カラマーゾフの兄弟 [DVD]

監督 : イワン・プィリエフ 
出演 : ミハイル・ウリヤーノフ  マルク・プルードキン  リオネラ・プイリエワ 
  • アイ・ヴィ・シー
3.58
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感想 : 7
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4933672233734

感想・レビュー・書評

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  • 超有名ロシア文学の映画化作品。
    原作を手に取っても、その長さや名前のややこしさなどのおかげでいつも途中で脱落してしまうので、まずは映画で概要を追ってみようというカンニング根性をきっかけに鑑賞しました。

    下劣な大地主フョードル・カラマーゾフの存在とその殺人事件を中心軸にして、彼の三人の息子と彼らを取り巻く人たちが諍い合う極度の状態の中で、神の存在を巡りながら、人の心の暗部が抉り出された作品です。

    粗野で直情的で、父親を憎んでいることを公言してはばからないが、裏表がなく、神の存在を疑うことのない長兄ドミトリー。
    理知的だが胸の内を明かさず、神の存在に否定的で独自の無神論思想を持つ二男イワン。
    純粋で、修道士になるほど神に心酔していながら、あるきっかけから、神に懐疑的になり、苦しむ三男アリョーシャ。

    父の他殺や真犯人との応酬、その他様々な不条理に直面する中で、彼らは、自分の内なる神に問い、感情をぶつけますが、それでも事態は解決はしません。
    それどころか、誰かとの対話の中で、自分の信じてきたそれとは違う神や激しい感情を垣間見る中で、恐怖し、混乱し、ますます苦しんでいきますが…。

    大長編を4時間にまとめているため、おそらく抄訳的な感じとなっており、話の脈絡や含意がわかりづらい点もいくつかあります。
    私が当時のロシアの世情に詳しくなく、キリスト教的観念がよくわかっていないせいかもしれませんが…。

    しかしそれでも、内省や他者との対話によって、一層荒れ狂い深みにはまってゆく姿や、不可解なまでの変わり身の早さといった人間の業が巧みに描かれており、原作の奥行きを垣間見た気になれました。
    おかげで、「原作を読み通してみたい」という気持ちが盛り上がってきました。

    そして、1968年のソ連映画とのことで、まさにお膝元にて作られており、西欧映画にはない独特の雰囲気が楽しめる点もこの作品の大きな魅力の一つでした。

    • nejidonさん
      hotaruさん、こんにちは♪
      原作の前に映画鑑賞、そうか!その手があったか!と眼からウロコです・笑
      鑑賞後に読んで、比較するのも面白そ...
      hotaruさん、こんにちは♪
      原作の前に映画鑑賞、そうか!その手があったか!と眼からウロコです・笑
      鑑賞後に読んで、比較するのも面白そうですね。
      でも私が読んだのは高2の夏休みなので、そんなことは思いつきもしませんでした。
      何と言うか、大変な忍耐力が必要な読み物です。。
      キリスト教観念というのは、乱暴に言えば「神の存在さえ信じればあとは何をしても良い」というものです。
      身も蓋もない表現ですが、何がしかの参考にはなるかなぁと思います。
      2017/05/20
    • hotaruさん
      nejdonさん、こんにちは。
      わー、読破されたんですね!しかも高校生の時に…すごい。
      「神の存在さえ信じていれば後は何をしても良い…」...
      nejdonさん、こんにちは。
      わー、読破されたんですね!しかも高校生の時に…すごい。
      「神の存在さえ信じていれば後は何をしても良い…」キリスト教観念おそるべし。
      でも、だからこそ、イワンこそがあんなに苦しんだんですね…。
      宗教にはおおらかなわりに規律や道徳には敏感な日本人にはなかなか身をもって理解するのは難しそうですね。
      教えてくださってありがとうございます☆
      原作読むのが一層楽しみになりました。
      2017/05/20
  • 誰が善で悪か、誰にも決めることはできない。このカラマーゾフ兄弟は三者三様、狂ったような長男、クールな次男、お人好しの三男。
    一見して長男は悪のように見えるが見れば見るほどただ純真な男だと見えてくる。次男も三男もそれぞれに。
    また狂ったような女、小間使い、老人。誰が善?誰が悪?ますますわからなくなってくる。
    そんなややこしい人間たちが好きだの嫌いだの死ぬだの殺すだの。
    あげく裁かれたりして身を滅ぼして。

    これがどっかの遠い国の昔の話で、しかもフィクション!
    なのにこの生々しさ。
    どうしようもないくらいに引き込まれた。

  • 『罪と罰』を読んだ時、登場人物の名前を覚えきれなかったので、それより長編の『カラマーゾフ』はもっとややこしいのかと思って、映画を見てみた。

    登場人物は多くなかったけど、ドストエフスキーはやはり難解だ。

  • 登場人物たちが放つ言葉の重みはどれも簡単には聞き過ごせないものであった。舞台みたいに大袈裟な言動は終始一貫しており、悲劇性を際立たせている。慈悲深きアリョーシャが獣のような眼に変わるのは見物。心底憎しみのこもった眼に見えた。

    (20121012)

  • DVDのパッケージを見た時点でキャストのルックスにはかなり違和感があったけど、観始めてみるとそれほど気にならなかった。演技と併せてみると、むしろかなり合っているような気さえする。
    ストーリーにはいくつかの省略があるけど、前半部の冗長さなどが緩和されて観やすくなっていた。大審問官カットも個人的には問題なし。
    終盤のミーチャとグルーシェニカのどんちゃん騒ぎは、さながら綺麗め恋愛映画のようで、なぜかぐっと来た。
    小説に興味はあるけど長くて読む気がしないという人にお薦めできる、すばらしい出来だと思う。

  • とても丁寧に作られています。
    当時のロシアの雰囲気がつかみやすく、原作が好きな人にはおすすめです。
    後半の裁判シーンはドストエフスキーの醍醐味ヒステリーの嵐でくすっと笑えてきます。

    ただ、原作が長編だけに、映画としては少し長いです。
    それでも大幅に省略されているので、原作未読の人にはストーリーがわかりづらい部分があります。

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