益満休之助 (1979年) (角川文庫)

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  • 直木三十五の代表作でこれは後編。前編は南国太平記!~薩摩浪人・小十郎は益満の御用盗と称する騒擾で得た金を本に町人として商売を始めるつもりだ。幕府の手先はこれを捕らえようとしないことに業を煮やして益満は江戸城に火を掛ける提案を成す。案の定,薩摩屋敷は包囲され,焼き打ちに遭い,益満も胡蝶丸で江戸を脱出したが,清水に寄ると聞いて薩田峠を経て江戸へ舞い戻る。常磐津の師匠・富士春を譲った張本人である庄吉は,講談師・南国に復縁を勧められるが,益満が死んだとは思えない。品川に戻ってきた益満を見つけた庄吉が声を掛けると本人は返事をしないのに,役人が寄ってきて益満は捕らえられてしまう。引っ立てられる最中に通りかかった勝安房守は自分の屋敷に連れてこいと言われ,辿り着くと客の扱いだ。京で争いがあったようで,勝は江戸を焼き払わずに引き渡す為の交渉役を,益満を通じて西郷に願いたい。幕府側には山岡が就いた。春は小十郎に惚れ,益満には小十郎の妹を娶せようと南国は動く。意気地のない旗本に腹を立てた庄吉は,上野の山に立て籠もる浪人たちに飯配りをして手助けしようとするが,自分の女房同然であった富士春が益満や小十郎と通じていることにも腹を立て,張り倒した末に匕首で刺してしまう。庄吉は一人で死ぬのが寂しかったのだ。官軍1万6千が攻撃を始めても益満は動かなかったが,黒門前で高麗鼠の如く動き回る庄吉を見つけて,前線に出た益満は流れ弾に当たる~こういう本を書く人だったのね。文藝春秋の社長だった菊池寛は気に入っていたのだろうね。今,流行の現代風時代小説 

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