フラガールスタンダード・エディション [DVD]

監督 : 李相日 
出演 : 松雪泰子  豊川悦司  蒼井優  山崎静代  池津祥子  徳永えり  三宅弘城 
  • ハピネット・ピクチャーズ
3.95
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感想 : 364
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953021686

感想・レビュー・書評

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  • 常磐ハワイアンセンターは滅びる炭鉱からできた。
    炭鉱の女性たちがフラガールとなりはばたくが、成功の裏には多くの困難があった。

    炭鉱員達のハワイアンセンターへの敵対心、炭鉱自体の衰退。
    いままで産業を支えてきた男たちのプライドと新しく女性として自立しようとする蒼井優ら主人公達、都落ちの松雪泰子。

    ストーリーやキャラクターが分かりやすく、コミカルに楽しく、テンポよく進む。
    この笑いと小気味の良さが素晴らしい。イナセです。

    映画自体が爽やかで一本木。
    全体が澄み切った感じなのは、ストーリーや演出もだが、
    蒼井優のフレッシュな演技によるところも大きい。

    登場人物達は女たちが元気で生命感にあふれてる。人生を精一杯生きている。
    平山まどか(松雪泰子)、谷川紀美子(蒼井優)、谷川千代 (富司純子)は、それぞれ激しく対立しているが、最後には皆気持ちが合う、そこに感動が生まれる。

    それに対して、男たちはなんだかふわふわ女たちの周りをただよっている。
    吉本紀夫(岸部一徳)、谷川洋二朗(豊川悦司)
    岸部一徳の飄々としたところが、物語の出汁のような効果をだしていて。

  • 理由はなく今まで観ていませんでした。先日の山里さんと蒼井優さんの結婚会見を見て、二人を結びつけた映画だということで観ました。とっても、いい映画でした。難しいことは考えずに、爽快な気分にさせていただきました。蒼井優さんは、いい役者さんだなあと実感しました。

  • 懐かし映画を娘と観ちゃおうシリーズ その④
    3回目の視聴。(初回は劇場で、2回目は地上波ロードショー)

    何度観ても、イイ映画だ。
    東北出身者なら・・・・福島出身ならばさらに、ぜひとも一度は見るべき映画。

    若き日の青井優の演技が、もうイイのなんのってないね。松雪泰子も、1度目より2度目、2度目より3度目と、その良さがじわりじわりと染み込んでくる。

    「ストーブ貸してくんちょ」の場面で涙腺決壊。

    ★4つ、9ポイント半。
    2017.11.26.観。

    ※新婚時に夫婦で観た映画。娘と3人で再び見るという「おつ」。

    ※刑事役を演じることが多い寺島進さん、でもやっぱりチンピラ役の方がしっくりくる(笑)。

  • この映画で踊る蒼井優のダンスシーンが好きだ。『花とアリス』でバレーを踊るシーンも好きだったけどね。

  • 『フラガール』。宮崎あおいが出てると「だいぶ前」という感じで、同い年の蒼井優ちゃんだと「わりと最近」という勝手なイメージがあるけど、もう13年も前の映画なんですね。私も観返したのは10年ぶりぐらいです。

    昔観たときはけっこう面白かった印象があったけど、一周回って観返すとそんなに面白く思えなかった…。
    音声のバランスがすごく悪くて、セリフが小さいから音量を上げるとBGMが爆音になってうるさい。ソフト化orBS放映のせいか理由は不明。そういや『天然コケッコー』も音声バランスがすごく悪かったなあ。

    勝手に炭鉱青春3部作と名付けてるのが、『遠い空の向こうに』『リトルダンサー』『フラガール』で、それぞれアメリカ、イギリス、日本の映画。
    さらに前だとイギリス映画『ブラス!』や、炭鉱じゃないけど『フルモンティ』。さらに前で、私が観た一番古いものはジョージロイヒルのアメリカ映画『スラップショット』とか。

    あと、石炭から石油へのエネルギー革命は、今やってる『スカーレット』もほぼ同時代で、火鉢が使われなくなったことにも関係する。

    あんまり面白くなかった理由。
    蒼井優の親友役で徳永えりさんが出ていて、徳永さんてこんなに可愛かったの!?とびっくりしたほど。
    彼女とお父さんのシーン〜松雪さんが怒るシーンとかはとても良かったけど、徳永さんが途中退場してしまう…。

