日本文学全集〈第74〉岡本かの子集 (1968年)食魔 鶴は病みき 混沌未分 母子叙情 花はつよし 金魚繚乱 巴里祭 東海道五十三次 老妓抄 鮨 家霊 河明り 雛妓 [
- 集英社
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感想 : 1件
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感想・レビュー・書評
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複雑で矛盾に満ちた性格と仏教思想に基づいた人生観が同居し、高い知性を感じさせる肉厚の文体がそれを包む。一冊で相当お腹いっぱいになる作家です。作品によってはちょっとアンバランスな、まとまりのなさ、本筋から逸脱した不要な部分があるようにも感じられ、有り余る才能と情熱をコントロールできるまでに少しく時間を要したようです。後期の作品は落ち着いた静けさを帯びてきます。自分をモデルにした作品も、よく言われるナルシシズムというよりは、自身を極限まで解剖し、弱さを徹底的にさらけ出した凄みを感じます。
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「食魔」全編が読みたくて探した。
他は「花は勁し」「河明かり」あたりが良かった。
森 茉莉は苦手だけど岡本かの子は書評で言われているようなナルシズムはあんまり気にならない。
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