十八世紀の精神―ルソーとカントそしてゲーテ (1979年)

著者 : E.カッシーラー 原好男

• 1979年12月30日発売

感想・レビュー・書評

[愛と幻想さんの感想 · 2017年12月18日]

カント学者によるルソーとゲーテへの橋渡し。いかに認め合ったのかについての考察。透徹した哲学者という印象が強いので情緒的なルソー、詩人ゲーテとカントがどう関連するのはといような内容。カントのガチガチとした印象を和らげるのにはいいかもしれない。

著者プロフィール

（Ernst Cassirer）
ドイツの哲学者。1874年ブレスラウ（現ポーランド）に生まれる。H.コーヘンに学び、マールブルク学派の一員として研究生活を始める。近代哲学と科学の関係を歴史的・論理的に考察した『近代の哲学と科学における認識の問題』（1906–20）で広く知られるようになり、『実体概念と関数概念』（1910）で科学における概念形成の変遷を論じる。また、ヴァールブルク文庫の、民族学・言語学・比較神話学・比較宗教学の膨大な資料に触れ、しだいにカント主義の枠を脱し『シンボル形式の哲学』（1925–29）という文化一般の体系的哲学を構築する。1929年ハンブルク大学総長に就任するが、33年ナチスの台頭とともに亡命を余儀なくされ、オックスフォード大学、ついでスウェーデンのイェーテボリ大学教授を経て、1941年アメリカのイェール大学に招聘されるなど活躍したが、1945年急逝した。

「2017年 『シンボル・技術・言語 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」