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感想・レビュー・書評
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シマックの作品、安定感がすごいんだよね
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クリフォード・D・シマックの短編集"THE WORLDS OF CLIFFORD SIMAK"の第二分冊なので、「シマックの世界2」という副題が付いている。谷口高夫訳。「ほこりまみれのゼブラ」は、読んでいるうちに星新一の「おーいでてこーい」を思い出したが、どうして最初に大量に送り込んだ品物がゼブラなんだろう。「カーボン・コピー」は、異星人の冗談に巻き込まれてしまった可哀想な不動産屋の話。「建国の父」は、フレッド・セイバーヘーゲンの「バースデイ」に設定が似ているような気がした。話の重点も結末も全然違うけど。「愚者の聖戦」は、異星人の宿主にされて人並み外れた能力を発揮できるようになった男が村の住民に「善行」を施す話。男が最後に目指したところが国連だというのは、ちょっと興ざめ。「死の情景」は、誰でも24時間先が予知できるようになった世界で死を迎える男のしみじみとした話。「緑の親指」は、宇宙から来た知性のある植物と交流する話。題名は、植物を育てるのがうまいことを英語で"have a green thumb"と表現することからだろう。「訳者あとがき」に「ここで指摘したいのは、シマックという作家の心根のやさしさだ。」とあるが、そのとおりだと思った。
収録作品:「ほこりまみれのゼブラ」、「カーボン・コピー」、「建国の父」、「愚者の聖戦」、「死の情景」、「緑の親指」
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クリフォード・D.シマックの作品





