実験計画法大要 (1948年)

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感想・レビュー・書評

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  • お客様先で、HAYST法のコンサルティングをしていると、実験計画法の話もよく出てくるので色々と買った本の中で、一番古い本です。

    増山元三郎は、田口玄一を見出した先生で、田口玄一の本の中でも良く出てきます(お互いに尊敬しあっているのがよく分かります)。

    それで、なんで、こんな昔の本を読んでいるかというと、新しい本では、大事な話が抜けている場合があるからなのです。説明を省いて要点を伝えるようになるということです。

    たとえば、この本の初めには、実験計画法の位置づけとして、推計学(推計統計学)の系譜について書かれています。
    I. 統計調査(行政面からのお調査、階級発生後
     エジプトのピラミッド建設のための調査 BC 3050頃、中国の人口調査 BC 2300頃
    II. 学問としての起源(何れも17世紀後半)
     1. ドイツの国勢学とその封建的性格
     2. イギリスの政治算術とその市民的性格
     3. フランスの古典確率論と商業資本の蓄積
    III. 統計学としての発達
     J. P. Sussmilch,...
    IV. 推計学の誕生とその資本主義的基盤
     W. S. Gosset, R. A. Fisher, ...

    上記は省略したものですが、こういう歴史を知っておくことはわるくないです。

    また、標本抽出の意味とか、推計学の役割とその限界といった、謙虚な話題がきちんと書かれています。こういう目的に関する話も、後の方の実験計画法が単なる技法(手段)になってしまう時期の本には抜けてしまうんですよね。

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