二十日鼠と人間 (1953年) (新潮文庫〈第586〉)

4.00
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 14
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 高校生の頃に『エデンの東』を読んだ記憶があるから、その頃に買ったと思うのだけど、今まで読まずにいた作品で、今回、某映画サイトで交流している方のお勧め映画の原作ということで手に取ってみた。
    最初から不穏な空気はあるし、短いながらも読み進めていくことがしんどくもあったのだけれど、なるべくしてなったエンディングに不満はない。
    まだ自動車が発達しておらず、馬での移動が主流だった頃のアメリカの寂れた小さな農場を舞台にしていて、社会の底辺で生きる人間の、何とか未来に向かおうという小さな望みが、儚く消えて行く様は胸に迫るものがあった。
    それというのも、現代においても、如何ともしがたい貧富の差は歴然としてあり、社会の底辺でもがいている人間にとって、この物語で描かれていることは、全然小説の中だけの物語とは思えないと、身に沁みて感じるのだ。

全1件中 1 - 1件を表示

スタインベックの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×