こゝろ (1952年) (新潮文庫〈第315〉)

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感想・レビュー・書評

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  • 【272】

  • この小説は、著者の夏目漱石が明治天皇の崩御で、乃木希典陸軍大将の殉死によって書かれた「後期三部作」の一つです。
    人間の深いところにあるエゴイズムと、人間としての倫理観との葛藤が表現されている。

  • (1964.08.06読了)(1964.08.06購入)
    (「BOOK」データベースより)
    親友を裏切って恋人を得たが、親友が自殺したために罪悪感に苦しみ、自らも死を選ぶ孤独な明治の知識人の内面を描いた作品。鎌倉の海岸で出会った“先生”という主人公の不思議な魅力にとりつかれた学生の眼から間接的に主人公が描かれる前半と、後半の主人公の告白体との対照が効果的で、“我執”の主題を抑制された透明な文体で展開した後期三部作の終局をなす秀作である。
    ---
    私は其人を常に先生と呼んでゐた。だから此所でもたゞ先生と書く丈で本名は打ち明けない。
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    著者 夏目漱石 ナツメ・ソウセキ
    1867年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)に生れる。
    帝国大学英文科卒。
    松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。
    帰国後、一高、東大で教鞭をとる。
    1905年、『吾輩は猫である』を発表し大評判となる。
    1907年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。
    1916年、胃潰瘍が悪化し永眠。

  • 主に小説として、うまいなあという感激でしたが、しかし人物に対して、感銘を覚えることもできました。一人の人物だけに感情移入するのではなくて、たとえば学校で、あの人には面白いところはあるな、あの人にも面白いところはあるな、基本的に嫌な奴ばっかりだけれどなんか面白いところがあるな。というような、ま断面的に見て勝手に批評するようなかんじです。その人も家庭ではまた違うだろうし、部活でさえ違うんだろうけど、教室では、とりあえず嫌な奴だな、でも面白いところもあるな。という。

    そんな人物ばかりの中に、ぽんと「先生」が置かれて、どんどん迫ってくる。最終的に「先生」は救いのない散り方をしますので、〈殉死〉という言葉がすごく迫ってきて、それなのに、読後感がさわやかなのは何故でしょう。四人の死があるのです、それなのに――漱石の筆致があまりに明快で、不思議な安心感を得られるからやもしれません。しかし他にもなにかあるような気がします。『こころ』というタイトルに近い、最終段落の「妻が生きている以上は、あなた限りに打ち明けられた私の秘密として、凡てを腹の中にしまって置いて下さい」それが安心感を得させるのでしょうか。私にもよくわからない感情ですが、まあ、とりあえずいい本でした。




    ※引用文に登録しようとしたが、文字数制限でできなかったもの(264文字 拠三好行雄-S56文芸評論家)

    先生の生きざまを描く部分が異常に重くなるという形で、遺書は厖大化している。そこには明らかに漱石の肉声がひびき、放恣なまでの自己移入が見られるのである。
     恋愛は神聖だけれども罪悪だという先生は、同時に〈自由と独立と己れとに充ちた現代〉を生きる代償として、ひとは孤独と寂寞に耐えねばならぬということを見抜いている。お嬢さんを専有しようとして、先生はKを裏切った。この個人的な体験に発する罪の認識(しかも、先生はそれを妻と共有することさえみずからに許さない)と、現代人の寂寞という、より普遍的な主題に架橋して漱石の倫理が存在する。

  • 夏目漱石に挑戦!

    話の流れが遅く感じて読み進み難かったけれど、Kの自殺から一気に読みました。
    「人の利己心」がメインですが、私はKと先生の二人の自殺の原因が気になります。再読して二人の苦しみをさらに見つめようと思いました。

  • 新潮文庫の1952年版だからたぶんこれ…?

    予想以上に面白かったー!夏目漱石の文章てこんなにすごいんですね!読んでて感動する表現がいっぱいありました

    でもこれで終わりなのーーー!!?!?っていうのが大きいから星四個


    「私」を最初女性と勘違いしちゃうのはよくあることみたいですね
    あとシーン中で章が変わるのは演出かな面白いなと思ってたら新聞連載だったからなのか。でも面白くて好きです

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