわかってなかったのか「ティラノサウルスに乗った必殺の修道僧」って単語があるけど間違ってないかな、これ。乗ってたのはサド侯爵でティーミン・ティンじゃないと思うんだけど……。まぁ、そんな調子であるにも拘らずスラスラと読めたし、結構面白かった。
最後に津田文夫による詳しい解説が乗っているが、そりゃこんな趣向が含まれていても伝わらないよと言いたくなるような要素がたくさんあったようである。色々分からないことはあったが良作であるとは思う。 -
アンバーシリーズを凝縮した感じの。
解説にもそんなようなことが書かれていますが、正にそんな雰囲気ですが、これはゼラズニイのスタイルになれた人じゃないと、読めないかなーと思うので、万人にお勧めはしません。
いきなり話が始まってて、何がなんだかわからない時系列で話が進んでいって、中盤辺りからようやく流れがつかめてきて、最後になって、やっと「ああ!こういう話か!」という全貌が一気に見えてくるんですが、そこに辿り着くまで読み続けていけるかどうか、にかかってるので、ゼラズニイの作品になれた人向け。
個人的には、4階のバルコニーから小説の紙をばらまく気障なサド侯爵が気に入ってます。アルフォーンスと呼んでくれたまえ、にもやられましたが。いい味出してるなー、あれ。
後、フラワーズの設定は、「やられたー!」という感じです。ナイト2000はうるさそうだけど、フラワーズなら車に乗せておいてもいいかなー、みたいな。 -
真世界シリーズ(全5巻)の次に好きなのがこれ。
時間に余裕ができたら(いつだよ)読み直したい本(細部を忘れてるから)
表紙が苦手(爆)
ロジャー・ゼラズニイの作品





