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感想・レビュー・書評
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大佛次郎の名前だけは知っていたし、大佛次郎記念館にも行ったことは有ったが、勝手なイメージが先行していてずっと作品を手に取ることはなかった。
ノンフィクションもあることを知って、初めて読んだ作品が確かこれだったと思う。その後見事に彼の作品にはまってしまうのだが。
フィクションも十分面白いが、やはりノンフィクションの方が一味違う感じで心に残る作品が多い気がする。
同じ歴史でも書き手によって読み手へ訴えるものが全く違ってしまう…未完なのが残念。
作者自身が一番残念な思いをしたのだろうけれど…。
1990/5からのんびりと読み始め、
1991/8/4に17巻目を読了。
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大佛次郎『天皇の世紀』第1巻のみ読みました。
さすが加藤周一氏が絶賛しているだけあって、歴史に対する視点が素晴らしい。
例えばこうである。『幕府時代の日本人は、住んでいる土地から一生離れないのが原則であった。・・・都市が発達するに従って、商人の活動がさかんとなり、農民も村を離れて労力を求める街に出て働くようになった。世の中の組織が変わってきたのである。よほど旅慣れたものでないと、旅の苦労を人が嫌がった』
ほとんどの人々は自分の澄んでいる国から外に出ることなく、情報もあてにならない人伝であった。
お上の言うことが全てであった。
こうした中で黒船がやって来る。
宮中はもとより、幕府も旧弊にこだりは頑なに異国の排除しようとした。
自分たちだけの身分さえこれまで通りであればよかったのである。
一部の人たちは多少海外の情報を得ていたが、日本国民全員が井の中の蛙だったのである。 -
図書館にて。
大沸次郎さん、1回読んでみたいと思いつつ
なんとなく手を出せないでいた作者の一人。
読みきることができるか不安。
がんばろう。