物の時代・小さなバイク (1978年) (新しい世界の文学〈81〉)

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感想・レビュー・書評

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  • 1978年刊行ですか。
    高度消費社会における「感情教育」というか、著者も意識していたはずだったかと。
    ウリポで様々な小説の実験を行なった著者ですが、経済学的・社会学的視点で現在にも通じる資本主義社会に生きる人間を描いた、小説の可能性の到達点の一つではないかと、個人的には考えています。
    といっても難しい話ではなく、戯画的に描かれた主人公たちが消費社会に翻弄される様は、今の社会を知るための子供の絵本のような存在とも言えるかと。
    茶目っ気と皮肉に満ち溢れた、プロレタリアート文学の最高の到達点という見方も。

    現実を笑いたい時、読みます

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著者プロフィール

1936年生まれのフランスの作家(両親はポーランド系ユダヤ人で、第二次大戦中に死去)。パリ大学、チュニス大学の文学部で学んだ後、国立学術研究センターに勤務。1965年、ヌーヴォー・ロマンの手法を駆使して消費社会の空しさを暴き出した処女作『物の時代』でルノドー賞を受賞。以後、大胆な実験作を次々と発表して注目を集め、1978年には大作『人生使用法』にメディシス賞が与えられたが、1982年、46歳の若さで病没。広範な視野から現代世界を鋭く抉るその前衛的作品群は、文学の新たな可能性をひらくものと評価されている。日本文学にも関心を寄せていたことは、本書中の『枕草子』からの引用においても示されている。邦訳作品に『眠る男』(海老坂武訳、晶文社)、『物の時代』『小さなバイク』(弓削三男訳、白水社)、『人生使用法』(酒詰治男訳、水声社)などがある。

「2000年 『考える/分類する 日常生活の社会学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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