散華 (1980年) (新潮文庫)

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  • 時節か、石原慎太郎の特攻隊を描く映画『俺は、君のためにこそ死ににいく』を見た後に、特攻隊をラップしたTHA BLUE HERBの新曲REQUIEMを聞いた。似たようなタイミングで靖國神社での高須院長の演説を見た。で、手に取ったのが高橋和己の散華。何かを感じずにはいられなかったが、ただただ特攻隊を思った。

    散りばめられたヒントから一つ気付いたのは、戦争後期、物量や火力の違いから、戦闘機は攻めても、撃ち落とされ、特攻せぬとも、生きては戻れぬ可能性が高かった事。であれば、そこに大義を見出し、ラッパーが言うようなエグい同調圧力ではなく、心から、家族を守るために死を賭した武士道に相違ないと確信したのである。

    同情や同調で片付けられぬ追い込まれた正義感と、作戦としての命の打算。いずれ死ぬならば、大義を与えんとする戦略と、自らを捧げた特攻隊には、敬意しか感じ得ぬ。

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