    イギリスの炭鉱青春映画が面白いのは、同時にサッチャー政権時代の社会派映画だから。『フラガール』の頃の日本だと、三池争議や蜂の巣城紛争、成田闘争などなど、そういう時代。
    どこでもそうだけど、炭鉱のリストラや工場誘致などすると、小さい町の中で賛成派と反対派に別れて争うという、悲しい状態になることが多い。

    最近の日本映画全体のよくない点でもあるけど、この映画もあまりシリアスに描かない、マイルドにぬるい感じにしてしまっている。集客できないからコメディ寄りにしてるのはわかるけど、ぼやけている。そして、コメディ部分も、シリアス部分もどちらもキレがない。

    先にも書いた、ハワイアンセンター賛成派と反対派の争い、三宅さんたちとトヨエツのくだりがほとんど描かれてなかったような。だからあんまり感動しない。この点は、親子の対立に集約させている。
    徳永さんの親は高橋克実で父親だけど、蒼井優の方は母親で富司純子。日本の場合、アメリカ映画に多い「父親との対決」よりも、母親の場合が多い気がする。

    李相日監督、『悪人』とかでも「なんか足りんなあー」といつも感じてしまうから、自分の中ではあまり評価が高くない。
    今回も、松雪さんの電車でのシーン、一番大事なところなのに演出方法が意味不明だったりした。

    あと、単純に予算の問題だろうけど、ハワイアンセンターが建設中のシーンが全然なかったのがダメだった。椰子の木を植えるだけ。お金をかけてない(かけられない)のも日本映画を取り巻く状況で良くない点。
    60年代とか、昔を描けばノスタルジックで、誰もがある程度は感動するけど、それ以上のものがない。

    笑えるシーンはそんなになかったけど、一徳兄ちゃんがまくしたてるシーンと、しずちゃんの壁のシーンは南海いや何回観ても笑える。壁は、芸人さんのネタ合わせ的なのでしずちゃんにはうってつけ。
    しずちゃんの服も、セーターと赤ジャージの組み合わせがかわいくてよい。蒼井優ちゃんがすっごい小顔で、松雪さんや徳永さんよりも小さい。逆にしずちゃんは体から大柄なので、蒼井優と並んだシーンのサイズ感の違いが凄まじかった笑。

    蒼井優、そういや『花とアリス』でバレエのシーンがあったし、松雪さんもたしかバレエやってたなーと。

    山ちゃんとの出会いの最初のきっかけ、ということで7月に一度放映されてて、今回はたぶんその再放送。
    そして徳永えりさんも今年5月に結婚されてたことを今知った。そっちも放映に合わせてちゃんと言ってくれ。

  • 何度観ても良い映画です。
    笑えるし泣けるし、登場人物皆さんそれぞれかっこいい。
    常磐ハワイアンセンターで町おこし、それまで炭坑中心で動いてきた歴史もありなかなかすぐには新しいことへ気持ちを切り替えられないだろうのに、フラガールたちの楽しそうに踊る姿に皆さん目をキラキラさせていて、良いなぁと思いました。
    フラガールの踊りもすごく惹き付けられて…フラってあんなに激しく踊るものもあるのだと知りました。仕草に意味があるのも。かっこよかったです。

    登場人物たちの心の動きが丁寧に伝わってきて、それも素敵でした。
    松雪泰子さん演じる先生もやさぐれてそうで、生徒のために父親を男湯まで殴りにいく熱さもあり。富司純子さん演じる厳しい紀美子の母も、フラなんて…と思っていたけど、娘の踊りを見て、ハワイアンセンターの為に「ストーブ貸してくんちぇ!」とリヤカー引いて歩いてるのはうるうるしました。トヨエツさんのお兄さんも、舞台を邪魔させないために借金取りに単身立ち向かう(寺島さん借金取り似合い過ぎるな…)。トヨエツかっこよすぎか。
    フラガールの蒼井優さん、惹き付けられます。華があるなぁ。方言可愛い。ラストのフラは迫力がありました。
    そしてしずちゃん!コミカルかと思いきや、お父さん亡くなった時に無理矢理笑顔作りながらポロポロ涙こぼして「踊ります」は泣けました。踊ってる時すごく綺麗。女優さんだ。
    事務の方も好きです。バッチリお化粧したら妖艶な感じになるのね…。

