世界の大思想〈第16〉モンテスキュー 法の精神 (1966年)

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    ── モンテスキュー/根岸 国孝・訳《法の精神 19660228 河出書房新社》
    世界の大思想〈第16〉
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B000JBC0JY
     
    http://q.hatena.ne.jp/1149960115#a547853(No.3 20180710 04:13:52)
    …… 迷信の偏見は他のすべての偏見にまさり、その理屈は他のすべて
    の理屈に勝つ。
    https://twilog.org/awalibrary/search?word=%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%BC&ao=a
     
    (20180503)(20180710)
     

  • モンテスキューは本書の第1部(1-8編)で、三つの政体を支えている原理をそれぞれ提示し、2部(9-13)ではそれらの政体を適切に維持するための諸法について考察している。3部(14-27)では、風土の法に対する影響を様々な具体例とともに明らかにしている。この議論からは、世界各地の様々な新しい情報を整理する当時の知的必要性がうかがえる。4部(20-23)で扱われているように、新たな段階に入った経済活動に対する知的考察にも、知的需要があったのだろう。他方、各地の様々な宗教のあり方を考察したのが5部(24-26)である。6部(27-34)では、基本的にフランスの法制史が取り上げられている。

    一部の議論を除外すれば、著作全体で具体的な論敵を想定していないし、直接的に当時のフランスへの政治的処方箋を示しているわけでもないように見える。本書は、博学と分類という点でアリストテレス的な伝統を継承し、古代ローマへの関心も濃厚である。他方で、モンテスキューは、新しい情報を踏まえた風土や習俗に対する考察を示している。彼は、フランスの政治的原理が慣習に深く根差しており、この原理から逸脱しない形で現状を改善していく現実主義的路線を採っているのではなかろうか。

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