獅子文六全集〈第8巻〉 (1968年)

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感想・レビュー・書評

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  • 大番読了。相場師、赤羽丑之助の明治から昭和32年の戦後までの一代記フィクションだった。
    かなりの長編であったが、日清戦争から大東亜戦争、敗戦、復興期までの描写が緻密に織り込まれている中に、食い気、色気にも貪欲な主人公の破天荒ぶりが、時代と共に変わりゆく株の世界の熱狂ぶりに対峙する一相場師の姿を通して非常に人間くさく描かれており、獅子文六らしさを堪能できた作品だった。
    全集を第1巻から読みすすめてきているが、この作品も再読候補としたい。

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