海軍めしたき物語 (1979年)

著者 : 高橋孟
  • 新潮社 (1979年8月発売)
4.00
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)

海軍めしたき物語 (1979年)の感想・レビュー・書評

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  • 元海軍主計兵(めしたき兵)の面白エッセイ。初めて読んだのは小学生の頃だったと記憶しています。(笑)
    海兵団時代の教育過程から、戦艦霧島時代、そして下士官として砲艦勤務時代と太平洋戦争を通じての筆者の体験談を面白おかしく振り返っていて大いに笑ったものです。誰もが気になるメシの話なので日常感があって良かったのかもしれないです。
    ある意味、自分と戦争の悲惨さをオブラートに包んだ自虐ネタなんですけどね。霧島時代が一番筆者の思い出深いのであろうか、(キビシイ)体験話も一番面白かったです。
    ともすれば現代視点から暗くて抑圧された世相と描写されがちの時代と軍隊であるが、精一杯生きた体験を最後は笑い飛ばせればいいですね。
    その他にイラストがまた面白いんですよね。
    その後の陸海軍○○物語エッセイシリーズの先鞭をつけた作品となった。

  •  1979年刊。著者は神戸新聞職員(元日本海軍主計兵)で、海軍艦艇の主計=飯炊きとして徴兵される。酒友たる作家田辺聖子の勧めで刊行された体験的自叙伝である。

     真珠湾攻撃・ミッドウェー海戦では戦艦霧島に乗艦していたが、戦闘中は飯炊き兵として食事の準備に勤しみ、戦闘の推移を知ることはほぼなかった。そんな著者も海軍経理学校の試験を突破。その後、南方への転属移動中、乗艦を潜水艦攻撃で撃沈され、その漂流中「フカ」に嚙まれながらも九死に一生を得た。
     その変転流浪の模様と実体験が挿絵を交えつつ、ユーモラスに語られる。
     鉄拳制裁が日常茶飯事だった点や当時の海軍食の模様はそれはそれで面白い。その意味で海軍の内幕暴露本としてもまた示唆に富むものである。

     そういう意味では、本書の感想ではないが、そろそろ海上自衛隊の元隊員による内情暴露本が出てもいいのでは、という気がしないではない。

  • P299

  • 朝ドラ「ごちそうさん」でヒロインめ以子の息子活男が海軍の料理人を志願する・・というエピソードの時、ツイッターで教えてもらった本。ほとんど市場には出回ってないようだったのだが、図書館で見つけることができた。
    私の父は海軍予科練出身。これまでにも海軍関係の書籍は探して読んでいたこともあって、私が冒頭をちょっと読んでみた後、見せたらまだ読んだことがなかったらしい。貸すと(同じ家の中なので)1日で読んでしまっていた。筆者は父より8つほど年上で、徴兵は太平洋戦争開戦前。父が行ったときより時期が少しずれるが、父が見聞きしてきたものも多かったようだ。
    引き続き私も読み始め、かなりのスピードで読み終えることができた。「罰直」など、その体罰の名前こそ知らなかったが、父からは聞いたものもあった。ご本人によるイラスト(漫画)で、想像だけではなかなかわからない「中」の様子が詳しくわかり、改めて軍隊とはどんなところかその一端を知ることができたと思う。
    陸軍より海軍の方がスマートでかっこいい・・というのは戦中派の両親になんとなく刷り込まれてきたところもあるのだが、やはりその厳しさは想像を超えるものだったようだ。こんなしごきが今も教育の現場などに体罰として残っている遠因かも・・なんてことをちょっと思ったり・・。

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