ゲームズマン―新しいビジネスエリート (1978年)

4.50
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 11
感想 : 3
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【読書ログ 1冊目】

    自分のハンドルネームの元にした本です。

    確か、大学在籍時の就職活動時代に、働くとはどんなことかを考える中で読みました。

    企業組織における4つの主要な心理学的タイプを以下のように分けて考察されています。

    ①クラフツマン(職人)
    ②ジャングル・ファイター
    ③カンパニー・マン
    ④ゲームズマン

    ただ、当時の私自身はこの本を読んで「働くことを楽しんでいこう」と思えた程度ですが、仕事人生活が20年近く経った今でも同じ思いを持ち続けることができているきっかけの本として、感謝しています。

  • The Gamesman-The New Corporate Leaders(Simon and Schuster:New York,1976の翻訳。Michael Maccoby 1933年生まれ、ハーバード大学で社会心理学と臨床心理学の学士号、博士号を取得したのち、メキシコ精神分析研究所で精神分析の研修を完了。

    社会心理学・精神分析学者である著者が、8年の歳月をかけて、アメリカの代表的企業12社の管理職250人に対し、67項目にのぼる質問票にもとづいた面接調査とロールシャッハ・テストによる精神分析を行った結果をまとめた実証的な研究書。


    ダグラス・マグレガーの『企業の人間的側面』は今日もなお、管理職によって最もよく引用される著作の1つである

    マグレガーは、権威主義的な産業構造から、より参加的なチーム構造に変容することによって、企業はより能率的で利潤もあがるようになり、管理職にはより人間的に成長する機会を多く持てるようになるであろう、と述べた。

    この見解は、アブラハム・マズローの新「人間主義的」心理学によっても支持された。マグレガーとマズローは、企業は利益を上げるとともに人間的発達も刺激することによって、経済的にも道徳的にも同時に要請を満たすことが可能であるという、アメリカ人の心理の奥深にある願望に訴える思想の主要な擁護者となった。

    著書のポイントの1つは、企業人のパーソナリティを4つの類型に分け、そのなかでも「ゲームズマン」と名付けられたタイプの企業人が、今日の企業指導者たるに最も適した脂質をもっていることを明らかにした点にある。

    事実、企業の中で、地位が上がれば上がるほど、ゲームズマン型の管理職が多くなる傾向も、示されている。

    企業組織のなかにおける4つの主要な心理学的タイプ

    クラフツマン(職人)
    ジャングル・ファイター
    カンパニー・マン
    ゲームズマン

    これらは、それぞれのタイプに正確に当てはまる者はほとんどなく、大部分はこれからのタイプの混合型であるという意味で、「理想型」である。


    1 クラフツマン

    クラフツマンとは、仕事の倫理、尊敬の念、質を重視する心、節約心といった伝統的価値をもつ生産的・蓄積的性格の人々である。彼らが仕事について語るとき、彼らの関心は物を作るプロセスにある。彼らは物

    管理職の4つのタイプ

    分析的
    親和的
    駆使的
    表出的


    19世紀の初期においては、全アメリカ人の80%は自営だった。しかし、1950年には、勤労者のわずか18%が自営にすぎず、この数字はさらに、1960円には14%、1970年には9%に減少した。


    研究したエリート企業においては、カンパニー・マンは、起業とその将来の発展を気にかける。彼らは、成功の希望に動機づけられると同時に、自分自身の出世のほか、会社のプロジェクト、自分のまわりの人間関係への怖れと心配によっても、動かされている。
    会社を離れると、カンパニー・マンは、自分をとるに足らない、見捨てられた存在と感じる。


    肯定的な面についてみると、カンパニー・マンの自己を越えたもの(組織)に対する信頼は、彼らに、従属、謙譲、責任、そして忠誠の意識を与える。一方、否定的な側面としては、自己の価値が小さいという感情と、地位を失うのではないかという絶えざる恐怖がある。

    会社をやめて、別の道に進みたいという考えは、自分がいぜんとして独立の個人であり、完全なカンパニー・マンではない、と思いたがる多くのトップ経営者に共通の幻想である。


    ハートがなぜ未開発のままにされてしまうかについては、3つの理由がある。
    一部のクラフツマンとカンパニー・マンにとっては、その理由は従属性である。ジャングル・ファイターにとっては、それは権力志向性である。これらは、未開発のハートに対する伝統的な理由である。しかし、ゲームズマンに最も当てはまる理由は出世主義、すなわち現代的なハートの病理である。


    企業管理職の恐怖の源泉は3つある。

    第一のタイプは、ある具体的なことが起こるか怒らないかープロジェクトが成功しないかもしれない、売れないかもしれない、半分しか真実を言っていない、あるいはウソを言っていると思われるのではないかーという恐怖である。


    第二のタイプは、知識の欠如にもとづく恐怖である。多くの管理職は、ビジネスと、そのなかでの自分たちの役割りを理解していない。何が収入を生むかを知らない。彼らは、自分が本当は必要とされていないのではないか、誰かがそれに気付くのではないか、と恐れる。管理職や従業員がこの恐怖を克服する最善の方法は、いっしょになて企業の経済学について学び、そして、だからもが自分の役割りを理解し、その役割を最も満足しうる生産的な形で遂行する機会を持てるように、仕事を再編成する自由をもつことである。ところが一部の管理職はそのかわりに、自分のやっていることを神秘化し、予算をふくれあがらせ、自分を保護する官僚的王国をつくり上げる。その結果として、彼らの恐怖は増大し、会社は損失を被る。


    第三のタイプの恐怖は、より広く浸透しているもので、通常は特定の出来事や知識には関係なく、制御力の喪失に関連した、絶えず襲ってくる不安である。それは、冷静さを失い、難しい時期に手をだし、うまくゆかず、間違ったことを言うのではないか(そしてある場合には、抑圧された、嫉妬深い、人肉嗜職的な、敵対的衝動を表すのではないか)という不安である。もし企業人がこの麻痺的な恐怖や不安の原因をさぐっていくことができるならば、そこに出世主義を発見することができるだろう。彼らは、自分の制御できない外的な出来事や事故に対する制御力の喪失が出世を損ない、破壊してしまうのではないか、とおそれるのである。


    基本的な意味で、出世主義者の目標は、彼らの情緒、彼らの自身、家族に対し保護的な領地をつくり上げようとする傾向を反映している。企業での出世は、不安と不安定さを避ける手段となる。しかし、知的刺激と物質的快適さという目標は、ハートの発達を生み出さない。それは、人々を知的には能動的にするが、精神的に受動的に、情緒的に乏しく、そして中核において軟弱にする傾向がある。


    マズローは、一部の知的な人々は、まさに教育を受けすぎたために、自発的な知的活動の能力を失ってしまっていることを、考えようともしない。これらの人々が退屈しているのは、刺激に欠けているからではなくて、自己から疎外され、娯楽あるいは、ゲームズマンの場合のように競争によって「興奮させられる」必要のある強圧的な消費者になってしまっているからなのである。

  • 【生き方】President 2017.7.31号人を動かす黒い心理学 / プレジデント社 / 20170826 (67/663) <128/82226>

全3件中 1 - 3件を表示

広瀬英彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×