反対称―右と左の弁証法 (1976年)

  • 思索社
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感想・レビュー・書評

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  • 1979年
    生物は対称性(形そして機能)を破ることによって進化してきたのではないかという大胆な仮説。
    そういう視点で世界を見ることの楽しさと、それを本で経験できる喜びを教えてくれたカイヨワの大切な一冊。
    今までに10回位は読み返しているが、そのたびに心が豊かになる感じ。
    最初に読んだ時はちょうどDerek BaileyとSteve Reichという全く両極端の音楽に同時にのめり込んだ頃だが、この本での「…無対称と無限の対称とを同一のものと考えることを提案したい…」の文章に、思わず納得してしまったことを鮮明に覚えている。
    だからどちらも同じように心に響くんだと…。

    思索社 1979/7

  • 均衡、安定に向かう非対称、に対する安定の破壊に向かう反対称。
    非対称は無秩序または無限の対称性を共に含む。差異を消す作用。
    反対称はエントロピーを逆行する作用を持つ。エントロピーは均衡に、つまり世界を無限の対称関係にしてしまう作用であるから。
    秩序と創造。

    生物の進化は対称性の多い球体、正多面体に近い形から反対称的な形に向かい、人間に至っては左右における鏡像的な対称ひとつしか持たない。
    人間はまた観念としてまた右脳と左脳というような生物学的にも左右における対称性の破れをもつ。
    素粒子もまた

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著者プロフィール

(Roger Caillois)
1913年、フランスのマルヌ県ランスに生まれる。エコール・ノルマルを卒業後アンドレ・ブルトンと出会い、シュルレアリスム運動に参加するが数年にして訣別。38年バタイユ、レリスらと「社会学研究会」を結成。39–44年文化使節としてアルゼンチンへ渡り『レットル・フランセーズ』を創刊。48年ユネスコにはいり、52年から《対角線の諸科学》つまり哲学的人文科学的学際にささげた国際雑誌『ディオゲネス』を刊行し編集長をつとめた。71年よりアカデミー・フランセーズ会員。78年に死去。思索の大胆さが古典的な形式に支えられたその多くの著作は、詩から鉱物学、美学から動物学、神学から民俗学と多岐にわたる。邦訳に、『戦争論』、『幻想のさなかに』(以上、法政大学出版局刊)『遊びと人間』、『蛸』、『文学の思い上り』、『石が書く』など多数。

「2018年 『アルペイオスの流れ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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