- Amazon.co.jp ・本
感想・レビュー・書評
-
安っぽいスペース・オペラにハードでリアルなサイエンスを投入するとこんな楽しい構築されるお手本。高校いらいの再読。
サイボーグ宇宙船と乗組員のコンビが溶鉱炉のような金星で立ち往生してしまう話や、この間観測された巨大ブラックホールとは真逆のマイクロ・ブラックホールや軌道上の中性子星の欠片のおそろしい潮汐力がリアル!公転軌道上を取り巻く一大構造物のリングワールドにつらなるノウン・スペース・シリーズが中心の作品集。
楽しい!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ノウンスペースマニアでないとよくわからない
表紙 4点鶴田 一郎
展開 6点1975年著作
文章 5点
内容 590点
合計 605点 -
ノウンスペースシリーズの集大成と言える短編集。大粒小粒はあるものの、シリーズ全体を俯瞰できる本作はラリィ・ニーブンガイドブックとも言えるだろう。
「待ちぼうけ」「戦士たち」「退き潮」が良かったかな。収録作品は以下のとおり。
デビュー作品の「いちばん寒い場所」、同じくサイボーグものの「地獄で立ち往生」、超電導で時間がゆっくりと進む「待ちぼうけ」、火星人の進化を描く「並行進化」、火星での犯人追跡劇「英雄たちの死」、死刑宣告者「ジグソー・マン」、英雄たちの死の続編っぽい「穴の底の記録」、いまいちわかりにくい「詐欺計画罪」、無政府状態を描くけれどイマイチな「無政府公園にて」、クジン人との初交戦と人類の性を前に出した「戦士たち」、ベーオウルフが登場するマイクロブラックホールものの「太陽系辺境空域」、一大スター・ルイス・ウーが登場する「退き潮」、まったくイマイチな「安全欠陥車」。