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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4907953020887
感想・レビュー・書評
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キムギドク(金基徳)監督 2005年 韓国映画
台詞が極端に少なく
淡々と 海の景色の中で ストーリーは進む。
眼と顔の表情で、物語を奏でる。
この作品は 老人ファンタジー物語。
『あなたの弓は私を守り、夜の終わりに愛を奏でる。』
弓となり、楽器となる・・・
激しさと 豊かさが、つながっている。
年老いて 人を愛することの
たまらない痛さ。
海に漂う 船の中で・・・
老人(チョン・ソンファン)は
少女(ハン・ヨルム)が17歳になるのを待ち望んでいた。
ハンヨルムの 眼の持つ やわらかさ
人を好きになることで 眼には喜びがみちる
そして、
激しく 非難する眼。
海がたくさんの表情があるように
眼にこんなにも表情があるとは・・・
映画の中での 何気ないしぐさが あやしく、かなしい。
韓国にも こんなすごい女優がいるんだ
と おどろいた。
キムギドクのもつ『形式美』は、
海を背景とした 結婚の儀礼が 色彩豊かで
映画というものの 楽しさを教えてくれる。
登場する青年は ノムテツさんによく似た雰囲気で・・
あらら。どうした。青年・・・
という感じである・・・。
老人の持ついやらしさ、狡猾さ、嫉妬心、潔さ・・・
老いることのせつなさ。
老人は少女を愛してはいけない。
老人は海を愛すべきだった。
『弓のように張りつめて生きる。緊張のある生』
老人よ。老いることに、潔くあれ。 -
なんだ!この映画!
驚きの連続であった!
生まれて初めてキム・ギドクを見たのですが、好き嫌いわかれるよ!と言われていた意味を理解しました。
私は好きとか嫌いとか超えて、驚きました。
こんな映画が存在することが本当に驚きです。
そしてなんてよくできている映画なんだろう。
ラストは全然違うけど「フィッツカラルド」を思い出しました。
船が山超えられんだから、これくらいありやろ!
という思いを感じました。(ないよ、そういう思いは)
映画は本当に何でもありなのだ。
表現に現実なんていう縛りはいらないのだ。
というより、これほどの不可思議が起こりうるある種の、狂気に片足突っ込んだような「聖性」がこの映画にはあった。
少女がつながれていないヘッドホンに耳をすませたこと。何を聞いていたのか。
船が沈んだこと。および勝手に動いたこと。
青年がキスできなかったこと。および雄鶏を叩いたこと。
ああ、久々に驚く感動をしました。
すごい映画だった。 -
今いちばん好きなキム・ギドク監督作品。設定は『ラマン』ミーツ『橋の下の娘』ってな感じでとにかく艶かしい。が、そんなことより少女の妖しい表情!「官能」ってこういうこと言うんだと思い知りましたよ。全シーンが美しすぎる映画。話は相変わらずブッ飛んでます。
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キムギドク大好き。
これもらしさがふんだんに出てて好きだなぁ。三度目の視聴。
海に浮かぶ漁船で暮らす少女と老人。どこからか連れてきた少女を六歳から10年育て、老人はきたる少女の17歳の誕生日と共に訪れる結婚の日を夢見ていた。少女は物心ついたときから海の上からの世界と老人しか知らない。
しかし釣り客としてやってきた大学生の青年に少女は心を奪われ、その日から少女と老人の間に溝が生じはじめる。
他の作品にも増して色彩豊かで情緒的。青年は喋るけど外の世界の象徴にすぎない、おじいさんと少女の台詞はない。弓でかなでられる音楽と情景がまた良い。でもそういうことじゃない、ポエティックな美しさがある。
おじいさんの狂気じみた純愛目線で観るか、少女の老人に対する家族愛とも親愛情愛ともつかないあやうい愛と青年への初恋の狭間に立った目線で観るか、それで評価もわかれるかもしれない。
終盤まで最高だけどラストの方でおそらく誰もがわーおとなるので万人向けではない。そのままそれっぽく終わらせないのがギドクらしいんだけどね。ひねくれもののあなたにお勧め。えーい五つ星つけてしまえ。 -
船の上で暮らす、老人と少女の物語。
そこからして非日常。船を訪れる人の様子から現代なことが伺えるけれど、それさえも信じられない不思議な世界で、船に掲げられた色とりどりの旗と少女の服の色がなんとも美しかった。
『今日も一日、
あなたの弓はわたしを守り
夜の終わりに愛を奏でる』
このコピーの通り、胡弓で奏でられる音楽も情緒的。
老人が少女に向ける感情は欲以外のなにものでもなかったけれど、言葉を一切交わさずに分かり合う二人の間にあるものが、愛じゃないとはけして言えない。 -
『サマリア』で少ししか出なかったハン・ヨルム
幼さの中にあるあの妖艶さ
挑戦的な目、憎しみの目
セリフがないだけに表情にうっとり
