森の生活―ウォールデン (1979年) (岩波文庫)

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感想・レビュー・書評

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  • チェット・レイモ『夜の魂』で触れられていたのが印象的で気になっていた。上下分冊のとどっちにするか悩んで、より状態のよかったこっちを選択(古書イベント会場だった)。

    著者がウォールデン池の畔で営んだ自給自足生活誌、自然観察随想、社会批判、思想録。隠棲文学の一種のようなイメージでいたけど、たぶんに野心的で説教臭いので、私の中では別カテゴリーに落ち着いた。
    移民の急増、産業の拡大に伴って都市を形成し急速に発展する19世紀アメリカの市民生活を背景に、自然への回帰を唱える態度には、ある程度教化されたい気持ちを覚えないでもない。貨幣経済に首を絞められながら未来を憂えてあくせく働くのはつらいから。ただ、森を去るのにももっともな理由があったと著者が述べる通り、決してそこは今さら安住を求めるべき場所ではないのだとも思う(著者も別にそんなつもりで森に入ったわけではなく)。貧しい暮らしを愛せといっても、ホメーロスの謳う英雄をそこに連れてはいけないのだろうし。
    訳文らしさに時々体が痒くなる。「あまりにもしばしば」とか。とはいえ美しいくだりは多々あったから、他の版でも読んでみたい。

  • ダウンシフトの先駆け。特に「経済」の章には興味深い記述が多い。ただ、それ以外は冗長に感じた。
    ジョン・クラカワーが「荒野へ」ど取り上げたアラスカで死亡した若者にも感じたのだが、米国の高学歴・世捨て人のキラキラと真理を語るような口調なしていて苦手だ。逸脱者ゆえの葛藤や、多数派にうまく適応できないがゆえにオルタナティブな生き方を求める人には響かないだと感じる。

  • 一年がかりで読み終え、何とかこの年20冊をクリア。

    読書ノート読み返すと、暗い事が書いてある。
    忙しくて先が見えない状態だったと思う、ホントに。

  • [08][130315] 想像以上に若い。実際に作者が森に住んでいたのが20代の終わりで、この本を書いたのが30代半ばだったというのも意外だったけど(もっと年をとった人の話かと思っていた)、内容も青くさいとすら言えるほどなんだかパッション。これだけいろんな意味で真摯に語られるとなんだか愉快になってきて、こちらも思わず話を聞いてしまうかんじだ。文明批判というよりは、「目を覚ましていなさい」だと思う。

  • 豊かな生活とは?人間が生きていくために必要最低限なものとは?

  • 途中までウォールデンって著者の名前だと思ってたら、湖の名前だった。
    ソーローって人がその湖のほとりで、自然の中でつつましくされで楽しく暮らした経験を四季を通してつづっています。
    黒板五郎の書いた武蔵野みたいな本かな。
    (純もホタルもいないけど)。

    生活や自然の描写以外に、結構な分量で(当時の)文明批判が書かれています。
    現在でも通用する批判であるし、批判から当時の社会状況がくみとれて興味深くはあるんですが、ちょっと退屈かも。
    ナナメ読みで飛ばしてしまった…

    その他の部分は味わい深くていいですな。
    古本で読んだので旧訳でしたが、岩波も新訳が出てて、そちらのほうが読みやすいみたいっす。

  • 2009/8/16図書館で借りる
    2009/8/22読了せず、図書館へ返却



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