弓 [DVD]

監督 : キム・ギドク 
出演 : チョン・ソンファン  ハン・ヨルム  ソ・ジソク 
制作 : キム・ギドク 
  • ハピネット (2012年5月27日発売)
3.73
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本棚登録 : 142
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953020887

感想・レビュー・書評

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  • キムギドク大好き。
    これもらしさがふんだんに出てて好きだなぁ。三度目の視聴。

    海に浮かぶ漁船で暮らす少女と老人。どこからか連れてきた少女を六歳から10年育て、老人はきたる少女の17歳の誕生日と共に訪れる結婚の日を夢見ていた。少女は物心ついたときから海の上からの世界と老人しか知らない。
    しかし釣り客としてやってきた大学生の青年に少女は心を奪われ、その日から少女と老人の間に溝が生じはじめる。

    他の作品にも増して色彩豊かで情緒的。青年は喋るけど外の世界の象徴にすぎない、おじいさんと少女の台詞はない。弓でかなでられる音楽と情景がまた良い。でもそういうことじゃない、ポエティックな美しさがある。

    おじいさんの狂気じみた純愛目線で観るか、少女の老人に対する家族愛とも親愛情愛ともつかないあやうい愛と青年への初恋の狭間に立った目線で観るか、それで評価もわかれるかもしれない。

    終盤まで最高だけどラストの方でおそらく誰もがわーおとなるので万人向けではない。そのままそれっぽく終わらせないのがギドクらしいんだけどね。ひねくれもののあなたにお勧め。えーい五つ星つけてしまえ。

  • 船の上で暮らす、老人と少女の物語。
    そこからして非日常。船を訪れる人の様子から現代なことが伺えるけれど、それさえも信じられない不思議な世界で、船に掲げられた色とりどりの旗と少女の服の色がなんとも美しかった。

    『今日も一日、
    あなたの弓はわたしを守り
    夜の終わりに愛を奏でる』

    このコピーの通り、胡弓で奏でられる音楽も情緒的。
    老人が少女に向ける感情は欲以外のなにものでもなかったけれど、言葉を一切交わさずに分かり合う二人の間にあるものが、愛じゃないとはけして言えない。

  • こんなに言葉の少ない映画は初めて見た。

    主要人物2人、少女と老人は、一切言葉を発しない。
    弓占いの結果を伝えるときだけ、耳打ちする。
    あとは、笑い声と、泣き声だけ。

    少女がとにかく美しい。
    少女ってどうしてあんなに特別で、
    希望を与えてくれるんだろうか。

    老人が少女に抱いた絶対的な愛情が、
    一切会話が交わされない中でも充分伝わって来る。

    映画でしか表現できない作品だなぁと思った。
    深く、深く残る。

  • 『サマリア』で少ししか出なかったハン・ヨルム
    幼さの中にあるあの妖艶さ
    挑戦的な目、憎しみの目
    セリフがないだけに表情にうっとり

    弓占いの時にブランコに乗り
    老人を見つめる少女の目
    ゾクゾクするようなあの視線

    最後の最後で老人が身を投げて終わりかと思ったら
    さすがキム・ギドク
    なかなか面白いエンディングでした
    肉体的な結びつきより精神的な結びつき
    あの血は生々しいけど美しい

    海に空
    カラフルな船に少女の服に結婚衣装
    弓が奏でる音

    透けるような少女の肌
    老人の愛とも言えない愛

    美しいギドクワールド


    【Scene from The Bow by Kim Ki-Duk】
    http://www.youtube.com/watch?v=ltjT5IF4r10

  • 少女の究極の美しさが、コインの裏表の関係で究極の官能をも見せる。一瞬なんだけど、すげぇぇ…と圧倒されてしまった。この老人と少女は精霊とか仙人のようなものだと思う。(2005 韓国)

  • キム・ギドクにしては、だけど
    ラストの、初夜の花嫁を念で抱くシーンはさすが
    おっさんの情念すごい(怖い)
    これだけ密接に生きてると、切り離すのはほんと難しいよね。

  • 笑えた。この時期のギドク映画に共通する根っこの静謐さ洗練さはなんだろう

  • 船上で二人っきりの言葉のない生活を送る老人と少女。
    もうすぐ二人は結婚するのだ。
    少女はまだ恋も知らない。
    そんな二人だけの世界に青年が訪れたことで少女に変化の兆しが..
    老いを感じる男性にぜひ観て欲しい映画。
    キム・ギドク監督の作品にはいつもエロスを感じます。

  • 2007.10 視聴

  • THE BOW
    2005年 韓国
    監督:キム・ギドク
    出演:チャン・ソンファン/ハン・ヨルム(ソ・ミンジョン)/ソ・ジソク

    釣り客を相手に船上生活をしている老人が、幼い少女を拾い(あるいは攫い)、彼女が17才になったら結婚しようと勝手に決めて、船上で彼女を大切に育ててる。しかし16才になった少女は、ある時客としてやってきた青年に恋をしてしまい、嫉妬に狂った老人はいろんな手を使って彼女を取り戻そうとするが、少女は老人を置いて去ろうとする…追いつめれた老人が最後にとった行動とは…

    見方によっては、この主人公の老人というのはただのエロじじいです。まるで慈父のように少女を大切に育て、17才までは待とうと決めていたところはある意味偉いというか我慢強いとは思いますが、少女のほうでは親がわりの優しいオジサンくらいにしか多分思っていないわけで、そういう子を相手に結婚しようと(というかもうぶっちゃけ、その日が来たらヤッちゃおうと)それだけを楽しみにネチネチ少女を独占しようとする様は、妄執というか、変質的というか、彼のしてることはある意味一種の犯罪でもあるわけで。

    ただこの映画は、老人の行動を、そういう風には感じさせないのですよね。妄執は確かに妄執で、その執念ゆえに、信じ難い結末が引き起こされるわけです。

    青年と去っていく少女を乗せたボートに縄をかけて、老人が首を括ろうとしたあたりで、これで自殺して終わりかと思ったらドンデン返しがあり、そこで実は死に切れず縄を切っていた老人の姑息さに気づかず戻ってきてしまった少女と老人の結婚の儀式が延々厳かに続くあたりで、まさかこのままハッピーエンドではあるめえ、これで終わったらキム・ギドクじゃないだろう、と固唾を飲んで見守っていたわけですが、案の定ラストはホラー映画でしか多分見たことのないようなオチがつき(何が起こったかはあえて書きません)しかしそれが、本当に幻想的でただただ美しい、むしろ崇高な儀式として昇華されていたのが流石でした。

    少女役のハン・ヨルムは『サマリア』でも聖母のような慈愛をもって売春をする少女を演じていましたが、今回も笑い声以外は発さないセリフのない役どころでありながら、処女でありつつ娼婦のような無垢な色気を発揮していて、まさにキム・ギドク作品のミューズの存在感。色鮮やかなリボンや船に描かれた菩薩の色彩なんかと相まって、なんともいえない妖艶かつ可憐な少女っぷり。

    彼女が恋する青年は、韓流映画のラブコメにも出てきそうなタイプでしたが、そして日本でいうと山崎まさよしみたいな空気感でしたが、結果的に老人の妄執の証人となってしまうあたり、さりげないようでして難しい役だったのかなと思います。重い終わり方でしたが、不思議と不快感はなく、ただじんわりとした哀しさ、せつなさだけが残りました。

    (2007.02.02)

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