若い詩人の肖像 (1958年) (新潮文庫)

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  • 北海道で教師をやりながら、細々と詩を書いていた伊藤整
    彼は確かに才能のある男で
    しかもそのことに大きな自負を持っており
    自らのことを
    いずれ世の中から正当かつ高い評価を受けるべき存在であると
    密かに考えていたのだが
    その一方で
    いつも本当の自分を隠しながら生きている気分に苛まれていた
    だからこそ、初めて交際した女の過去が許せなかった
    職場の同僚や友人に対して、心から打ち解けることはなかったし
    詩を書いても、なにか綺麗事ばかりに終始してる感じだった
    それで、いつかは本当の自分として生きることを漠然と夢みていた
    本来はそのために詩を書いてるはずなんだが
    どうしても他人の目を気にしてしまう彼は
    結局、綺麗事ばかりの詩を書いて、詩壇からの高い評価を勝ち取った
    ありのままの自分であるために必要だったのは
    要するに、早い話が、確固たる地位と権力
    ってことになるんだろうけど
    彼はそこをはっきりと自覚せぬまま、教職を捨てて上京した
    伊藤整の存在が世に認められるのはずっと後
    作品そのものより、むしろ
    「チャタレイ裁判」と呼ばれるスキャンダルの主人公としてだったが

  • 烏兎の庭 第二部 書評 2.24.06
    http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto02/bunsho/itoseiy.html

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