    良い空気の映画でした。つくづく。

  • 2006年作品
    李相日 監督

    地域おこし がテーマ。
    福島県いわき市 常磐ハワイアンセンター。
    1965年(昭和40年)頃の物語。

    確か随分昔、この常磐ハワイセンターの緑化担当している人
    と話をしたことがあった・・・
    ハワイのイメージを出す植物 ということで。

    炭鉱が閉山していくなかで、2000人の人員削減。
    会社が生き残るだけで、働く人はどうするのだ・・・であれる。
    会社は温泉を活用してのレジャー施設建設。
    担当者は 吉本(岸部一徳)
    ハワイアンセンターは18億円をかけて、
    雇用計画は 500人ほど。
    残り、1500人はどうするんだ・・

    その目玉となる フラダンスショーの 踊り子募集が、
    地元の女子たちに おこなわれた。
    募集した女子たちは 実際のフラダンスをみて・・・
    『おらっ 腰ふれねぇ。』
    『はだか みせられぇ。』
    といって、皆逃げていく中で・・・

    2人残る。
    ダンスをしたいという早苗(徳永えり)
    それに引きづられて 紀美子(蒼井優)
    そのあと・・・
    事務員の子持ちと ダンスが好きだという 娘の4人。

    東京のSKDから 平山まどか(松雪泰子)が指導に。
    車酔いで 殆ど見ることが出来なかったが
    翌日眼が覚めたら 全くの田舎だった。
    炭鉱の町 だもんね。

    松雪泰子の最初の踊りは・・・確かにいいぞ。
    ナゼ、田舎に着たのか・・・
    『借金』のためで・・・
    借金取り(寺島進)が来ることで分かる。

    岸部一徳は言う
    炭鉱人の炭鉱人による炭鉱人のためのハワイアンセンターと
    福島弁で まくし立てる 語りが ラップのようで。

    蒼井優のお母さんが 富司純子 兄が 豊川悦司。
    お母さんは ダンスをすることに反対する。
    『高校まで行かして』と母親は言う
    蒼井優は 『高校 行かしてもらったから
    なんでも、母親の言うこと聞かなきゃなんねぇのだ』といって
    家を出て行く・・・。

    『時代が変わったからといって
    どうして俺らも変わらなければならないのだ。』
    と豊川悦司は言う。
    松雪泰子は言う
    『時代のせいにしていれば言い』と。強烈である。

    父親は炭鉱を首になり
    フラダンスをしていた娘を 殴りつける。
    顔がボロボロになるまで、・・・
    そんな父親を 松雪は、風呂場までいて殴りつける。
    父親は夕張に行くことになり・・
    娘ははなれることに・・・。

    フラダンスの宣伝で・・・
    ドサ周りをしながら少しづつうまくなっていく。
    静子のお父さんが落盤事故で亡くなったのだ。
    それでも、ダンスショーをしてから帰る。
    炭鉱の人たちからは非難される。

    母親(富司純子 )が 娘(蒼井優)の練習シーンを見る場面が
    この物語の 転換点なのだろう・・・・。

    母親がきたので、一瞬練習をやめ・・・
    思い直したように 再び一心不乱に踊る。
    いいなぁ。このシーン。
    炭鉱とハワイアンが 一体化した 時。

    母親は言う
    『お父ちゃんは炭鉱で死んだ。
    国のためだといって掘っていた。
    穴倉の中でじっと我慢して掘っていた。
    踊って喜んでもらう仕事もあっていいじゃないか
    と思うようになった。』と・・・・。

    蒼井優の 最後のソロダンスは凄い。

  • 国のエネルギー転換施作も相まって、炭鉱で生計を立てていた町にスパリゾート事業が持ち上がる。全てが手探り状態の中、働き手を求めて募集されたのが女性フラダンサー。町の女性も、東京から呼ばれた講師も、様々な事情を抱えながら徐々にフラダンスを習得し、町や人々はどう変化していったのか。

