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- / ISBN・EAN: 4907953021488
感想・レビュー・書評
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過去からやって来た伯爵レオポルドと、現代のニューヨークで働くケイトのラブコメディ。
レオポルドはケイトのどこを好きになったんだろう。こんな短期間で。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
恋も夢もほど遠い世界に住むNYのキャリアウーマンの元に、100年前のNYからタイムスリップしてきた白馬の王子様…とまでは行かないけれど白馬の公爵が現れた。
ヒュー・ジャックマンの格好よさをひたすら楽しむ映画。
セントラル・パークを白馬で駆けるシーンは、もはやギャグ寸前(というかギャグなのか)なんだけど、ヒュー・ジャックマンがやるから許される。
DVDの特別映像で「過去の人間の方が発展的な思想を持っていることもあるし、現代の人間の方が昔的な価値観を持っていることもある」という発言を誰かがしていたけど、本質を衝いた言葉だと思った。
過去の人々の努力と苦労によって、現代、女性の社会的地位は向上し続けている。けど、それを好ましく思わない男性たちがいる以上に、女性たち自身がそれを厭っていることも多い。
男性と対等かそれ以上でいたいと思う女性も、男性より3歩下がっていたい女性も、私はそれはそれでありだと思っているし、もっと言うと、女性のほとんどが多かれ少なかれこの両方の気持ちを同時に持っているのだと思う。だからこういうキャリアウーマンの甘い恋愛モノが出回る。
どんなに地位が昔よりも向上したと言っても、まだまだ武装して社会と闘わなければいけない女性たちがこういう映画を観て、数時間だけ夢を見るのもよし、やっぱり自分はキャリアウーマンなんて合わないと判断してキャリアから降りちゃうのもまたよし…って考えは甘すぎるかな?
ところでラストのドレス、現代風を狙ってグレーなんだろうけど、それがどうにも現代においても19世紀においても華やかさに欠けるというか…「魔法にかけられて」もそうなんだけど、クライマックスの一番重要なドレスに限って、妙に現代っぽさを狙いすぎて美しさが全くでないという… -
X-MENシリーズやレ・ミゼラブルで最近乗りに乗ってるヒュー・ジャックマンと、イン・ザ・カットの失敗以来パッとした活躍の無いメグ・ライアンが演じるロマンスムービー。
簡単にあらすじを話すと、1876年に生きるレオポルド公爵はある夜のダンスパーティーにて小さなカメラで写真を撮る男を見つけ後を追います。実はこの男は現代のNYからタイムスリップしてきた人間で、彼のタイムスリップに巻き込まれてレオポルドも現代のニューヨークへと来てしまいます。そして、そこで出会った典型的なキャリアウーマンのケイトと出会い、恋に落ちるといったもの。
映画を観ていて半分くらいのところでわかったんですが、本作の全体的なテーマは夢と現実でしょう。
まずレオポルドは映画のはじめで財産目的の結婚を叔父に強いられます。ここでレオポルドはエレベーターを開発しようと努力しているんですが、叔父にこんなくだらないものより現実を見ろと言われます。つまり、レオポルドは夢を追っているわけですが現実の問題を見ることで夢を諦めることを強いられるんですね。そして同時に夢よりも現実を観る人間を嫌悪するんです。
一方、現代のNYに生きるケイトはバリバリのキャリアウーマン。彼女の元カレがタイムスリップをした男(スチュアート)なんですよね。元カレということは、ケイトはスチュアートを振っているんです。ここでのスチュアートはタイムスリップという夢を追っている(追っていた)男なんですよ。そして、そんな彼を振ったということはケイトは夢を見る人間を嫌悪し、キャリアウーマンとして現実ばかりを追っていることを示しています。
さらにケイトは現実を見過ぎて希望を持てていないんですね。それを端的に表すのが日曜日が嫌いと告白するシーンです。一般的に考えて日曜は休みの日。つまりは好きになるべき曜日ですよね。なのにケイトは日曜日は次の日になると仕事をしないといけないから嫌いだと言うんです。これは、今ある幸せな夢よりも次に来る希望の無い現実しか見れなくなっているというわけですね。
そんな二人が出会うとどうなるのか。ケイトは自分にはない夢を追うレオポルドに惹かれていき、現実を見る以外の幸せを見出していくわけです。これが非常にロマンティックで観ていて幸せな気分になります。
一方で、それだけしかないという感じも否めません。
本来ならば恋愛(映画)は二人が互いに欠けている部分を補い合うのが定石であり理想なのですが、本作ではケイトに欠けている部分をレオポルドが補うという一方通行の展開になっています。つまりレオポルドはある意味完璧な男なんですよね。そして同時にレオポルドのいる1876年も理想的な時代として描かれています。
まぁ本作はロマンスものなので、完璧な白馬の王子様が素晴らしい恋をもたらしてくれる展開というのは当然の流れなのかもしれません。マジで白馬に乗るシーンまでありますしね。
ただ、それだとちょっと単調過ぎる気がします。だってケイトは男の力を借りてしか成長していないんですもの。もう少し自分の力で道を切り開く部分が無いと映画を観ていて展開が読めてしまうんですよね。(多分この手の映画ははウーマンリブ運動の反動だと思うんですけど。)
また、レオポルドに何も欠点が無いので、男側の救いや幸せは愛しの女性とくっつくことしか無いわけです。なので、男側の問題が最後に解決されても、それで本当にめでたしめでたしになるのかな、といった疑念が残ってしまいます。根本的には何も解決してないんじゃないかな、って。
つまりは、もう少し問題とその解決の幅を広げてくれたら良かったのかなと思います。だってそうしないと映画を見終わった後に考えさせられるものがほとんど無いままになるじゃないですか。まぁ見終わって、あぁ幸せな気持ち♪、で終わるのもいいのかもしれませんが。
しかしながら、問題と解決の幅が狭い分、そこの描き方は緻密です。ケイトが現実から一歩踏み出し夢を追うに至るまでの過程は、様々な台詞や展開、舞台装置などによって映画の隅々から読み取ることができます。この演出は観ていて楽しいし、テーマに気付いた後に観ると感服する場面も少なくありません。
まとめると、見終わったあとに考えさせられるような深みはあまり無い映画ですが、辛い現実を忘れたいときに見れば元気が出る映画としてはオススメ出来る映画でした。
PS.メグ・ライアンが40歳オーバーとは思えないくらい美人でした。頑張って復活してほしいですね。 -
昔テレビで白馬に乗っているところだけを見て、どんな話なのかもう一度見てみたいと思っていたら、またテレビでやっていた。
メグライアンは働く女性が似合う。
だけど、その今を捨てて過去にいっちゃっていいの?!という感じではあったな。 -
ヒュージャックマンが素敵。タイムスリップ。
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レオはケイトの何処に惹かれたんだろう。
ぶつ切りで見てたからか、最後までわからなかった。 -
ヒュージャックマンがひげ剃り用クリームを振っているときの顔が最高!なんていうか、無防備って感じで!
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歳を重ねてメグ・ライアンの可愛さは減退したけど、本作ではヒュー・ジャックマンがどこまでも甘く魅力的。王子さまが白馬に本当に乗って現れるなど、コメディー要素も十分に兼ね備えながら、封建社会と資本主義社会の対比をクリティカルに描き出すなど、ジェームズ・マンゴールド監督&脚本の手腕はなかなかなもの。観賞後しばらく、考えさせられた。☆4