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感想・レビュー・書評
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1939に起こった日ソ間の本格的な戦闘。これは日本の圧倒的敗北だと思っていたが、当時現場にいた大本営参謀・辻政信が遺書として書き残していた記録によれば、日本3万、ソ連23万の兵力であったにも関わらず、ソ連の死傷者は25,565名、日本の死傷者は17,405名で少ない日本が圧倒していたという。この書物を2009年に福井雄三氏(国際政治学者)が出版しているもの。辻の自己弁護としてどこまで信じてよいのか分からない。しかし、現場では東京に抑えられたとの受け止めだったことは間違いない。
東京の指示なくして戦闘に入ることは本来あってはならないことだったはずだが。
「明らかに兵力関係において、劣勢であり勝味のないような戦況になっても、結局は日本軍の 無形的戦力、すなわち精神力と統帥指揮能力の優越を唯一の頼みとして、どうにか敗けずにすむような自画自賛的指導で終わった。負け戦さの経験のないほど恐ろしいものはない。神懸りや強がりで強いて自己の弱点を蔽おうとする心理に動かされやすいのは、人間の通有性ではなかろうか。 この気風はついに大東亜戦争の大敗まで続いたのであった。」とこの辻が書いていることが可笑しい!詳細をみるコメント0件をすべて表示
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