心理禅―東洋の知恵と西洋の科学 (1961年)

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  • ・舞台に坐っているとき眼をどこにおくかという問題である。どこか一カ所を見つめると姿勢がかたくなる。かたくならない自然の姿勢をとるにはどうすればよいか。鶴之助氏たちは「六尺前方の空を見る」ということを教えられているという。ところが前方の空だから、これまたとらえにくい。そこで、そうするにはうなじを見るような気持になればよいと教えられた、というのである。
    それが私に深い印象を与えたのは、米国の生理心理学者のバローという人がやはり、うなじを見るような気持になることを教えているからである。この人もノイローゼなどのことをいろいろ研究している人だが、われわれは通常は外に心をとられて、眼もかたくなって外を見ているという。それに対して、心のうちに心を向ける、そのためにはうなじを見るような気持になるとよいのだが、そうすると、ずっと緊張がとけてくるというのである。

    ・学道の最要は坐禅これ第一なり。一問不通にて無才愚癡の人も、坐禅をもはらすればその禅定の功によりて多年の久学聡明の人にも勝るるなり。…利鈍賢愚を論ぜず、坐禅すれば自然によくなるなり。
    ―正法眼蔵随聞記

    →神経症も迷いも、自分の外ではなく内にある。内省は確かに色々な学よりも大切だろうと思う。

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