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感想・レビュー・書評
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古本屋さんで買ったのは旧版、
俳優兼演出家であった千田是也訳ヴァージョン。
キャラクターへの感情移入を基礎とする従来の演劇を否定し、
出来事を客観的・批判的に見るよう観客に促す
「叙事的演劇」を提唱した
ドイツの劇作家ブレヒトの代表作で、
ジョン・ゲイ『乞食のオペラ』を
エリザベート・ハウプトマンの訳で読み、翻案したものである由。
クルト・ワイルの音楽があまりに有名。
警視総監と取り引きしながら無法を働く盗賊の首領が
周囲の裏切りで絞首刑へと追い詰められるが、
「え、何それ!?」という結末に。
だが、そこで観客がポカ~ンとすることこそ
ブレヒトの狙いだったそうで、
当たり前のものに加工を施して違和感を覚えさせ、
奇異の念を抱かせる――名付けて「異化効果」。
見慣れた事物・事象が、ちょっとした手続きによって
不気味なもの(unheimlich)と化すワケですね。
そう考えると次々繰り出される滑稽なやり取りの数々にも
笑えなくなるなぁ(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
千田是也訳です。本当にこんなに昔の訳なのかと驚くくらい新鮮で魅力的。登場人物たちの息づかいまで聞こえてきそうです。久々に一気に戯曲を読みました。名作は退屈だと言うのは嘘みたいです。
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