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Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
感想・レビュー・書評
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「昭和史発掘(8)」松本清張著、文芸春秋、1969.03.10
369p ¥550 (2018.04.23読了)(2018.04.12借入)(1974.08.25/18刷)
副題「二・二六事件(2)」
二・二六事件の二冊目です。全部で7冊ですからあと5冊です。先は長いですね。
二冊読んでもまだ二・二六事件には入っていません。
前半は、昭和8年からの憲兵司令部の報告書が、随時引用されて、クーデターを起こしそうな人物たちの動静が記されています。
後半は、北一輝と西田税の活動について記してあります。
磯部浅一、相沢三郎、栗原安秀、村中孝次(北海道旭川市生まれ、192頁)、丹生誠忠、中橋基明、斎藤瀏、
西田税、北一輝、大川周明、亀川哲也(沖縄県宮古郡平良町生まれ、87頁)、
久原房之助、石原莞爾、
池田成彬(三井)、
【目次】
相沢公判
北、西田と青年将校運動
●第一回公判(70頁)
昭和十年八月十二日に永田鉄山軍務局長を斬殺した陸軍中佐相沢三郎被告に対する第一師団軍法会議の第一回公判は、昭和十一年一月二十八日午前十時、青山の第一師団司令部内の法廷で開かれた。
●法廷闘争(79頁)
相沢公判の六回目までは公開裁判だった。その法廷闘争の任務にあたったのは西田税、渋川善助、村中孝次らである。その狙いとする相沢供述を世間に知らせ、「昭和維新の精神」を宣伝する効果は、相沢の法廷での自由な陳述によって十分に果たせられつつあった。
●公訴取下げ運動(164頁)
亀川は、統制派と皇道派が握手しなければ、この裁判を有利に終結することができないと「判断」し、その妥協策として控訴の取下げを運動した。
公訴取下げとは、相沢被告を精神医に見せて「犯行時は精神異常状態」という鑑定を出させる案だったらしい。
●満州移駐(197頁)
第一師団が十一年三月ごろに満州に移駐するという話は十年の十一月あたりからぼつぼつ洩れていた。
満州移駐が青年将校に決行の時期の枠を与えたのである。
●青年将校運動(239頁)
共産主義運動が労働者農民の解放と革命を指向していたのに対し、青年将校運動は絶対天皇制の下に重臣層・政党・財閥を排し、軍部を媒体として天皇制と国民を直結する「天皇親政」の理想にあった。
●「日本改造法案」(243頁)
北一輝の「日本改造法案」はクーデターを認め、これによって戒厳令を布き、天皇の大権によって「革命」を遂げようとするものだが、そのクーデターは在郷軍人団の実力によるものとしている。
●三井財閥(259頁)
池田成彬が北一輝に年間に、三万円の金を渡していたのは、軍ファッショ化による財閥圧迫の懸念よりも、急進派青年将校らの直接行動から三井を防衛するための工作資金だった。
☆関連図書(既読)
「松本清張スペシャル」原武史著、NHK出版、2018.03.01
「昭和史発掘(7)」松本清張著、文芸春秋、1968.10.01
(2018年4月25日・記)
(帯より)
第一師団動員の報は時期尚早とする慎重派を制して青年将校を挙兵へと追込む詳細をみるコメント0件をすべて表示
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