坊っちゃん (1955年) (角川文庫)

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感想・レビュー・書評

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  • 胃弱な漱石の、繊細であったり滑稽であったりする文章は、なんだか親近感がわいてとても読みやすいです。とりわけ、この話では主人公の坊っちゃんが、赤シャツや野だのような容量のよい者たちの欲や力によって不平を見るという点で深く共感しました。
    先生達のあだ名とか、天麩羅先生や赤手拭とか、「マドンナだろうが、小旦那だろうが、」なんて調子もおもしろく、明治の人も今とそんなに大きく違いがないのだなあと思わされます。よく考えれば我が祖父も明治の人でしたが、戦争の時代はずいぶんと前のことに感じてしまいます。ちょうどNHKのドラマ『坂の上の雲』を見ていましたので、クロパトキンがよくわかってちょっとうれしかったです。坊っちゃんが東京を離れることになってから時折綴られている、清を思う文章はとても美しくてすきです。

  • 宇和島の古本屋で買って宇和島~坂出に行く電車内でだいたい読んだ。松山にも行ったのでちょうど土地もの。古典?と呼べるかわからないが(もはや現代文なので)こころ以来。
    こういった作品は2度3度読まないと真の面白さがわからんのだと思う。ただキャラクターが個性的かつすごく頭に残りやすいセリフ。赤シャツをこらしめるのだが坊っちゃんの性格が全体的に本当に気持ちのいい男に感じた。

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