- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988102353537
感想・レビュー・書評
-
悲しい話やん。
てか、登場人物が誰が誰だか最後までよくわからんかったが。。。
最初は、自由のため、正義のためと立ちあがって暴力で解決しようとしたが、気付いたら仲間をも殺すことに。
最後には実の弟まで。
なんか、ちゃうやん!
裁判のシーンがその象徴だったと思います。
公正な裁判をすることが正しいのか、それとも自由を手に入れるための武器を調達するために罪人を救って戦争に備えるのか。
何を目的にしてるかによって、ズレてくる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「僕は解剖学を5年学んだ。なのに、今はあの男を撃つ。..それだけの価値のある戦いだろうか」
原文は" I studied anatomy for five years, Dan. And now i'm going to shoot this man in the head. ..I hope this Ireland we're fighting for is worth it. "
俳優によって演じられているということを忘れてしまうくらい、リアリズムが徹底されている映画。
アイルランドの反英闘争をヒロイックに描くのではなく、内部抗争に焦点をおきながら「理想」の顛末を映す。
エンターテイメントではまったくない。
デミアンの一つ一つのセリフが観客に問われ、緊張を強いられる映画でもある。 -
戦争映画を観るといつも思う事だけど、人はみんな相手が自分の大切な人かどうかで気持ちや解釈が変わる。
自分の大切な人が誰にも理解されないような事をしても、それには何か理由があったと思えるのに… -
最近までケン・ローチを見たことがなかったのはなぜかと言うと、一重にタイトルがふんわりしていたから。
「わたしは、ダニエル・ブレイク」やこれは、そのままの邦題ではあるが、タイトルだけだと、この作品はロマンチックな感じがするし、ダニエル・ブレイクは、コミカル、ユーモラスな感じがする。「家族を想うとき」は、原題とは違う邦題がおかしいが、これもタイトルだけだとハートウォーミングな家族愛の物語って感じがする。
で、3作しか見てませんが、共通点は救いがないってことですね。だから、邦題で判断してはいけないなあ、と。
これは1920年のアイルランドを舞台に、IRAの活動に身を投じた兄弟を描いている。
IRAに関しては、今も火種は燻っており、状況次第では再び大火になる可能性も孕んでいる。
ということは100年以上続いているということ。
Wikipediaによると、保守的なメディアがIRAを美化していると批判したらしいが、そんなことは全くない。敵に情報を流したと殺された仲間はまだ17歳。まだ判断力もなく、貧しい少年を仲間が殺すというのは、主人公も言う通り「一線を越え」ている。また、貧しい人に法外な利息を吹っ掛ける高利貸しを、武器購入の支援をしているという理由で、法の裁きからIRAが守るシーンもある。
何より切ないのは、国の独立と人民の解放を目指して共に戦っていた兄弟が、考え方の違いで敵対し、悲劇に至るところ。
兄弟でも政治信条が違うというのはままあることで、平常時には何の問題にもならない。たまに言い争う程度のもの。
それが、戦時にはこんな悲惨なことになる。
言ってみりゃ立憲民主党と国民民主党くらいの違いしかないのよ。(野党にたとえるのは、与党がイギリスに近いから。)
イギリス兵に息子を殺され、娘、母、祖母だけの所帯になった家にイギリス兵が武器を隠しているだろうとやって来て、娘を羽交い締めにして髪を切り落とし火を放つシーン。内部が全て焼けてしまい、暫くはよその家に身を寄せるしかない、と皆が考えたとき、祖母が抵抗する。父が餓死して以来、ずっとここで暮らしてきた。死ぬまでここを動くつもりはない、と。しかし、どうやって暮らすの?と娘が聞くと、鶏小屋に住む、と。鶏小屋と言っても納屋位の大きさはあるのだが、まさにその鶏小屋で、息子(祖母の孫)はリンチの末に殺されたのである。そこでは辛すぎて暮らせないと言う娘と母を尻目に、意思を貫く祖母。それだけのシーンで、この祖母が如何に辛酸を舐めてきたかが伝わる。本当に胸を抉る。
また、主人公が栄養失調症で死にかけている少年を往診するシーン。
イギリスと見せかけの和平条約を結んでも、本当に貧しい人々は救われない。そこそこの生活ができる人にしか恩恵はないのだと主人公は悟る。
アイルランドとイギリスの紛争を描く映画ではあるが、中心の兄弟がきちんと描けているため、普遍的な物語ともなっている。
ケン・ローチ、すごい。
ケン・ローチがパルムドールを何度も取って、国際社会にこれだけ真の平和と平等を訴えているのに、世界はあまり変わらない。
タイトルがふんわりしているというだけで、今まで見ていなかった自分にも責任があると思う。 -
内戦地区で生きるアイルランドの人々の尋常じゃない生活を突きつけられた。
何が正しくて自分は何を選択すべきなのか、戦いの中で仲間の屍を背負って、自分の犯した罪に常に責められながら生きている。
アイルランドとイギリスの歴史についてあまり知らなかったので、1920年代にこんなことがあったのかと衝撃だった。
ケン・ローチ監督のは遣る瀬無くなる…。 -
住人その二がチョイス。
-
IRA発足の頃のアイルランド紛争を描く映画
北アイルランドに行ったことがあるので、印象に残った。
タイトルはどういう意味があるのだろうか。。。