アンの娘リラ―第十赤毛のアン (1959年) (新潮文庫)

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  • アンの末娘、リラの視点を通しての第一次世界大戦時代の物語。
    ヒルクレストの娘たちを少し思わせる。
    「リラ・マイ・リラ」が印象的。

    アンとギルバートとなんとよい親になった事だろう。
    そして、リラが人の容姿にこだわる点はどう考えてもお母さん譲りである。

    アンは赤毛コンプレックスがあったからこそ、ダイアナの美しさに惹かれ、ひと目見たときから密かにかっこいいと思っていたギルバートが「にんじん」と言ったことに対して、「なによ、ちょっとハンサムだからって!」と、5年間口を利かなかったのであるから。
    そして崇拝者(アンブックスを通してこの言い方、わりとすき)であるチャーリー・スローンのことは「わたし、出目の男の子ってきらいよ」である。勝手なものだ。

    そしてリラは客観的にも美人に育つのだが、これまたハンサムな青年に恋し、彼が遠征に行ってる間に口説きに来た好青年については、
    「彼の不格好な鼻のことがなければ、言ってることがもっと立派に聞こえるのに」
    とかなんとか思う。

    ここ性質はモンゴメリーの他の作品でもそうなのだろうか?
    彼女の日記からは面食いな部分は感じられなったけど、気になるところ。


    いずれにしても3巻まで読んだきり、20年ほど放置したアンブックスを読み終えることができて満足。

    そして、最終巻はやはり面白かったです。

  • 30年ぶりの再読。赤毛のアンシリーズとして一気に読むと、アンの魅力が勝って見劣りしていた気がしたが、この小説だけ読むと、モンゴメリ独特の人間描写、皮肉とユーモアにあふれた文体がやはり魅力的。第一次世界大戦時、戦場から離れたカナダでも4年にも渡って人々が苦しんでいたこともよくわかる。

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著者プロフィール

(1893年6月21日~1968年10月25日)
翻訳家・児童文学者。数多くの児童文学の翻訳で知られている。山梨県出身。


「2022年 『赤毛のアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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