弓占いの時にブランコに乗り
老人を見つめる少女の目
ゾクゾクするようなあの視線
最後の最後で老人が身を投げて終わりかと思ったら
さすがキム・ギドク
なかなか面白いエンディングでした
肉体的な結びつきより精神的な結びつき
あの血は生々しいけど美しい
海に空
カラフルな船に少女の服に結婚衣装
弓が奏でる音
透けるような少女の肌
老人の愛とも言えない愛
美しいギドクワールド
【Scene from The Bow by Kim Ki-Duk】
http://www.youtube.com/watch?v=ltjT5IF4r10 -
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少女の究極の美しさが、コインの裏表の関係で究極の官能をも見せる。一瞬なんだけど、すげぇぇ…と圧倒されてしまった。この老人と少女は精霊とか仙人のようなものだと思う。(2005 韓国)
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釣り船を営みそこで生活する老人は少女を囲っていた。その少女が17歳になると結婚する予定だったが、一人の青年が関わることで老人と少女の間に変化が。。。
『橋の上の娘』や『トーク・トゥ・ハー』を思い出した。道具や行為に性的なメタファーがあり、醜い感情を美しい映像と音楽で見せる。弓は美しい音色を奏でることもあれば、人を傷つけることもできる。
いい映画だと思うが、その後のキム・ギドクが#MeTooの流れの中で告訴されたことを考えるとマイナスの印象が強くなってしまうと感じた。 -
2024/11/10
変な映画。 -
弓
Amazon prime
前から観ようと思っていた作品だけど、勝手に寓話的な時代劇と思ってたら思いっきり現代劇じゃん笑笑
音楽と二胡の動きが全然合ってないなw
これって要するに拉致監禁モノなんじゃないのか?「完全なる飼育」?
この女の子と結婚式を挙げるつもりでまだかまだかと準備を進めて来たオッサンもキモいけど、良い人ぶっててもすぐキスしようとしたこの青年もキショいです。
首を絞めるロープを根性で乗り切ろうとするオッサンの未練たらたら…
何故雄鶏だけ叩く?八つ当たりか?笑笑
なんや酷い物語やったなぁ〜この作品は何処に主眼があるの?何処で拾ってきたのか少女を10年も船の上で隔離して育てた男は16歳になったらその娘と結婚式をするつもりでせっせと衣装を買い込んでいた。若い男がやって来たことで思春期となる少女に恋心が芽生え…酷い話だったけどね。これ評価高い作品なのかな?調べたら賛否両論だった。安心した…笑笑 -
制作年:2005年
監 督:キム・ギドク
主 演:チョン・ソンファン、ハン・ヨルム、ソ・ジソク
時 間:90分
音 声:韓:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーステレオ
10年前にどこからか連れてきた少女を育てながら、漁船で生活する老人。
彼はもうすぐ17歳になる少女との結婚の日を待ち望んでいた。
しかし、少女が釣り客の青年に心奪われ、船内に険悪な空気が流れる。 -
かなり倒錯した作品なのに、気色悪いとすら感じていたのに、最後は崇高な気持ちになってしまいました。
お爺の気持ちも女子の気持ちも青年の気持ちもわかる…喋ってるの青年しかいなくて、お爺と女子は一言も台詞がなくて表情だけなのに気持ちがわかる。すごい。
拐ってきた女の子を育てて、17歳になったら結婚することを夢見てウキウキしているお爺、初めはかなり気色悪く感じていました。
女子がかなり妖艶で。このかた、『サマリア』でニコニコしてたかたですよね…女優さんってすごい。睨みも誘う視線も笑みも、ドキドキしてしまいます。
青年の望み?も虚しくお爺と女子は結婚式挙げるのですが、船でふたりきりになって…えっこのあとまさか!?って思ってたら、お爺の想いの遂げ方がまた。。
空に放った矢で、天に判断を委ねたのですよね。そして赦された、と。お爺の命はその前に無くなってるけど。(正直、ふたりがそのまま致し始めなくてホッとしました……)
女子と青年が船を離れ始めると、無人になった、住んでいた船が沈むのもいい。
お爺の幻想で出来ていた空間だったんだな。。
好きな作品です。キム・ギドク作品凄いな…もっと観たかったです。合掌。 -
笑えた。この時期のギドク映画に共通する根っこの静謐さ洗練さはなんだろう
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船上で二人っきりの言葉のない生活を送る老人と少女。
もうすぐ二人は結婚するのだ。
少女はまだ恋も知らない。
そんな二人だけの世界に青年が訪れたことで少女に変化の兆しが..
老いを感じる男性にぜひ観て欲しい映画。
キム・ギドク監督の作品にはいつもエロスを感じます。 -
キム・ギドクの頭の中おかしすぎて付いていけない。いい意味で。
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