    冒頭の、顔を真っ黒にした炭鉱夫達の車と、迎えの車が動かず急遽トラクターで移動させられる東京人松雪泰子の場面のような「分かりやすい」定番お笑い場面というのは案外少なく(テンプレな流れとはいえ)これまでの炭鉱での生き方を捨てるなんてという町の人々との衝突など重た目のテーマを、合間合間に福島訛りの女性達があれやこれや素朴に不安を口にしたりする場面の「おかしみ」を挟みながら展開させる…といった内容。後半に行くにつれてフラガールメンバー間での内輪揉め場面やら、炭鉱保守派の人々との衝突、親族に不幸があったとしても笑ってフラガールとしてステージに立つのは是が非か、等「泣ける」場面続き。
    …蒼井優や豊川悦司が家族・友人との間で葛藤する場面以外、案外フラダンサー女子達の内面や詳細って断片的にしか描かれてないなと総じて感じたものの、まあ雰囲気で最後まで「なんとなく」でも観れちゃうよね、という感じだった。だから、テンプレ通りなキャラ設定舞台設定以上の感動とか、そういうものは生まれにくいかな…とも思う。安定してまあハズレなしの映画何かまったり観ようかな、な時には最適なんだけど。

  • 先日、テレビでやってた『フラガール』を観ました。

     以前、嫁さんがレンタルで観て、とても気に入っていた映画。

    恥ずかしながら、目頭が熱くなるのを抑えきれませんでした。 (゚ーÅ) ホロリ

    楽しませてくれるシーンもふんだんにあり、、、
    笑って、泣いて、笑って、泣いて、泣いて、泣いて… って感じの作品でしたね。

    ハワイアンセンターの設立に反対し、娘がダンサーになることにも猛反対していた「紀美子」の母親が、ハワイアンセンターの椰子の木を守るためにストーブを集めるシーンが印象深かったですね。

    -----story-------------
    昭和40年、福島県いわき市の炭鉱町。
    時代は石炭から石油へと変わり、閉山が相次ぎ、町は先細りの一途をたどっていた。
    そこで、起死回生のプロジェクトとして豊富な温泉を利用したレジャー施設"常磐ハワイアンセンター"が計画された。
    そして、目玉となるフラダンスショーのダンサー募集が地元の少女たちに対して行われた。
    この町から抜け出すチャンスだと考えた「早苗」は「紀美子」を誘って説明会へと向かう。
    説明会では、セクシーな衣装で踊る姿に、大半の応募者が逃げ出し、残ったのは「紀美子」と「早苗」の他には「初子」と「小百合」のわずか4人だけだった。
    そんな中、元SKD(松竹歌劇団)のダンサー「平山まどか」がフラダンスの教師として東京から招かれる。
    しかし、とある事情で渋々やって来たまどかは、教える相手がズブの素人と分かり、完全にやる気を失ってしまう…。
    -----------------------

    出演者自らが演じている、ラストのフラダンスシーンは、なかなかの迫力です。
    「紀美子(蒼井優)」のソロダンスは素晴らしいですね。

    あまり好きな女優さんではなかったのですが、ちょっと見方が変わりましたね。

    -----------------------------------------------------------
    監督: 李相日
    製作: 李鳳宇
        河合洋
        細野義朗
    プロデューサー: 石原仁美
    企画: 石原仁美
    脚本: 李相日
        羽原大介
    撮影: 山本英夫
    美術: 種田陽平
    編集: 今井剛
    音楽: ジェイク・シマブクロ
    照明: 小野晃
    録音: 白取貢
    出演:
     松雪泰子 平山まどか
     豊川悦司 谷川洋二朗
     蒼井優 谷川紀美子
     山崎静代 熊野小百合
     池津祥子
     徳永えり
     三宅弘城
     寺島進
     志賀勝
     大河内浩
     菅原大吉
     山田明郷
     高橋克実
     岸部一徳 吉本紀夫
     富司純子 谷川千代

  •  真っ直ぐな映画だな。炭鉱の町にフラダンスなんて,だれも成功するとは思わないよ。ちょっと滑稽でもあるのだけれども,一生懸命さが伝わってきた。実話というのが凄い。「バカらしい」と言っていた人たちが変化していく姿がステキ。一生懸命な姿は人の心を打つ。しかし,依然として笑う人もいなくはならない。だから,どちらを向いて続けていくのかだね。

    《NHKプレミアムシネマの解説を転載》
     昭和40年、福島県いわき市。相次ぐ炭鉱の閉山で人員削減が行われ、町は不安に包まれていた。そんななか、町おこしのレジャー施設の建設計画が立ち上がり、大きな呼び物のフラダンスのショーのダンサー募集が行われる。東京から呼び寄せた訳ありダンサーの指導のもと、炭鉱で働いてきた若い娘たちの特訓が始まるが…。実話をもとに、さまざまな事情を抱えながらも、フラダンスに情熱をかける女性たちを描く、笑いと涙の感動作。

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