ナチ・エリート―第三帝国の権力構造 (1976年) (中公新書)

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  • 1976年刊。著者は大阪市立大学法学部教授。

     ナチス政権は、狂気のナチスという言葉では語り尽くせない。その内実を精緻に分析して初めて実証的な歴史研究と言える。かような観点から、ナチスの政権奪取とその運営に関し、事実とデータを駆使して解読しようとする書。

     己が不勉強を痛感させられたことは兎も角、本書から見えるのは、ナチスの政権奪取やその後の独裁制(他党や意見の排除・封殺)への進展は、決してナチスやドイツの独有というわけではない点。
     つまり、近代国家であるのならば、いつの時代もどの国でも起こりうるという、普遍的要素を胚胎したものという印象を強く抱かせるものであった。

     かように一般化可能だと考えられる故に、ナチスを反面教師とすべく、歴史を学ぶ意味を感得させられた。そういう書である(ただし、著者にそういう意図があったかは不明だが)。

     自身の問題があるので、戦間期のドイツ内政に関する書を読んだ後で再読しなければ、本書の良し悪し、長短は図り得ない。そんな印象も強い。

  • ナチズムは決して一枚岩などではなかった。ナチズムの多頭的な性格について暴き、歴史学にコペルニクス的転回をもたらした一冊。
    ボランティアK

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